ウワサの珍鳥探し〜曇り空の猪名川にて〜06.11/23

この日は、うっかりかさごのウッカリ日記のうっかりかさご氏から情報を頂いたので、
久しぶりに珍鳥探しに行ってまいりました。ご存知の通り、天気予報は絶望的。
それでもまぁ行くだけ行くか、と笑いつつ、「絶対降るヨ。何しにいく気?」との義妹の声を背に
のこのこ動いたわけですが、結論から言うと、終日雨は全く降らないまま。
絶対に降ると疑ってなかったんので、のんびり行ったのが失敗だったなぁと後で思うわけですが、
久しぶりにズラリと並んだ大砲の列と、賑やかな鳥屋さんに混じって楽しんだ一日でした。
しかし、雨は降らなかったけど爆裂な暗さ&寒さ。う〜ん、日頃の行いはいいのか悪いのか…

<1>猪名川河畔某所

  
歩き始めて面白かったのは、民家の庭先のハナミズキに飛び交っているヤマガラ(左)。
シジュウカラやメジロも混じって、えらく堂々とむさぼり食ってました。
近くには、超隠蔽色のガ(右)を発見。あいもかわらず良くできてるモンですな

  
草地にはコスミレ(左)が数株狂い咲きしてました。スミレ類の中では1,2を争うほど秋に
狂い咲き株をよくみる種類ですね。そして、ビックリしたのは、ハラビロカマキリの死骸(右)。
ハヤニエかと思ったら、そうじゃなくて、枝に引っかかってるだけなんです。なぜ故?

  
えらくツヤのあるサルノコシカケ類(左)もありました。成長の過程でマテバシイの枝を
取り込んだようで、貫通しているのがわかりますか?細い枝なのに、面白いモンですね。
近くには、これまた季節に無頓着な、ユキヤナギ(右)が狂い咲きしていました。

  
川原を歩くと、ヒドリガモ(左)が多数ニギヤカに動き回っていました。その中に、
明らかにアメリカヒドリの血が混じっている個体(右)を発見。純粋なアメリカヒドリだと
もっと顔の緑が強いし、色合いが半端なので雑種なのでしょう。まぁ、ハーフですね。

  
川原には、面白い格好したマメアサガオの実(左)がもっさりとついていました。そして、
以前からなぜこいつが帰化植物図鑑に乗ってないのか不思議なのですが、どこでも良く見る
トマト(右)を発見。なにげに川辺の植物相の常連種なんですよ。生命力が強いのかなぁ。

  
同じく帰化植物で、メリケンガヤツリ(左)やら、アレチハナガサ(右)やらといった
あたりもたくさん見れました。川原は帰化植物も多くて、なかなか面白い場所です。

  
そうこうするうちに、川原に人だかりを発見。でかい大砲が何十台も並んでる、これはつまり
珍鳥がいるということを示しております。鳥を探すよりも手っ取り早くていいですよね。
というわけで、さっそくあこがれのシロハラクイナをじっくり観察。
横浜で一度見たときは豆粒写真だったので、リベンジかなって嬉しい限りです。

  
しかし、コイツはヤブの影にいるので、この天気だとデジスコはシャッタースピードは
基本的に8分の1秒とか酷な状態。つまりほっとんど全てブレブレ(T_T)。愛想よく大サービスで、
水浴び(右)から、羽ばたきまでしてくれて、一眼レフの方々は大興奮でしたけどね。

  
しばらく見ていると、イシミカワの群落の上によじのぼり、青く色づいた実を食べてました。
こんなものも食べるんですねぇ。天気がよかったら一大傑作が撮れたであろうシーンですが。

  
やがて、木陰でのんびり(左)し、あまつさえ半分寝はじめた雰囲気なので、諦めて移動。
イソシギ(右)などの野鳥を見ながら、のんびりと次の地点へ移動しました。

   
紅葉した木の上のコサギ(左)やら、大変愛嬌のある面構えのヒドリガモ♀(右)なぞ
眺めながら移動して、到着した公園には、先ほどの場所以上に大量のバズーカ砲が並び
なかなかニギヤカな光景になっていました。しばらく付近をうろうろしていると、
大砲の方の一人が「手持ちなら歩き回った方が見つかるかもしれませんよ」との
ご親切な一言。あ、そですね、デジスコは"手持ち"の範疇になるんですね(^^;

  
というわけで、若干悩みつつ、そのあたりをウロウロ。すると、見事に色づいた
ナンキンハゼ(左)や、満開のホソバウンラン(右)などを次々発見。短気な私はやはり
待つよりは歩く派だなぁ、と思いつつ、しかし、肝心の珍鳥は影も形も見つかりません。

  
んで、公園を一周して戻ると、明らかに場の雰囲気が殺気だっています。む、これはデタな。
そっと近づくと、植え込みとフェンスの間の狭いところに、いました、憧れのヤツガシラ。
しかし、狭い場所なので、すでに先客がみっちり詰まっていて、カメラを出す隙間がない(笑
諦めてると、「そこから三脚を一番高く伸ばしてタワーも伸ばせば撮れますよ」との
親切な声をかけてくれる人がいらっしゃいまして、やってみると、これが無事撮れました。
自分より高い場所からなので、背伸びしながらモニターを見て、脚をツりましたけど。

  
やがて地面にピタッと伏せることが多くなったので、ドアップを狙いますが、
超暗い上に、タワー上からなので、どうしてもブレブレ&荒々な画像になっちゃいます。

  
そして、こんなときに限って友人から携帯に着信(笑)。慌てて離れ、「鳥撮ってるから!」と
慌てて切って戻ると、その間にヤツガシラ君はフェンスに移動していました。
後で聞くと、どうも飛び移った時には冠の御開帳もあったらしくて、悔しいことしきり。
さらに、数カット撮影後、彼はフラフラっとどこかへ飛び去っていきました。

  
諦めて、もう一度シロハラクイナに再挑戦と川辺に移動すると、なんかでかい影。
モッサモッサとお食事中のヌートリア君なのでした。そして、その頃からさらに暗くなり
冷え込んできたからか、肝心のシロハラクイナもヤツガシラもこれっきり。
ま、見れたんだから上出来としよう。そう自分をなだめつつ帰路へついたのでした。

ということで、久し振りの珍種2種同時GETの楽しい1日でした。うっかりかさご氏、
本当にありがとうございました。感謝感激。しかし、やっぱり珍鳥が出ると、珍鳥そのもの
以上に、集まってくる鳥屋を見ているのが楽しくてたまりません。大砲がずらりと並ぶ中、
いずこも常連は決まっているらしく、そこここで挨拶と最近の成果報告のニギヤカな声。
やがて、珍鳥が出ると、急に場が静まりかえり、カシャカシャとシャッター音だけが響く。
そして、飛び去った瞬間、ワッとニギヤカに批評が始まり、あそこに止まった瞬間が
よかった、いやあそこに来てくれたら最高だったのに、と言いながら次を待つ。
実は、短気な一匹狼の私にはなかなか溶け込めない世界ではあるのですが、
何度見ても、やっぱりなかなか面白い、比類なき摩訶不思議な世界だと思います。
デジスコもちょっとだけコツがわかった(今までは三脚のホールドが悪かったらしい)
ことですし、この冬はいろんな鳥を求めて、各地に出没しまくっちゃう予定ですので
え〜と……まぁ、乞うご期待ってとこですかね☆


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