霧中の幸運と不運〜山梨蘭三昧〜 18.6/10
  
<2>山梨県某所 つづき

  
さらに薄暗い林の中を歩いていくと、ひょっこりと白花のカモメランの群落を発見。
噂には聞いてたけど見れないだろうナァと思ってたんですが、まさかの群落ですか!

  
アップ(左)で撮ると、これはこれでなんともいえない可愛らしさがありますな。
あたりには普通のカモメラン(右)も多数。うん、どっちもカッコいい!

  
これもめちゃくちゃ暗い中でしたが、ムラサキツリガネツツジも発見。
これもなかなか出会う機会のない種類なのでじっくりと撮影してみたり。

  
カモメランはお見事な群落(左)に何回も遭遇。すげぇ。そのすぐ近くでは
ツルシロカネソウ(右)の花の開きかけの株も発見。咲いてるのも見たかった〜

  
ヤマトユキザサ(左)とか見ながら戻っていくと、結構距離がありましたが
タチカメバソウ(右)も少しだけ発見。さすがに咲き残り風でしたけど。

  
ホソバテンナンショウ(左)もいくつも見つかりました。
尾根まで行って草地をのぞくと、ミヤマニガイチゴ(右)なんかもご登場。

  
んで!道端の頑丈な鉄柵の中に咲いているのは憧れのアツモリソウじゃないですか!
いや、これが最大の狙いだったんですが、本当に逢えるとなるとやっぱり超感激しつつ
柵の隙間からバシバシと撮影。いやしかし、なんなんだろうこの浮世離れした雰囲気は(笑

  
場所を変えようとすると、これも大満開のツルウメモドキ(左)を発見。
アマドコロ(右)もいい雰囲気の株が霧の中に佇んでいました。

  
さらに林の中を歩いていくと、ひょっこりとテガタチドリにも遭遇して目を白黒。
こんなものまであるなんて、なんつうか本当にすっごい場所ですな。

  
さらにサラサドウダン(左)やらクサタチバナ(右)にも遭遇しましたが、
あと1種類もしかしたらと期待していた某ランはなかなか見つからず。でも半ば諦めつつ
登山客とお話ししていたら「昔はあのあたりにたくさんあったわよ」との証言が。

  
そのあたりをじっくり探すと、笹原の中にあったんです、狙いのアオチドリ!
1株だけでしたが、こういう出会い方って、なんかメチャクチャ嬉しいですよね☆

  
花をアップで見ると、赤い軸に緑色の小さな花がなんともいえぬ面白いコントラストで
ステキな風情ですよね。これでこの山で期待していたランは全制覇なのです♪

  
調子に乗ってさらに探索範囲を広げてみると、アツモリソウは何箇所かで遭遇できました。
全部鉄柵の中なんで撮り方には工夫が要りましたが、まぁまぁ可愛く撮れたかな?

  
霧の中に浮かび上がる大量のクガイソウの枯れ穂(左)も面白い感じ。
ホソバテンナンショウ?(右)もパラパラと見つかったりします。

  
さらに歩いていくと、霧の中でなんかミゴトな迷い方をしたんですが、
そのおかげか、これもフェンスに囲まれてはいましたが、ものすごい群生状態の
アツモリソウの群落に遭遇したんです。なにこの豪勢さは(@_@)

  
周辺にも同じくフェンス内ではありましたが、素晴らしい雰囲気のアツモリソウをいくつか発見。
薄暗い霧の中ですが、嬉しい出会いに大興奮しまくったのでした♪

  
なんか不思議なテンナンショウ類(左)もありました。これもミミガタの範疇なんか?
そうこうするうちに登山道に戻れたので、急ぎ足で降りていくと、行きと同じ
ヒメムヨウラン(右)に遭遇。4本も並んでなんともいい雰囲気ですよね。

  
角度を変えてもう何枚か撮影してみたり。繊細でなんとも面白い雰囲気の蘭やね。
その後は、下っていくに連れて雨が強めになってきてヘロヘロに。
そっか、もしかして単純にさっきまで雨雲の上にでていたということなのかしら(^_^;

  
山麓では、こちらもお初のクロイチゴを発見。かなり四苦八苦しながらアップも撮影。
しかし、駐車場まで戻って移動し始めたら雨がやみはじめたので
そういえばもう1つ挑戦してみたい蘭のポイントまですぐ近くだ、と転戦することに。

  
んで、やってきたのは、いわゆる「富士の樹海」ってエリア。
具体的なポイントは分からないけど歩いていけば何とかなるだろう、と思って
歩き始めるとギンリョウソウ(左)やらフタリシズカ(右)やらに遇いましたがここからが大誤算。
途中からかなりの豪雨になったんで、登山客が誰もいない。
さらに予想外に道が分かりにくくて、途中から分かりやすく道に迷って大慌て…
いや「豪雨の樹海で遭難寸前」ってあまりにもパワーワード過ぎますやん(+_+)

  
誇張なしに半べそかきながらひたすら歩き回ってなんとか最初の登山道まで帰還。
いやぁ、途中の心細さってハンパなかったですよ、ホンマのハナシ(T_T)
んで、肝心のランはというと、途中でササバギンラン(左)に遭遇したのと、
ミヤマウズラの葉(右)があったくらいで本命はものの見事に大空振り。
ヘロヘロになりながら長い長い帰路に着くこととなったのでしたとさ(^^;

というわけで、いろんな意味で盛りだくさんの1日となりました。
まさかの大豪雨→濃霧というビックリなスタートで、最初どうしようかと思いましたが
諦めずに挑戦してみただけの甲斐は完全にあった状態。
期待していた種類も含めて蘭を前6種制覇ですから、嬉しい限り。
その内容も、アツモリソウ・キバナアツモリソウ・カモメラン・
テガタチドリ・アオチドリ・ヒメムヨウラン、と全部大珍品揃いという豪勢さ。
よく考えたら私的にはほとんどが初出会いですからビックリ。
少し前から思っていたんですが、蘭の類は盗掘もあって情報が極端に少なく、
「自力で見ることなんてできない雲上人」というイメージが強烈にあって
今まであんまり挑戦してこなかったんですが、
最近は保護上で逆に情報を出しているところも増えたからか
今回は雲上人一斉クリアということになった次第。
これをきっかけに、他の種類も順番に挑戦していきたいモンです。
しかしこの日は最後のオチがなんとも強烈過ぎでした(笑
本文中にも書きましたが、山ン中で迷うのはよくあることではあるものの
「豪雨の樹海で遭難寸前」となると、不思議な怖さがありますな。
しかも、日没寸前で薄暗くなりつつある、人っ子一人いない鬱蒼とした林ってのが…
次は怖くないタイミングで、こちらも必ずリベンジするぞっと(>_<)!


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