昆虫館散策〜まさかの冬日〜 12.4/7

この日は、久しぶりの佐用昆虫館に遊びに行ってまいりました。
実は今年は4/1から既にオープンしているですが、恥ずかしながらワタシが完全に
日程を勘違いしたためにオープニングイベントに参加し損ねる大失態(^^;
その償いと、久しぶりに昆虫館周りの面白そうな生きものたちが見たいという
実に単純な理由で遊びに行ったのですが、
これがまさかまさかの『完全冬日』。
早春のぬくもりなんぞドコ吹く風、早朝からの予想だにしない展開から
スタートした凍てつく寒さで、期待していた春の蝶どころか
ほとんどなんの昆虫にもあえず、来客もごく少数、というまさかの展開に。
それでもソコソコ遊べたんだから、まぁ行った甲斐はありましたけどね♪

<1>たつの市〜昆虫館周辺

  
というわけで、まずは早朝薄暗いうちに、早春の蛾を探そうということで
何箇所かの灯火巡りを試みたところ…
なんとイキナリもんのすごいイキオイの猛吹雪!
おいチョイ待て、そう来たか。
いや、もう4月ですよ?お花見の季節ですよアンタ?

  
衝撃を受けつつも、吹雪の吹き込まないポイントを歩いてみると、
チャイロキリガ(左)やら、シロフフユエダシャク?(右)といったあたりを発見。

  
しかし、何箇所か転戦するもマエアカスカシノメイガ(左)とスギタニキリガ(右)が
見つかっただけで、それ以外の成果はさっぱりなし。なんだかな〜。
そうこうするうちに吹雪がやみ、きっぱりと晴れてきたので大きく移動することに。

  
やって来る葉久しぶりの山の中。歩き始めると、早くもイイ感じに咲いているミヤマキケマン(左)や
かなり花盛りのコショウノキ(右)なんかが見つかります。

  
ちょっと惚れ惚れするくらいの咲きっぷりなユリワサビ(左)もありました。
道端には、これまたお久しぶりのコツゲの群落(右)も発見。

  
んで、よくよくみるとこれがパラパラとでしたが花が咲いていたもので、バシバシ撮影。
ジミ系ではありますが、コイツの花なんてなかなか見る機会ないもんねぇ。

  
さらに移動しようとすると道中で、これもまたすんごい大満開のコショウノキ(左)を発見。
こちらもお見事なアブラチャン(右)もあったり、少し春の気配を実感したり。

  
んで、移動中にミノコバイモ(左)のある場所を通ったのでちょいと立ち寄ってみると、
この日もなんともいい感じに咲き誇っていて、嬉しくなったりとか。
たっぷり花をつけたアマナ(右)もありましたが、期待していたヒメニラは今日も見つからず。

  
なんかえらく咲きたてな感じのフキ(左)もあって、まだジンと寒い中、今が
何月中チョイと悩む一幕も。いや、気温だけは確実に真冬だったし。
嬉しかったのは、ちょっと離れた木影でもミノコバイモの群落(右)があったこと。
やっぱり少しずつでも勢力拡大中みたいですね。

  
んでもって、昆虫館に帰る道すがら、ふとカタクリの群落が咲いている場所を発見。
喜び勇んで駆け寄りますが、まだ時間が早いようでほとんどの株は半開き…

  
ひさしぶりにみるジロボウエンゴサク(左)もけっこうあちこちにありました。
そして、これが開いたらさぞかし見事だろうなぁと溜息をついちゃうくらいの
超花盛りなアマナ(右)にも遭遇。昼くらいにもう一度来たかったナァ。

  
あたりには、もうすぐ咲きそうなイチリンソウ(左)もあったし、すっかり実になった
セツブンソウ(右)の群落もあったり、なかなか楽しそうだなぁと思いつつ、一路昆虫館へ。

  
到着して感の周りをうろうろすると、ここでもミノコバイモ(左)が実にイイ感じに咲いていたり、
セントウソウ(右)があちこちで花盛りになっていたりします。

  
なんといっても見ごたえがあったのは、大満開のコウヤミズキ(左)。うむ、眼福。
周辺のキジョランの葉裏にはアサギマダラの幼虫(右)も何匹も隠れていましたが、その後
また雲が出てきてメチャ寒く、ストーブ出して暖をとるハメに。

  
そのままも悔しいので、恒例の崖崩しをしてみると、巨大なシーボルトミミズ(左)が御登場。
肝心のガロアムシ(右)はというと、首尾よく数匹採れたんですが、
途中で極小サイズのゴミムシが出てきたので、なにげなく一緒のケースに放り込んだとたんに
ケース内のガロアムシが全部キリキリ舞いして頓死しちまって……
有毒ガスの噴射にしてもあんな極小サイズの個体で?と腑に落ちなかったんですが(-_-;

  
あたりにはナガバノタチツボスミレ(左)やら、ミヤマカタバミ(右)なんかも
ありましたが、全体的に季節が相当遅れている雰囲気。蝶影なんて一切なかったし。

  
気になったのは、近く枝についてたカワゲラ類の死骸(左)。
これ、翅が延びきっていない死骸なんですが、羽化不全だったらこんな場所まで登って
これるわきゃないよなぁ。羽化直後にモズに攫われてそのままハヤニエ?
その後粘れどガロアムシはほとんど追加できず、諦めて昆虫館に戻って、
展示されているサツマゴキブリ(右)をつついて遊んだりとか。
来館者には、オオゴキブリとコイツはすんごく受けますね。触る勇気のある人は少ないけど。

  
展示物の中には、コミスジの幼虫(右)なんかもありました。こりゃまた珍しい。
そうこうするうちに、M先生が立派なサイズのガロアムシ(右)を捕獲してこられたので、
先ほどの憂さ晴らしとばかりにバシバシと撮影。やっぱおもろい虫だナァ。

  
スゴイナァと思ったのは、チャイロコメノゴミムシダマシ。いわゆるミルワームですね。
これが大量飼育されているんですが、幼虫&成虫(左)だけでなく、よく見ると蛹(右)もごろごろ。
ちなみに、どれだけ潜っているか気になったもので、ふるいにかけて分離して遊んでみたら、
もさっとスゴイ量が湧き出てきて、若干気分が悪くなるという一幕も(笑。

  
水槽の中には越冬状態なのかじっとしているツチガエル(左)がいたり、
タイリクバラタナゴなんでしょうが、なぜか胸鰭の白線がなくてドキッとするような個体(右)が
いたり、こちらもなかなかよい雰囲気で、あれこれと遊んでいるうちに
時は過ぎ、いつの間にやら閉館時間となったのでした。
結局この日は最後まで、ハエとカゲロウとカワゲラくらいしか虫見なかったナァ…

というわけで、まさかの冬日でしたが、そこそこ楽しい1日でした。
本当は春一番で、早春のスプリングエフェメラルな虫たちとの出会いを期待して
いたんですが、いきなり吹雪でしたからどうにもこうにも(笑
それでもあちこちウロウロすると、そんな冬日でもあれこれと
出逢いがあったのだから、昆虫館周辺はやはり底力があるってことですよね。
ちなみに、この夜は悔しかったので、但馬方面までの広い範囲でここぞというポイントを
何箇所も何箇所も回ったのですが、オオトビモンエダシャクが数匹いただけの
どうにもならん成果でした。春まだ来たらじ、ですね(^^;

最後にまた宣伝を。
佐用町昆虫館は4月〜10月の土・日・祝日にオープンしています。

館の中の展示もまたぞろバージョンアップしてますし、周辺を歩けば
いろんなの生きものが見られて大興奮状態が続くことは保証済み。
さすがに来週くらいになれば、春の虫たちも賑やかに飛び交うことでしょう。
あ、来訪時に私がいれば、マル秘ポイントの案内もやらせていただきますよ☆
てなわけで、ぜひぜひ皆様、遊びに来てくださいませね(^-^)♪
なお、各種イベント等については、公式サイトの方をチェックしてくださいませませ!


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