年末の都心で〜隙間時間探鳥〜06.12/30

この日は、なぜかしら都心で、それまた短時間の鳥観。理由は話すと長くなります…
茨木の義妹の実家で正月を過ごすと美味い酒とメシが食えると聞き及んだ食い意地の張った
ワタクシは、その数日前に大学時代の先輩が都心で行う演劇を見てから、のんびりと
関東めぐりをしようという大雑把な計画のもと、のんびりと情報収集をしておりました。
しかし、いざ上京の数日前、その先輩が電話で、「あのさぁ、何日までこっちに来てる?」
私が「関東で年越しですよ」というと、先輩曰く、「それは良かった!スタッフが足りないんだ!」
…想像もしなかった台詞にビックリ仰天いたしました。さすがはK先輩、力強い(^_^;)。
そうはいっても、かつて大道具係で演劇サークルに在籍していたワタクシ、モノ作りの現場に
いるのは好きなので、スケジュールを調整して、急遽オタスケに飛び込んだわけです。
んで、講演は午後からなので、午前中は体が空く…それでは都心周辺を巡ろう、という
毎度ド安直なプランのもと、とりあえず初回の挑戦は久しぶりの不忍池と決めたのでした。

<1>東京・不忍池

  
というわけで、日の上った直後くらいの時間に到着した不忍池。
フユザクラ?(左)など愛でつつ池に向かうと、さっそく佇んでいるキンクロハジロ(左)を発見。

  
のんびり歩くと、たわわに実る一本のカキの木を発見。しばらく眺めていると、
ツグミ(左)やら、ヒヨドリ(右)やらが、次々と飛んできては目の前でカキにかぶりつきます。

  
ムクドリ(左)もめちゃくちゃ多数。そして、メジロ(右)に至っては、テレコン着けたら
焦点が合わなるくらい至近距離に群れ飛んでいます。なかなか賑やかなレストランでした。

  
物憂げなハシビロガモ(左)なんぞみながらうろつくと、鮮やかにひらいた
ユリノキの実(右)を発見。いつ見てもうそ臭くていいですよねぇ。

  
その直後、大変面白いものを見つけました。ヒヨドリのなる木(左)です!
いや、マジで数十匹が密集していたんですよ、この1本のトウネズミモチに。
それでも入りきらない軍団(右)が隣の木で待機中で、まぁこれが賑やかなことったら。
いやはや、こんな光景初めて見ました。良くあることなんでしょうかねぇ?

  
気を取り直して、池の周りをうろうろすると、超至近距離でカワウ(左)やら
コサギ(右)やらが観察できました。いずれもテレコンなし。ズーム端ですらありません。

  
池には各種カモ類多数。一番多いのはキンクロハジロで、ヒドリガモ(左)は少数派でした。
ホシハジロ(右)もたくさんいて、かわいい頭掻き(右)なんかも披露してくれました。

  
面白かったのは、なぜか1羽だけいたスズガモの♀。
池の端でなんかやたらめったら張り切って高速で泳ぐ&潜るを繰り返してました。
こんな内陸の池で見られることなんて、メチャクチャ珍しいんじゃないでしょうか。

  
愛嬌ある表情のユリカモメ幼鳥(左)なんかを見ながら歩いていると、なんかやたら
早いですが、少し顔の黒くなったユリカモメ成鳥(左)もいました。

  
ボートのある辺りにはカモメ類がたくさんいます。近日中にカモメ三昧の日を企んでいたので、
ここらでいっぱつじっくりとカモメ観察。セグロカモメ成鳥(左)とオオセグロカモメ第4回冬羽(右)
ということでいいのかな? 初手から結構難しいもんだなぁと四苦八苦。

  
ウミネコ(左)もやっぱり結構いました。そして、面白かったのは、一瞬スズガモかと
思うくらい顔が白かったキンクロハジロの♀。よく見ると一応、冠羽が見えますよね。

  
ここらで一度、池を離れて隣接する公園に某珍鳥探し。
シジュウカラ(左)をはじめ、カラ類は多かったのですが、いくら探せど狙いの珍鳥は見れず。
道中で会った鳥屋さんによるとここ数日出ていないとのことでしたが、なによりもかによりも
年末の人手がすごくて大変賑やかで、これは探しようがないとGIVE UP(^^;
諦めて池へ帰る途中、まだ花をつけているヒヨドリジョウゴ(右)を見つけて仰天しました。

  
しかたないので、再度池に戻り、じっくりとカモをみていると、怪しい影。
ようやく見つけたコスズガモ(左)です。しばらくじっと観察していると、やおら起き上がって
羽根をひろげて(右)くれましたが、遠い上に逆光でちょっと…

  
そのあと観察していると、コスズガモ君、池の中にある浄化用曝気施設の泡に近づく(左)と
いきなりその泡の中に潜り、しばらくしてひょこっと出てくる(右)ことを繰り返していました。
餌を捕るための工夫にも思えないのですが…もしかして泡の中で遊んでいるのかなぁ?

  
しばらくコスズガモ(左)と遊びましたが、前回と違って全く近づかないので諦めて再度横の
公園へ。移動する途中、ものすごい形相でなにかを捕らえようとしているオオセグロカモメ(右)を
発見。よくよくみると、お菓子かなにかの袋でした。ダメだよ、そんなの食っちゃ!

  
再度、公園を歩くも、やっぱり当然のごとく空振り。だって人まみれなんだもん。
時間もなくなったので、駅の方に向かっていると、遠くに大きな影。これは、とデジスコを
向けると、なんとオオワシ(左)でしたが…さらによく見ると、これは上野公園の敷地内なのね(笑
んで、のんびりと羽を広げるモモイロペリカン(右)をタダで撮影して、〆としたのでした。

ということで、まぁまぁ短時間ながら楽しい鳥観となりました。やっぱり都心の公園は、
鳥との距離がバカみたいに近くて面白いですねぇ。狙いの珍鳥は1つ空振りしたけど、それは
ほとんど気にならないくらいの充実した時間でした。でもちょっと驚いたのは、この日は
結局鳥屋さんには2人しか会わなかったこと。さすが、年末の都心。みんな忙しいのねぇ。
そんなこと思いながら、この日も2回の公演でライブカメラの係を担当し、役者さんたちの
熱の入った舞台に見入ったり、準備のドタバタした雰囲気や、本番直前のちょっと張り詰めた
空気を、妙に懐かしく楽しんだのでした。やっぱり”なにかを作る場”にいるのは面白い☆
近頃一人で放浪するばかりの日々ですが、久しぶりにそんな場を与えてくれた
強引なK先輩に感謝です。また何かやるときは呼んでくださいね♪


次へ⇒

topへ⇒