黒部渓谷への旅 〜3日目:あっけない帰路編〜05.08/16
 
 A 阿曽原小屋〜欅平 <後編> 

  
欅平が見えたあとも、こ〜んな感じの水平歩道をひたすらに歩きます。
そそっかしいワタクシは帰路でも2度ほど心底肝を冷やす経験を致しました。アハハ。

  
道中には3箇所ほどトンネルがあるのですが、ここの雪渓の真下を通るトンネルは特筆に値します。
なぜかというとか〜なり長く、さらに雪渓の真下なので冷え込んでいて、幽玄な雰囲気に
満ち溢れているからです。ここはヘッドライトがないと絶対に大怪我するので要注意。

  
雪渓の近くでは、ヒメキマダラセセリ(左)に会ったほか、こんな場所で、と思いましたが
ムカシヤンマ(右)が数匹飛び交っていてびっくりしました。高所だと今頃見られるんですね。

  
モミジガサ(左)や、ミツバオウレン?の実(右)など、新たな出会いもまだまだ続きます。

  
岩場では、名前はよくわからないのですが、緑色のかわいい花(左)や、
オトギリソウの仲間(右)等にも出会えました。不勉強な自分がフガイない…

  
オオアキギリ(左)を何株かみつけたあたりで水平歩道は終了し、欅平への
下り道にさしかかります。そのあたりではアキアカネ(右)も飛び交っていました。

  
ちょっとボロですがアカタテハ(左)や、木の幹に産卵しているミドリヒョウモン(右)などなどチョウの姿も
増えてきます。キベリタテハも一瞬だけ再会したのですが、次の瞬間には天空高く去って行きました。

そうこうしているうちに、急坂も終わり、欅平に到着。時刻は1時少し前。
ドキドキしながら駅の改札に行き、「今からだといつの電車にのれますか?」と聞くと、
「あ、今なら10分あとの電車に乗れますよ」との答え。おいおい、聞いた話とだいぶ違うぞぉ。

  
あわてて下山してもしょうがないので、しばし周辺を散策。
ミヤマヒメギス(左)などを見ながら歩くと、面白いものを拾得。
信州ではどうか判りませんが近畿だと大珍品のアカエゾゼミの死骸(右)です。
「ミヤマダイコクのかたきをアカエゾで討つ」って感じでしょうか。かなり嬉しかったです。

  
時間が余っているのでさらにウロウロすると、ヒロバネヒナバッタ(左)など様々なバッタ類が
見られます。ホソクビツユムシ(右)も多かったのですが、こいつはデジカメで狙うと、
ピントがあった瞬間にそれがわかったかのように飛び去りやがるので、写真はこの1枚だけ。

  
さらに歩くと、サカハチチョウ(左)や、オニルリソウ(右)なども見れました。
本当は、さらに祖母谷方面まで遊びに行くつもりだったのですが、道が整備中で通行禁止。
しかたないので、予定よりだいぶ早い電車で宇奈月温泉まで降りてしまいました。

  
下界に下りては来たものの、悔しいのでさらに周辺をウロチョロすると近くの登山道を発見。
宇奈月の町並み(左)を一望できるあたりまで登ってみると、ヒヨドリジョウゴの花(右)を発見。

   
近くではミヤマフキバッタの仲間(左)や、カンタンの幼虫(右)なども見ることができたので、
もうちょっとこの辺りを探索しようということで、1時間ほどさらにウロチョロ。

   
ひたすらうろつきましたが、チョウはこのスジグロシロチョウ(左)を見つけたくらい。
近くで触角の妙に太いガの仲間(右)を見つけたのが唯一のめぼしい収穫かな。
そんなこんなで無駄に体力を使い果たし、また6時間電車に乗っての帰路とあいなりました。

てなわけで、今回は面白くはあったのですが、天候に祟られたのと、なによりも
時間的な中途半端さがクヤシい旅路となりました。来年は、友人の勤務地に関わらず、
お盆の連休を5日フルに使って、欅平から室堂までのコースにリベンジしたいと、
かなり熱く燃えながら考えております。そうすれば高山蝶にも会えるはずだし。
どなたか、この無謀旅にご同行希望の方はいらっしゃいませんでしょうかしら。


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