そこは冬でした〜ハチ高原氷点下格闘紀〜06.11/12

この日は、久し振りのハチ高原。ウスイロヒョウモンモドキ生息地にある測定機器の
越冬準備と現地の視察なのですが、私はアシがないので、Yさんに乗っけてもらって
ハチ高原へ向かいました。合流した頃、かなりの雨が降っていたので、これはハチ高原
だと雪なんちゃいますか。いやいや、そうだったら笑っちゃうよねぇ。などと
冗談を言いつつ、到着したハチ高原は……冗談みたいな吹雪の中でした(笑
白化粧した世界と、自分の吐く真っ白な息に驚きつつ、寒さにブルブル震えながら
歩き回った一日。もちろん、大してネタなんて拾えませんでしたがご容赦くださいませ…

<1>ハチ高原周辺

  
というわけで、なんかうっすら白い高原に初手からド肝を抜かれました。
地面はこんな感じで、粒の粗い、あきらかに今から積もりますよ、という雰囲気の雪。
そして、この直後から、かなり勢いのよい吹雪が断続的に続きました。

  
前回、オミナエシを植栽した場所を訪ねると、こんな感じ。うっすら紅葉してますが
まずまず元気そうだったので、一安心いたしました。来年はバッチリ定着しそうです。

その後、尾根に陣取って、しばらく計測機器の越冬作業。これが、また半端なく寒い!
なんと気温は0度。風もすごいし、体感温度は余裕で-10℃を割っていたでしょう。
まさかこんなことになるとは思わず、ブルブル震えながらの作業となりました。
じっとしていると足先が冷え切ってメチャ痛いし、風が吹くたびに耳がちぎれそう…

  
作業も終わって、一息つくと、周辺の枯野原が気になります。
まず見つけたのは、ホクチアザミの成れの果て (右)と、オトギリソウの実(右)

  
センボンヤリの残骸(左)や、リンドウの残骸(右)などもありました。
一面の枯れ草ですが、いろいろと探してみると案外楽しいものですね。

  
そこらへんをよく見ると、咲き戻しっぽい白い花(左)がかろうじて咲いていました。
花の雰囲気的にはミヤマシキミかな? 先が折れたので咲き戻した感じですね。
その他、シロツメクサ(右)も数花だけまだ花をつけて頑張っていました。

  
見事に紅葉しているバライチゴ(左)なんぞ眺めていると、Tさんが「ネタがありますよ」と
見つけてくれたのは、ヒミズの死骸(右)。まぁ、あなたまたこんな寒いときに…
昨日のゲッチョ先生の影響で、久し振りに骨取りするかと、手に乗せて降りたのですが、
あまりの寒さに手の感覚が全くなくなり、ふと気付くと手の上が空っぽ。
いつのまにか落としたのに、それすら気付かなかったみたいです。Tさんスイマセン。

  
昼飯を食べて、あまりに寒いので早々に解散。帰路の途中、大カツラ(左)の
あるあたりでYさんが車をとめてくれました。う〜ん、見事に紅葉してる(右)

  
大変みごとにハジけたアカバナの実(左)を眺めてると、一つだけ花(右)が残っていて
ちょっとびっくりしたりもしました。協調性がないぞ、キミ。

  
オタカラコウ(左)はほとんどが実になっていましたが、撮影はできなかったものの
こちらもまだ咲き誇っている株があってこれまた驚きました。そして、アザミ類(右)も
まだまだ元気に満開状態。これは、オオバアザミかなぁ…

  
面白かったのは、普通の株(左)は、棘のある葉っぱなんですが、1株だけ、みごとに全縁の
葉で一切棘のない株(右)を発見。奇形みたいなもんでしょうか。それとも別種?
もしかして、これが噂に聞くトゲナシアザミってやつですか?

  
このクソ寒いのに、ツボスミレ(左)やら、セリ(右)やらは狂い咲きしていました。
その勘違いの根拠はいったいなんなのかね、と北風に震えながら悩むことしばし。

  
コウヤボウキ(左)も1花だけ咲き残っていましたし、イナカギク?(右)も咲いていました。
ちなみに、来年の目標として、野菊類がきっちり分かる男を目指すことにしております。
次のステップがスミレ、その次はアザミ、んで、いつかスゲとシダですね(-o-)/。

  
イタヤカエデ(左)の実など探してはいつくばっていると、このクソ寒いのに、イモリ(右)が
歩いていてまた驚きました。そういえば、来年こそはサンショウウオ類も探したいですね。
まずは、地元と但馬で、カスミ・ヒダ・ハコネは制覇したいなぁ。

  
その後、見事な紅葉をみながら、ふらふらとうろつきました。
赤や黄色が枯葉色に混じったステキな風景…写真で再現できる力量がなくて残念です。

  
黄緑色っぽいいろや、常緑樹の緑まで混じって、一種独特の大変いい雰囲気。
京都かどこかの燃えるような赤い紅葉よりもこっちの方が私的にはオススメですね。

  
最後に、ムクロジ(左)のある場所によりましたが、これまた黄葉がみごと☆
ウロウロ探すと、独特な雰囲気の実もいくつか拾うことができました。

というわけで、メチャクチャ寒かったけどまぁまぁ楽しめた一日でした。
晩秋や冬も、楽しみは鳥だけじゃないと実感した一日。しかし同時に
虫や花のシーズンが終わったと、痛烈に実感させられた一日でもありました。
まぁ、なんせ、予想もしていなかった氷点下は本当にビックリでして、
やはり人間冷えると体力を消費するということが身にしみて分かった一日。
Yさん、帰路の車の中ではウトウトしっぱなしで大変失礼致しました。
おそらく、翌日のハチ高原には銀世界が広がっていたことでしょう。
今年はスタッドレスを購入して、冬の林なんかにもちょっとだけ攻め込んで
みたいものですね。もちろん、防寒対策は、きちっとやってですが☆


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