ハチ高原のんびり〜草原観察会に〜  19.7/13

この日は恒例のハチ高原での観察会。
といっても、今年から趣向を変えて2日開催となった「草原観察会 in ハチ高原」の
初日で、「草原の草刈体験」を中心としたメニューなのです。
(翌日がメインの観察会だったのですがそちらは所用で参加できず…)
それでは、と朝イチから周辺をウロウロしてみると、
ちょいとばかり面白い出会いもけっこうあったりしてホクホクした上に
草刈体験では大鎌係になったら汗だくヘロヘロになったし
雨足が強まってシンドイ展開もあったりはしたけど
その間に本当に嬉しい出会いもあって来た甲斐満載という流れに。
でも最後に調子乗ったらダメダメのオチというお約束もきっちり着いてきたのでした(笑

<1>ハチ高原周辺

  
というわけで、まずはのんびりといつもの林道を歩いてみると、
ヤマブキショウマ(左)やらヤマアジサイ(右)が咲いていたりもしたんですが、
いきなり道端からガサガサガサッと巨大な音がしてイノシシが登場するも
カメラを構えてなくて撮れず、悔しいので少し場所を変えようと車で移動すると
目の前でツキノワグマの親子が逃げていく、と
大物二連続撮り逃しというなんとも不思議なスタートに(^^;

  
気を取り直して歩くと、アサマイチモンジ(左)に続いて、ひょっこりと
ジョウザンミドリシジミ(右)もご登場。すぐにどっかに飛んでっちゃったけど。

  
草の中には脱皮中のナキイナゴ(左)もいました。この時期にまだ幼虫なんだ。
若干枯れ穂状態のツルアジサイ(右)もあちこちにいたりします。

  
場所を変えてのんびり待っていると、霧の切れ間にアイノミドリシジミが舞い始めて
少しだけ距離はありましたが、低い場所に静止してくれ始めたりします。

  
ふと気付くと、草の中からひょろりとツノアカツノカメムシが御登場。
ツノの赤と、背中の緑&茶色のコントラストがなんともセクシーじゃないですか♪

  
アイノミドリシジミは草上にとまったり(左)したあとで、
すごくいい条件の葉上でキラキラな姿(右)も見せてくれたので狂喜乱舞♪
てかこの個体、この時期にもかかわらず、めちゃくちゃ新鮮なんですけど!

  
ちょいと距離がありましたが、クロサナエ(左)もひょっこり飛んでたりしました。
草上でのんびり翅を広げるヒメキマダラヒカゲ(右)なんかも見つかったりします。

  
その後も、アイノミドリシジミ(左)やら、ジョウザンミドリシジミ(右)やらは
賑やかに飛んでくれました。てかよく見るとかなり新鮮な個体もけっこういてビックリ。
7月中旬でこの鮮度って、今年はこのあたりのエリアではかなり季節が遅いのかな?

  
テングアワフキ(左)もひょこり発見。面白い異型っぷりですな。
ここらで少し雨が強くなってきて、ジョウザンミドリシジミ(右)も翅を立てて
小休止風になったあたりで時間切れになったので、集合地点へ急ぐことに。

  
さて、合流後に草刈場所へ移動していくと、可愛らしいテングタケ系?を発見。模様が鮮やか。
写真撮ってる途中から雨が強くなってきたのはツラいところでしたが(^_^;

  
お久しぶりのミズチドリ(左)も発見。そういえばこのコースでは最近見れてなかったな。
ノアザミ(右)も可愛らしく咲いていたりしますが、やはり昔に比べると
花が本当に少なくなったナァと思いながら尾根筋に到着し、しばし雨宿りした後で
草刈体験に突入。ワタシは草刈機が足りなかったので長鎌でトライしてみたんですが
これがめっちゃくちゃな重労働でヘロヘロ汗まみれ。こいつはキツイわぁ…

  
とヘバりきっていると、T氏が嬉しい情報を運んできてくれたので大急ぎで見に行くと、
そこに鎮座していたのは、なんとウスイロヒョウモンモドキ!
今年も健在だったことに本当に感涙状態。いやぁ、これだけでも来た甲斐あったぞ☆

  
あたりには、ノアザミが咲き乱れていて、かなりの数のウラギンヒョウモンが。
このエリアはシカ避け網の効果満点ということで、かなり嬉しくなったりも♪

  
オミナエシ(左)はすでに花芽も着きつつありました。
他のエリアのシカ網(右)はちょっと崩壊気味の場所もあったりしましたが、
先ほどの場所を見習ってエリア拡大に励めば、楽園が広がる可能性アリかな?

  
その後は交流センターに戻って、ハチ高原周辺の自然の紹介(左)へ。
一息ついて展示を見渡すと、ウスイロヒョウモンモドキの蛹殻(右)があってびっくり。

  
卵塊(左)も展示されていました。考えてみたら撮るの久しぶりかも。
Tさんの見つけられた羽化不全個体(右)もついでにパチリ。
羽化の時期に今日みたいに雨風が強いと、やっぱり厳しいんですね(^_^;

  
最後にいつものお山に行こうとすると、途中でトラツグミ(左)を発見。
フロントガラス越しでボケボケですが、このあたりでも繁殖しているんですね〜
と感動していると、続けてニホンジカの親子(右)にも遭遇。

  
親シカ(左)も、子シカ(右)も、そのまま近くでのんびりしてくれたのでバシバシ撮影。
でも明るいときから親子連れって、グングン増殖中ってことですから複雑な気分…

  
んで、いつものカシワ林にいくと、恒例のハヤシミドリシジミには逢えましたが
雨が強くなったので開翅どころか静止しているところもほとんど撮れずに、ちょいと
ばかり中途半端な〆となったのでした。とほほのほ(+_+)。

いうわけで、なかなか充実した1日でした。
なんといっても、ハチ高原できっちりとウスイロヒョウモンモドキに逢えたのが嬉しい!
実はウスイロヒョウモンモドキは最近既存の産地2箇所で
相次いで絶えてしまったそうで、残っているのはハチ高原と恩原高原の
2箇所だけになったと聞いて驚いていたところなんですよね。
ハチ高原でも、シカ柵と、いろんな場所での保護育成が頼りの状態だけど
なんとかここの場所の血筋をいつまでも絶やすことがないように、
微力ながらも何かのお役に立てていければとあらためてつくづく感じた限りで。
その前後の挑戦も、雨の隙間な感じだったけどいろいろと
不思議な成果があって、ハチ高原周辺の底力を実感できたのもやっぱ面白い限り。
この時期にピカピカのアイノミドリシジミを見れるとか本当に予想外でしたし♪
(一番の予想外は朝イチのイノシシ+ツキノワグマ親子でしたが)
ちなみに、秋にも同様の草原観察会が企画されていますので(詳細こちら参照)、
ご覧になっている皆様方、ぜひぜひ遊びに来てください!絶対楽しいんで(>_<)!


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