しかしここでトラブル発生!!!
すっとんでウェザーステーションで夕日を見るぞと意気込んだ後発隊2人ですが、
出発しようとすると、なぜか私のスクーターのキーがない。
ポケットの中、着替えた場所、通った道、すべて探すけどどこにもない。ないったらない。
途方にくれた挙句に悟郎氏に頼んで、レンタルバイク屋さんに事情を説明しに行ってもらう
ことにしました。
待っている間、さらに念には念を押して再捜索。その間にも空はどんどん紅を増していきます。
「あ〜、こりゃ弁償だなぁ。しょてからこれじゃぁ、やばいなぁ」
頭をガシガシかきながら、荷物を置いていた小屋の地面をガサガサ探るともなく掻き回していると、
その手に異物感。
そっと取り出してみると、間違いなく私のキーです。願いは天に通じた!!
しかし、悟郎氏がすでにレンタルバイク屋に行っています。大捜索隊が来る前にくいとめなくては
いけないと、とりもなおさずスッ飛ばして店へ。
「すいません、先ほど鍵をなくしたかもと言いにきたやつがいると思うんですが……」
「あら、その人なら合鍵もって走っていったわよ」
マンガのように綺麗なすれ違い。仕方なく宮ノ浜に戻ってみても、悟郎氏の姿はなし。
ヤバイなぁと思いつつ、とりあえず松井さんに知らせようとウェザーステーションに向かいました。
急な坂を突っ走っていると、夕日が沈んだらしく、急に空がグンと青っぽくなるのがわかりました。
到着すると、ちょっとビックリするほどの人数が夕日を見ていました。4〜50人というとこ
でしょうか。かつては、20人そこそこで見ていたと思うのですが、有名になったんだなぁ。
松井さんを見つけて声をかけると、なんとそばに悟郎氏もいました。なんでも宮ノ浜に戻ったら
いなかったからここだろうと思ったとのこと。
「今きたんかぁ。今日は水平線に雲が全くなくて、沈んで行くのが最後の最後までくっきり
見えたぞ。すげぇキレイだった。もう二度と見れんね。ほらほら」
松井さん撮影のものスゲぇきれいな夕日をデジカメの液晶で見つつ、周りの見物人の満足そうな
顔を見ていると、もう悔しいったらありゃしない。千載一遇のチャンスを逃したようです。
余談ですが、ウェザーステーションの展望台、かつては屋根に登って夕日を眺めたものですが、
一部改築されたようで屋根には登れない構造になっていました。あぁ、あの屋根の上から見る
夕日こそ、本当に最高に気持ちよかったのに、残念。
とりあえずゆっくり宿に戻り、近くの「丸丈」で定食を食べて一段落。
ここの定食は、ハズレがないのでお勧めです。私たちは結局晩飯はすべて
この店で食べちゃいました。
その後はしばしゆっくりしてから、星を見に出かけました。まずは松井さんの見つけた
夜明け山近くの展望台。高々と登る月が美しく、なんとも幻想的な雰囲気を醸し出して
いましたが、そのせいで星の方はいま一つでした。
しばし露光やらシャッター速度やらを変えながら撮影に取り組んだ後で、こんどは再び
ウェザーステーションへ。
こちらも当然月明かりのせいで満天の星とはいきませんが、月明かりが長く海原を照らし出す様子は、
本当に美しいものでした。
私の技術ではどうしても写真に残せなかったのが残念ですが、あれは視界一杯に広がってこそ
美しいものですから、所詮撮影しようというのが貧乏根性なのかもしれませんね。
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