濃密なる日〜四国珍鳥巡り〜07.2/4

この日は、これも以前から企画していた四国珍鳥巡りです。いつもながらMさんの
緻密な情報に心底感謝しつつ、明石大橋ひた走って前夜のうちに四国上陸。
朝目覚めた時には天気予報を裏切ってものすごい曇天で泣きそうになりましたが、
結局天気も持ち直し、狙いの珍鳥も無事にGETでき、珍鳥屋さん観察も存分に堪能し、
そこで思いがけず知人に会えたりして、まっことに濃密な時間となりました。
しかし今回は、それぞれのポイント間がそれなりに距離があったことと、また
それぞれの場所で副産物的な鳥が少なかったこともあって、枚数はバカみたいに
大量に撮ってきたんですが、種数が少ないが故に1ページものになっちゃいました。
うむ、いかんいかん。最近はうっかり珍鳥に的をしぼりつつありますが、もっと四方八方
浮気しつつ走る勢いでドッカンと行かなくては、がさがさ団の名が泣きますな(笑

<1>香川県某所

  
というわけで、早朝にやってきたのは香川県某所。遠くに佇むノスリ(左)を見たり、
近場をチョロチョロ動いているエナガの群(右)を愛でたりするうちに、明らかに凄腕級の
珍鳥屋さんたちがあつまってきたので、そちらをしばらくじっくり観察(^_^)。

  
そうこうするうちに、案外早く、ふいに登場してくれました。噂の謎モズです。
しばらく梢にじっとしてくれていたのでじっくりと観察することができました。このモズは
外側尾羽2枚が白いということで、国内3〜4例目のセアカモズという説が有力だそうです。
隣の方が、「昔、舳倉島で見たことあるよ」と言ったので度肝を抜かれましたが(^^;

  
しばらく見てると、えらくきれいな声でさえずりはじめ(左)ました。聞きなれない美声に
驚いていると「これはダルマエナガの鳴き真似に聞こえるなぁ」との声。そうですね、日本に
いない鳥の鳴き真似もあり得るわけで…ってなんでそんな声わかるんですか(^^;)
やがて、突然ピンと体を硬直(右)させたな思うと、すごい勢いで飛び去り、直後に
すぐ側をハイタカが勢いよく飛び去りました。うわ、コイツ狙われてたんだ。

  
ハイタカが飛び去った後も、当然しばらく彼が戻ってくるはずもなく、しかたないので
エナガ(左)やらコゲラ(右)やらを撮影。ちょっと暗かったのとチョロチョロ動くので、
デジスコじゃなくてPowerShotで撮影したもので、だいぶ小さく写ってますが…

  
やがて、少し離れたヤブの中に彼が再登場。同じくダルマエナガ?の鳴き真似を
高らかに響かせながらなので、思わずバシバシと撮影しまくりました。

  
やがて彼はヒョイヒョイと動きながら近づいてきて、いわゆる踊り場の上に立ちました。
張り詰めた緊張感の中、マシンガンのようなシャッター音が響き渡ります。

  
私も負けじとデジスコを振り回しますが、ちょうど雲が出て暗くなっていた上に、
なんとメモリー⇒バッテリーの順に切れて交換を余儀なくされ、せっかくのチャンスがパー。
なんとかまともに撮れていたのはこの2枚だけでした。ト・ホ・ホ(ToT)

ちなみに、このモズはセアカモズ説が有力というのは上記した通りですが、
@尾羽基部の白斑があるかなぁ?A尾羽はもっと黒いんじゃ?B背中と肩羽に灰色があるぞ?
ということで、個人的には怪しいような気がします。でも外側尾羽が白いので、アカモズでも
オリイモズでもないんですが…えっと、雑種ってのはどうでしょう(^_^;)?

<2>徳島県某所

  
お次に来訪したのはスッとんで隣の徳島県某所。うろうろすると、せっせと地面を
掘ってるツグミ(左)がいたり、ウメ(右)が満開だったりといい雰囲気です。

  
なんだか力一杯色づいてしまったイヌホオズキ(左)やら、もうすぐにでも
花が咲きそうなヤマアイ(右)なぞみていると、大砲の列発見。そそくさと近づくと…

  
おひょひょひょひょ! さっそく出てくれました。オジロビタキ様。
それも、♂成鳥で、さらに亜種ニシオジロビタキなのです。オレンジ色の喉が
なんともかんともキュ〜トで、これまた心臓に悪いくらい興奮しながら撮影。

  
彼が飛び去ったあと、色づいたクチナシの実(左)や、暖かい天気に誘われてきたらしき
ムラサキシジミ(右)など撮影しながらウロウロしていると、「どうも!」と聞き覚えのある声。
なんと「単身赴任で鳥見三昧♪」のtansinさんがいらっしゃっていたのでした。
2週連続で、琵琶湖→徳島で会うなんてのは、見事な奇遇ですな。

  
やがて、ニシオジロ君が再登場。、かわいらしく、近くで尻尾ふりふりダンスを
披露してくれるもので、なんとも嬉しくなります。やっぱカワイイですよね☆

  
ちょこちょこ動いたり、ヤブに入ったりとわりとイジワルな動きもするんですが、
近くにもしっかりとまってくれるのでシャッターチャンスはけっこうあって嬉しい限り☆
バシバシ撮影しまくり、ゲップが出るくらい遊んでから、次の目的地へ移動しました。

  
お次の目的地は、水辺の鳥が面白いという某所。でも、なんかこの日は朝から
強風が吹きつづけていて、面白そうな鳥は一切姿を表していないとのこと。
悔しいのでしばらく粘りましたが、カワウ(左)やダイサギ、オオバンくらいで本当に鳥影がない!
諦めて最後のポイントへ動き出した時です。ふと前を見ると、なんと車道の上にヤマシギ(右)!!
真昼間に、住宅地の車道上にヤマシギなんて、絶対にケガしてるに違いない、これは一大事と
慌ててドアを開けると、彼は一声鳴いて飛び去りました…しまった、もっと近くで撮ればよかった…

  
最後にやってきたのは、tansinさん達もいくと言っていた、某所の農地。
ちょっと道中が混んだので時間がやばいなぁと思いながら到着すると、「すごいタイミング、
たった今見つけたところです」という声。みなの見ているほうを見ると、少し離れたあぜ道沿いに、
じっと佇むコミミズク君が一羽いました。可愛らしい顔を見れてちょっと感激。

  
そろそろ飛び出すだろう、う〜んまだか、といいながら待つ内に日はグングン沈み、
もはや撮影不可能な時間帯に突入。こんな時間まで動かないのかいな、と諦めて
帰ろうとし始めた頃、ようやくコミミズク君が飛び立って、畑に下りましたが、もう暗くて(ToT)
面白かったのは彼が飛び立つ直前、すぐ側からもう1羽飛び立ったこと。気付いてなかったけど
他にもいたのね。当然その後の舞なんぞ撮影できるはずもなく、涙ぐむばかりでした。

というわけで、濃密に楽しい一日となりました。遠出した甲斐があったというものです☆
面白いポイントもありましたし、リベンジしたい点も多いもので、近くて遠いお隣の県ですが
またそのうち再び瀬戸内海を渡って攻め込んでこなきゃァいけませんね。
トンボや花もまだまだ見てないものだらけだし…もうちょっと通ってみるか。
そして今回も楽しめたのが、珍鳥屋さん観察。今回も国内数例目の鳥ということで
ディープな方がそろっていらっしゃって、いやぁ、飛び交う話題が北海道のどこぞだ、
川内だ揖斐川だ舳倉島だ西表だと、まぁ広いこと広いこと…
ちなみに真横でスコープ+ハイビジョンカメラを振り回していた方は、「日本の鳥618」
というものすごいビデオを出している方と判明致しました。618種類って…f(^_^;
いやぁ、世の中スゴい。もはや妖怪と呼びたくなる人って案外たくさんいるンですね。


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