お盆九州放浪旅A〜いないもの探し〜 11.8/13
  
<2>宮崎県某所 続き

  
さらにうろうろすると、木影の薄暗い場所でしたが、ツシマママコナを発見。
よく見ると結構あちこちで小群落がある感じでした。

  
その後もしつこく山頂を歩き回りますが、テリを張っているのは
ツマグロヒョウモン(左)ばかりで、散々探してルリシジミ(右)が1匹。

  
オオカラスウリのえらくご立派な実(左)があったり、タニタデ(右)のかわいい花があったり、
なかなか楽しい出会いが続きますが、それ以降も時折見つかるのはルリシジミばかり。
それも基本的にはえらく遠くに出るばかりだし、やっぱり幻は幻なんやねぇ。

  
しかし、その場所でお会いした蝶屋さんとタッパン談義をしていると、なんと
眼下をキリシマミドリシジミが何度か飛んだのでビックリ仰天。
といっても、はるか遠くに止まった♂(左)と、そこそこ近かったけど後ろ向き
一直線でとまった♀(右)といった程度の成果で…どこだかわからんですよね(^^;

  
一息ついて周辺をウロウロすると、これまたお見事な感じの
ツルニガクサの群落を発見。こんだけ群落になってるのは久しぶりやも。

  
あたりにはハガクレツリフネ(左)もありましたが、風が強くてろくに撮れない…
一応花のアップ(右)も撮りましたが、面白い風情ですよね〜。
ってなあたりで、さすがに粘りつかれたので山を降りて転戦することに。

  
しかし、その考えが甘かったんです。そこそこ標高のある山頂の、それも
結構風が強いところであれだけ暑かったんだから、下界は………すざまじい灼熱状態(^^;
とりあえず海岸方面に向かいますが、ボタボウフウ(左)やらハマオモト(右)は
あれども、蝶なんてどんな種類であれ何一つ飛んでるわきゃない状態。

  
こちらもいい感じに咲いているオオムラサキシキブ(左)なんぞ見つつウロウロすると、
実にいい雰囲気の砂浜を発見。これは、なんか海浜昆虫とか期待できそうじゃん?
というわけでワクワク歩くと、いくつか面白そうな貝殻(右)を発見。お名前は?
#貝殻は左側がアマオブネ、右はおそらく淡水性の帰化種の殻だそうです。

  
んで、すぐさまスナガニ(左)が何匹もご登場。私的にはこいつがいると
海浜性ハンミョウがいるという指標になると思うんですが、どうでしょうかね?
面白かったのは、波打ち際にいたニシキリギリス(右)。
いや、波打ち際どころか何度も波に呑み込まれてました。ダイジョブなのか?

  
んで!ウロウロしていると、本当にいたんです。お久しぶりのイカリモンハンミョウ。
いやぁ、事前にポイント知らない状態で見つけるのはちょっと嬉しいぞ♪

  
探し回ると、そこそこ数は出現してくれたのですが、白い砂浜の上にいる
黒っぽい小さな虫を、強烈な直射日光の中で撮影するのはえらく難しくて…
はいつくばってかなりがんばりましたが、いい感じには結局撮れず。

  
一息ついて波打ち際をウロウロすると、あちこちになんとも面白そうな貝殻が
ゴロゴロと落ちているのに気づきます。この手の名前はさっぱりわかりゃしないわけですが
やっぱり南国に来ると色鮮やかな貝が多くて、拾ってるだけでかなり楽しめる感じ。
#左の写真は放射状のがキクノハナガイで、赤と黄色のはたぶんニシキガイ。
#右のはヤツシロガイと縞模様のカズラガイのようです、とのご教示をいただきました♪

  
すでに日陰になった部分の砂浜をあるくと、あちこちにネコノシタが咲いてました。
そういえば南方系だから不思議はないわけですが、やっぱりいい環境の場所ですね。

  
ハマゴウ(左)は、なんかぽつんと咲いていて面白い株があったので激写。
あたりにはスナガニのまだまだ小さな個体(右)も見つかります。

  
ちょっと嬉しかったのはこちら。ヒメチャバネゴキブリです。海岸に多い南方系の
ゴキブリなんですが、実は成虫を撮るのはお初なんですよね〜♪

  
ヤマトマダラバッタ(左)も何匹か出現しました。大満足しての戻っていくと、車にはねられた
らしきチョウセンイタチ(右)をなぜか2匹発見。これって夫婦だったのかなぁ?
嬉しい発見続きでルンルンしてたのに、最後にちょっとシュンとしたオチでした。

というわけで、いないはずのものはやっぱりいませんでしたが
あれこれオマケ多数で、かなり楽しめた1日となりました。
いやぁ、しかし、最初のサツマシジミを見つけた時、冷静になるまでの数分間は
もう舞い上がるような高揚感を感じれましたから、それだけで価値ありだったかも(笑
しかし、一般的には「迷蝶」であろうとされているタッパンルリシジミですが、
九州で昔から蝶をやっている人に聞くと、
「最近はいい話を聞かないが、昔は時期と天気を狙って登ればそこそこな確率で
捕れる場所があった。迷蝶といわれてもにわかに信じられんナァ」
などという意見が多いのも確かなんですよね。うん、そういわれると説得力がある。
これは、細部まで明らかにされつつある日本の蝶の中で、
最後に残されたロマンと言っても過言ではないような気がしませんか?
というわけで、来年もきっといい時期に、なにもいない山の上でボ〜っとする日を
1日くらいは作ろうかなと、今から虎視眈々企画中です。
「それならこの山がいいんじゃネ?」というような怪しい情報、大募集中ですよ☆


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