記念すべき日に〜懐かしい場所で〜 13.3/3

この日は、重大イベントに参加してまいりました。
尊愛してやまない、岸勇二・慶応大学教授の退官記念イベントです。
思えばまだハタチの頃、当時参加していたサークルの関係で先生にお逢いし、
あちこちの市民団体の活動に参加させてもらっては、いつも最後に
みんなでお酒を呑ませてもらい、やがて積み重なった全員分の借りを一人で
背負い込むように、力一杯活動にひきずりこまれたあの頃から、はや○○年。
いやはや、月日の流れるのはこうも速いものかとしみじみ思う次第。
この日は、奔走されていたスタッフの尽力もあって、実に楽しく、そして時に
すごく感動的なセレモニーとなったのでした(^-^)。
生きもの探索はあんまりないけど、前章戦とあわせ技でお届けを♪

<1>神奈川県某所

  
さて、イベントまでは時間があったので、立ち寄ったのはとある河川敷。
といっても、早起きして早朝から挑戦のはずが、昨日のドタバタで力一杯寝坊して
あせりながら歩くと、実にいい感じのウメ(左)やら、スイセン(右)やらが見つかります。

  
やがて、芝生の周りに大量の怪しい人影を発見。これは、と思うと芝生の中にいたのは
うわさのノハラツグミでしたが…これがチョロチョロ落ち着かんのでなかなか撮れない。
おまけに四苦八苦してもピントが合わないと思ったら、陽炎がスゴかったようで…
おまけにようやく数ショット撮っただけで、どこかにすっ飛んで消える始末。

  
慌てて探しまわると、かなり離れた場所で再発見できましたが、狙い始めたら
次々と鳥屋さんが集まってきて、彼はすぐに遠くに逃げちゃう始末。
しばし粘って、ようやくアップでも数枚撮れましたが、陽炎でピン甘だし、
あげくにあんまり撮れないうちにタイムアップで引き上げるハメになっちまって(ToT)

  
微妙に遅刻気味で合流したのは、岸先生と歩く慶応日吉キャンパスの自然ツアー。
笹とマント群落ばかりで薄暗かった森の環境改善に取り組んだ話を
雄弁に語る先生に感心しながら見渡すと、確かに昔とはえらく雰囲気の違う森にビックリ。

  
ヤツデ(左)がかわいい実をたっぷりつけていたりしました。もう花は終わりなのね。
キャンパスの一角に湧水を溜めて作り出した小さな池(右)も案内していただきましたが、
これまたえらくいい雰囲気なので再び感心。これは面白そうな環境だぞ。

  
と思っていたら、池の中にはメダカの群れ(左)が悠然と泳ぎまわり、湿地状の場所には
大量のカワニナ(右)がいました。ホトケドジョウも同じ水系のものを再導入して
増やしているとのことでしたし、トンボとかも面白いのでそうな感じだなぁ。

  
面白かったのは、伐採した杉の中から顔を出していたアズマネザサ(左)。
芯部が腐っていたところに伸びてきたもののようで、ちょっと神々しい雰囲気ですね。
あたりにはベニシダ(右)とかも多数あって、シダ系もなかなか面白そうな感じ。

  
さらに歩いていくと、道端にはオオイヌノフグリ(左)が多数咲いていたり、パラパラと
カントウタンポポ(右)もあったりして、春の近づきを少し実感したり。

  
ミチタネツケバナ(左)も群生していました。こうなるとちょっとキレイですね。
あたりにあったエノキの小株の根元をいじくると、すぐさまアカボシゴマダラの幼虫(右)も登場。

  
その後は、岸先生の指導のもと、大掛かりに雑木林の再生に取り組んでいるエリアを
案内いただきましたが、これが徹底的な取り組みでご覧の通りの光景。
あまりの変貌振りにここがどこだかしばし悩んじゃう始末でしたが、こいつはオモロイ。
これだけ日が当たれば、埋蔵種子からいろんな草花が復活して、豊かな雑木林が
復活しそうですよね。またのぞきにこなきゃいかんな、こりゃ。

  
林縁には、たっぷり花芽をつけたアオキ(左)もありました。転がった杉の樹も大量の花芽(右)
をつけていましたが、花粉を飛ばす前だったみたいでギリギリセーフって感じかな?

  
その後もさらなる開拓地(左)をご紹介いただいて、そのパワーに圧倒されたり。
退官っちゅうお年なのに、なんでそんなにパワーがあまってるんですか、先生?
「しかし、ここは今年はカミキリムシフィーバーになりますねぇ」などとYさんと不穏な
陰みを話し合っていると、足元にかわいらしいヒメオドリコソウ(右)を発見。

  
林の中には、アブラゼミの抜け殻(左)がまだありました。長持ちだねぇ。
クマイチゴでいいのかな?ノイチゴ類の葉(右)もたくさん発見。夏ごろ来たいナ。

  
あたりでみつけて悩んでしまったのがここらへん。セリ系?とか思ってましたが、
これって花芽をつけたブタクサモドキなんですね。こんな時期から花芽つけるのか〜。
といったあたりで、第1部の散策会は終了し、お次の会場へ。

  
お次は、退官を祝う会ということで、市民団体で活動されている方々から
活動の状況やら岸先生の思い出なんかの話があったり、先生の公演があったり、
サプライズの「まっかちカニカニ音頭」のプレゼントまであって、にぎやかで楽しく、
また時折感動的な、すごくいいセレモニーでした。

  
各方面からの花束贈呈の中で、「共に革命を!」の名台詞をはいたEさんとの抱擁(左)
とかをバシバシ激写。最後に感動的なスピーチ(右)で〆括ったあとの懇親会では、
懐かしい方々にも多数ご挨拶でき、最後まで楽しく充実した時間を過ごせたのでした。

ということで、しみじみと楽しく、また考えさせられた1日でした。
普段のFNとはまるで違う雰囲気ですけど、たまにゃこういうのもアリですかね(笑
しかし、先生の周りで多数の笑顔がはじける、本当に素敵なセレモニーだったと思います。
こんな素敵な場をご用意いただきましたスタッフの皆様、ありがとうございました!
しかし、月日の流れはかくも速いものかと改めて痛感。
そういえば、初期の頃片手でぶらさげていた子供たちが成人式を通り抜けたそうですし…
そんな月日の流れの中、諸事情で田舎に引き返し、数多の恩のお返しも
革命のお手伝いも中途半端のまま、今に至っているワタクシですが、
生きものの世界にドップリとハマったコトも含め、ご一緒した活動の中で学んだ
ことは本当に大きいナァとあらためて深く深く感謝する次第です。
(おかげで社会不適合度が上昇したのも否定しがたい事実ですけどネ)。
しかし、関わり始めてしばらくしてから、そのムチャな稼動時間とフルスロットルっぷりを知り
「こりゃ2年もしたらぶっ倒れるな」と思っていたのが、さらに加速度を高めつつ
ここまでの長い期間、変わることなく引っ張り続けてきたそのパワーというか、
信念というものに、あらためてホンキで感嘆する次第。続けることのすごさ、でしょうか。
あらためて、岸先生、本当にお疲れ様でしたm(_ _)m。
といっても、退官したからといって、縁側で梅昆布茶すする隠居生活になるわけじゃなく、
逆にシゴトという足枷がなくなっただけ、フルスロットルで走り回る生活が
加速することは充分に理解しているので、あまり"退官"の実感が沸きませんが(笑)、
言うだけムダだということは、もう心底十二分に承知しつつもやっぱりヒトコト。
もうトシなんだから、フルスロットルを少しくらいは緩めつつ、
いつまでも楽しい「岸劇場」を見せてくださいね〜(>_<)!!


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