雨の隙間に〜ハチ高原作業日〜 11.10/22

この日は、久しぶりのハチ高原での作業日。
今年もあまりお役に立てていなかった身の上としては、少しでも
お役に立とうと意気込むところですが、そんなときに限って予報は大雨。
それじゃぁキツイよなぁと思いつつも馳せ参ずると、
どなたの神通力なのか、作業中だけうまいこと晴れ間があって
残っていた作業のほうも無事に終了して一安堵。
作業中には来年に期待をつなげるような嬉しい発見もありましたし
前後の挑戦でもささやかな出会いがありましたが、
最後に夜の林道巡りで大きなオチのついた1にちでした(笑

<1>ハチ高原周辺

  
というわけで、いつもならばお約束の前哨戦から、といくわけですが
今回は前夜はうるさいくらいの大豪雨。
でも、ふと気づくと道端にウスキツバメエダシャク(左)がとまってましたし
路上で大雨に叩かれているウスタビガ(右)なんかにも遭遇してビックリ。

  
その後は成果なく、翌朝水田地帯をうろついてみると、ご出勤中のカワウの群れ(左)
がいたり、小さな水溜りにカイツブリ(右)が見え隠れしていたりします。

  
ちょっと驚いたのは、社葬のすぐそばでのそのそと餌とっていたコウノトリ。
これテレコンついてませんからもうもろ真横。いいんかいそんな警戒心皆無で。

  
その後も小さな水溜りを見ていきますが、コガモ(左)やら面白い模様の
キンクロハジロ(右)がいた程度でたいした成果なし。デジスコ出す気もしないナァ…

  
諦めて引き上げよう、とふと車窓からすぐ真下を見下ろすと、そこに
コアオアシシギがちょこちょこしていたのでビックラ仰天。
薄暗いのとあわててたのでピンボケばかりしか撮れませんでしたが(^^;

  
その後もしばらく近場をウロウロしてくれたので、こんなショットもなんとか撮影成功。
デジスコ出そうとしたら飛んでっちゃったあたりがちょいイジワルでしたけどね。

  
さてさて、急いで集合地点へ向かっていると、道端に今年もジンジソウ(左)を発見。
ちょっと高い場所ですが、いい感じの群落(右)もあって嬉しくなります。

  
ついでに機能保護してたウスタビガ(左)をリリースして撮影していると、
近くにミツバフウロの咲き残り(右)を発見。まだあるものなのねぇ。

  
その後、皆さんと合流してノコンギク(左)咲き乱れる高原で作業開始。
ふと見上げると、頭上を悠々とオオタカ(右)が横切って行ったりもします。

  
今回のメインは、地元で育成していただいたオミナエシ(左)の植栽。うん、立派。
予想外にぺっかり晴れ上がった中、汗だくになりながら生息地付近の荒地を開墾して
オミナエシ畑(右)を作っていきます。ちゃんと根付いてくれよ〜!

  
地面をほっくり返しているとちょうど熱愛中の、ゴモクムシ類(左)が出現したりもしました。
お次に移動してきた場所では、いまだ大満開のオタカラコウ(右)にビックリ
してみたりとか。そろそろ終盤だと思っていたけど今年は季節が遅いのかしら?

  
のしのしと歩いているゴマダラカミキリ(左)にも遭遇。この時期もまだ元気なんね。
草地の中にはあちこちに、晩秋の花であるリンドウ(右)も咲き乱れています。

  
この時期のお約束としては、やっぱりかわいらしいウメバチソウは欠かせません。
今年もあちこちで大満開でしたが、ちょっと盛りは過ぎた風情でした。

  
山頂付近では、一面のススキ原(左)がなんともいえず見事な風情。
真っ青な実をたっぷりぶらさげたサワフタギ(右)も見事です。

  
この場所の名物であるシナノキの大木は、かわいらしい実(左)をたっぷりつけてました。
足元には、これまたかわいい実になったモミジガサ(右)もなかなかお見事。

  
あたりには小さなカマドウマ類(左)も発見。これはクチキウマとかかな?
ヒョウノセンフキバッタ(右)もまだまだ元気に活動しています。

  
期待していたセンブリ(左)は天気が悪かったからか開いている株はゼロ。
不思議な形のシソ系植物(右)もありました。超小型のナギナタコウジュかな?

  
作業終了後は、氷ノ山付近の林道を散策してみると、あちこちの渓流沿で
ダイモンジソウを発見。すでに花の終わりかけた株(左)がほとんどでしたが、
少数だけまだきれいに咲いている株(右)もありました。少し前だといい感じかな?

  
車の真横でもさもさとなんかの枝をたべている日本じかにも遭遇。立派な角やねぇ。
もう相当暗い中、6分の1秒とかのスローシャッターでむりやり撮ったら
少し上が切れてしまっているのに気づかないというぽかミスやらかしましたが(^^;

  
ちょっと嬉しかったのは、ものすごくお久しぶりの遭遇だったハサミツノカメムシ♂。
しかしその後は特段成果もなく、やがてとっぷりと日の暮れた林道を
走っていくことになったわけですが、途中から再びかなりの大雨になって辟易しつつ
延々と2時間ばかり走って、あと少しで車道に戻れるってなあたりで、
前回の台風の余波らしき土砂崩れ箇所に遭遇!
道が狭すぎて引き返すこともできず、泣きベソと冷や汗を同時にかきながら
愛車の腹をガリガリこすりつつ、無理やり乗り越えてなんとかクリア。
いやはや、真っ暗な中であの状況はマジ泣けましたよ(ToT)

  
ヘロヘロになりつつ移動してくると、また大雨の中の道端にウスタビガ(左)を発見。
君らは雨とか気にならんのか?いろいろと困りそうなもんだけどナァ…
ビックリしたことに、濡れた路面を横切るシロマダラ(右)にも遭遇しましたが、
土砂降りの中でレンズが曇ってしまい、慌てて拭いている間にどこかに消えるという
なんともしまらんオチとなったのでした。とほほのほ。

ってなわけで、昼間はなかなか楽しかったのですが、
ちょいと疲れたオチのついた1日でした。
でもやっぱ、作業の合間と前後のちょっとした時間だけでこれだけ
いろいろと出会いがあるのですから、ハチ高原あたりの底力はすごいですよね。
なんとか作業も無事終わりましたし、案外とウスイロヒョウモンモドキの
生息地が広がりそうな予感のする発見もあったし、
来年はまた賑やかにいろいろ楽しめそうな気がします。
今回は土砂崩れ箇所でエライ目にあいましたが、ややこしいながら
氷ノ山林道を経由してハチ高原まで行くルートもなかなか面白そうだナァと
気づくことができましたし、来年はそちら方面にも
探索範囲を広げながら、あれこれ頑張らなきゃですね♪


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