鶴見川を歩く〜新春ウォーク参加〜07.1/7

この日は、毎年恒例のイベントに参加してきました。一昨年、私が実家に戻るまで
お世話になっていたNPO、「鶴見川流域ネットワーキング」主催の、"鶴見川新春ウォーク"です。
昨年も書きましたが、首都圏近くを流れる一級河川・鶴見川。東京は町田市にある、その源流
から、河口の横浜市・生麦干潟まで42.5kmを2日間に渡って歩く恒例行事。
移ろいゆく川の表情。思いもかけない街や自然の変化。懐かしいフィールドの生きもの達。
そしてなにより、変わらず活動を続けられている、本当にお世話になった人達。
いろんな魅力が一杯で、遠方に離れた今も、毎年有休を取得してかけつけるんです。
今年も楽しみに駆けつけたのですが、1日目の意外な顛末は前哨戦で、そして
懐かしさ一杯の充実した2日目は本編をそれぞれご覧下さいませ☆

〜前哨戦〜


というわけで、前哨戦は1日目。ご覧の通り、台風波と評されるほどの大雨で雨天中止(^^;
このイベント、私が参加してから、雨天中止なんて一度もなく、なぜかしら必ず天気予報を
覆してきたので、疑いもせずに有休を申請して夜行バスに乗り込んだのですが…。ありゃりゃ。
激しい雨が叩きつける源流の泉を眺め、源流ネットの方々に最近の力溢れる活動の様子を
お伺いしたあと、さすがにあまりの天候にGIVE UP。たまにはこんな日もいいよね、と
思いながら懐かしき職場で翌日の準備を手伝ったりと、のんびり過ごしたのでした。


<1>鶴見川下流 横浜市緑区鴨居〜鶴見区生麦地区

  
翌日は、うってかわって見事な晴天。集合地点の鴨居陸橋で、お約束の「流域体操」で
体をほぐし、参加者で記念撮影をしてから、いざ河口方面へ歩き出します。

  
なんかえらく図々しく野生化しているキダチチョウセンアサガオ(左)にびびったり、
カルガモ(右)をはじめとする野鳥を眺めては楽しんだりとのんびりした時間を過ごしました。
前半は、懐かしい顔々と歓談していたもんで、写真がほとんどありませぬ(笑

  
1年ぶりの"鶴見川流域センター"では、鶴見川流域水族館の展示がさらに一層
充実していました。鶴見川では少数派のドロメ(左)や、なぜか最近捕れるようになった
カワアナゴ(右)なんかのハゼ類も豊富に展示されていて、感激。

  
立派なマハゼ(左)や、かわいいコトヒキ(右)などにも大興奮。他の展示物なんかも、ますます
工夫に磨きがかかっていました。やっぱりオススメの場所ですね⇒興味ある方はこちらへ

  
1年ぶりの鶴見川多目的遊水地(左)は、公園としての整備が進み、雰囲気が一変してました。
かつて工事中の穴ぼこだらけの中、シギチを捜して回った頃が嘘みたいですねぇ。
近くの川では、面白い樹木(右)を発見。不思議な花を咲かせているようですが、これは
ありとあらゆるところに枯草とゴミがついてるんですよ。昨年末の大豪雨の名残ですね。

  
ちなみに、ただ歩くだけではありません。それぞれの区域で、川や周辺施設、生きものなどの
解説をスタッフがしてくれるという、非常に親切なイベントなのですよ(←ちょっと宣伝)。
ワタシは一人飛び回って、アメリカネナシカズラ(右)とか撮影して喜んでましたけど。

  
新羽のあたりは鳥影も濃く、アオサギ(左)や、この辺りでは珍しいオカヨシガモ(右)、イソヒヨドリ、
オオバンなんかも見れました。万が一のためにデジスコはカバンに入っていましたが、
さすがに道中で取り出すのは気が引けたので、あまり撮影できなかったのが残念。

  
朝から風が強めだったのですが、このあたりからかなりの強風が混じるようになりました。
川辺の凧揚げ大会なんて、凧揚げてんだか、凧にひっぱられてんだかわからない程。
面白かったのは、風に飛ばされてひっかかったのでしょう、アンテナが凧揚げしてました(左)。
そうこうするうちに、お昼の休憩地点、綱島へ到着。
懐かしいフィールドに目を細めていると、こちらでは今年も恒例の、地元市民団体による
すいとんのサービスがあって、風で冷え切った体に本当に嬉しい限り。

  
ここの名物、タコノアシ(左)は、やっぱり昨年末の増水に巻き込まれたらしく、あちこちに
ゴミが絡み付いてました。そしてここでも満開のヒメジョオン(右)を発見。うん、暖冬☆

  
毎月魚捕りしていた懐かしの場所で佇んでいると、イソシギ(左)がうそみたいな至近距離まで
近づいてくれました。これ、デジスコじゃないんですよ。コサギ(右)なども出現しましたが、
かつての主、バリケン君の不在が寂しく、ちょっと胸に染みます。

  
休憩後、昨年同様に、冬鳥のルートセンサス調査を行う友人のお手伝いで、ここからは
野鳥のカウントをしました。よく考えると、地元から500kmは離れた場所の調査を3年連続で
やっていることになります。いやはや、なんとも面白いもんですな。
というわけで、オナガガモ(左)や、カワウの群(右)なんか数えながら進みますが、
なぜかこの日は鳥が少ない。特にカモ類なんて記録的な少なさなんです…

  
ユリカモメ(左)はやたらいましたが、後はカラス・スズメ・ドバトで8割くらいの空振りっぷり。
面白かったのは、ある場所の電線にだけ群れていたカワウ(右)。この場所は
昨年まで工事用の仮橋があって、そこにカワウの大群がとまっているのが常でした。
記憶に従って集まってきたのでしょうか?今後いつまでこの光景がみれるのでしょう?

  
ようやく出現してくれたチョウゲンボウ(左)に喜びつつ、あまりの鳥の少なさに飽きて、
四方山話に花を咲かせながらすすむと、やがて夕日が川面に映りはじめます。

  
絶妙な色合いの空のもと、佇むユリカモメ(左)なんぞ見ていると、ちょっと違う影。
よくみるとカモメの若鳥(右)でした。この辺りではかなりレアモノで、この日一番の成果かな?

  
やがてユリカモメが渦をまくように飛び(左)、ねぐらに帰り始めます。
河口では昨年に引き続き、ハシビロガモ(右)に会えましたが、もうすでにとっぷり暗くて…

  
かなりビックリしたのは、改修の終わった河口の姿(左)。かつての野放図な光景との
あまりの変貌振りにちょっと息を呑み、思わず水うち際まで走りよって怒られたり(^^;
乱雑に並ぶボロ小屋の木杭の隙間でハゼを追いかけた日々がウソみたいですねぇ。
その後、キリンビールの生麦工場におジャマし、今年も地元市民団体による美味なる鍋に
舌鼓を打って、充実した一日の〆括りとなったのでした。

ということで、今年もやっぱり楽しい一日でした。ひたすら歩くだけで、それも都市に近い川
ですので、何が面白いのかと思う人も多いようですが、本当にいろいろと見所があり、
予想外の発見も多くて、面白いものですよ。お近くの方、是非一度ご参加くださいませ☆
個人的には、大学時代から10年近く参加していることにもなり、ほとんど体のリズムに
取り込まれているような気がするイベントですらあります。同じ川の河畔を、歩きつづける
ことで見つけ出す変化や発見は、本当に予想以上に面白いもの。
これからもずっとずっと参加してゆきたいと思いますので、
TRネットの皆様、今後ともどうぞよろしくお願いいたします♪


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