おぼんthe山紀行B〜五色ヶ原から黒部ダム〜06.8/14

<1>弥陀ヶ原〜天狗平 続き 

  
興奮もさめやらぬまま、歩きつづけると、道端にアオフキバッタ(左)を発見。
近くのブナ系の葉にはなんともかわいい虫こぶ(右)もついていました。

  
このあたりでは、ちょっと暗い林が続き、蝶はクロヒカゲ(左)やら、
ヤマキマダラヒカゲ(右)やらといったお馴染みの顔ぶれが多くなります。

  
でも、沢沿いには突然ミヤマコウゾリナ(左)なんかが出て来るんだよなぁ。
そんなことを思ってると、オオゴマシジミ(右)が再度登場。翅表を少しだけ披露してくれました。

  
その先の沢は、つい最近まで雪が残ってましたという雰囲気で、
ノギラン(左)や、ハルナユキザサ(右)も咲きたての雰囲気。

  
その程度ならばあまり驚かなかったのですが、なんとエンレイソウ(左)に
続いて、ホウチャクソウ(右)まで咲いているんです。もう8月だぞ?

  
そんな私のビックリにトドメをさしたのは、キジムシロ(左)と、な、なんとニワトコの花(右)。
すいません、私が甘かったです。ここはどうやらまだ4月なんですね。
もしかしてヒメギフチョウでも飛んでませんか?

  
なんだか妙に疲れつつ、先を急ぐと、タマガワホトトギス(左)を発見。
近くには、キソチドリでしょうか?かわいいラン類(右)も咲いていました。

  
オオルリの幼鳥?(左)も出現しましたが、うまく撮影できずに正体不明。
そして、ちょっとボロボロでしたが、サンカヨウの実(右)なんかも見つかりました。

  
さらにその先の川辺には、タテヤマウツボグサ(左)を発見、立派なオニノヤガラ(右)も発見。
そうこうするうちに、黒部平方向への分岐点まで到達。まだ時間があるので、
ここはもう一度思い切って登って、蝶でも探そう、そう考えて急遽、黒部平方面の
急坂を登ってみましたが、歩きつづけた足には大変辛くて、すぐさまちょっと後悔☆

<2> 黒部平〜黒部ダム

  
汗だく、フラフラになりつつ、黒部平付近までのぼると、ツルアリドウシ(左)の
大群落や、青く色づいたツバメオモトの実(右)なんかを発見。。

  
到着した黒部平は、予想外の凄い人、人、人。大観峰までロープウェイがあるので、
日帰り観光客の中継地点なんですね。圧倒されつつ、併設されている
高山植物園でアサギマダラ(左)やら、ヒメキマダラヒカゲ(右)などを撮影。

  
コチャバネセセリ(左)、ミドリヒョウモン(右)などもいましたが、予想外に蝶影は少なく、
エルタテハやムモンアカシジミらしきものも目撃したのですが、すぐに飛び去ってそのまんま。
成果薄で面白くないので、わりとすぐにケーブルカーで黒部ダムまで移動しちゃいました。

  
黒部ダムまで移動すると、巨大なダムにしばし圧倒。
大自然の力も凄いけど、人間も、なかなかやるもんだねぇ。
ダムの周りにはアマツバメが飛び交っていましたが、当然カメラには収まるハズもなく、
それでもしばし追いかけていると、遠くに巨大な影(右)。多分、イヌワシだと思うんですが…

  
ダム奥の林道を歩くと、突然キバネセセリ(左)が出現。近くのクガイソウには、
なんか不思議な模様のガ(右)がとまっていました。
#右は、ちょいとボロですが、シロモンクロノメイガだったようです。

  
アオツノカメムシ(左)など見つつ、うろうろすると、なんだかえらく品のある
色合いの、シャチホコガ類(右)にも出会えました。うん、高原って色合いやねぇ。
#調べてみると"シロジマシャチホコ"らしいです

ここで大満足しつつ、帰ろうとすると、ちょっとした事件発生。
下界まで下る最後のルートは、トロリーバス。最終便で動くので、混んで乗れなかったら
洒落にならんな、と前もって駅員に確認をしたのですが、「人も少なくなったので5分前に
くれば充分でしょう」と言われたので、その言葉通りに戻ると、ものすごい人の行列。
どうも、この最終便を予定に組み込んでいたツアーが4〜5個あったらしくて、怒り始める
参加者、混乱する添乗員、泣き始める子供の渦の中、当然最終便に乗りきるハズもなく、
臨時便が出てなんとか全員下山したのですが、巻き込まれた私は飯を食う余裕もなく、
予定の電車まで猛ダッシュする羽目になりました。トホホホ。

というわけで、主眼の高山蝶ではなかったものの、蝶系の成果は最も充実した一日。
黒部奥地の自然の偉大さに驚くと同時に、巨大な黒部ダムを見て、人の力の偉大さにも
ビビり、また、観光地のラッシュにげんなりする、そんな不思議な一日でした。
この晩はその後、神奈川にすんでいた頃にお世話になった方々と合流して、O氏の素敵な
別荘にて懐かしい話を交えての酒宴に突入。O氏とドマニアックな世界に突入しつつ、
彼のすざまじい撮影量(RAWデータで連射しまくるので1日で10ギガとか撮影するそうで!!)
など聞きつつ、まだまだ私は凡人だと妙な安心したり、彼のステキな写真を見てため息を
ついたり、やたら成長してたY少年と背比べしたり、なんとも楽しい時間をすごせました。


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