宝石降りず〜恒例キリシマ挑戦〜 11.7/30

この日は、毎年恒例の企画。真夏の渓谷でのキリシマ挑戦です。
今回はいつもご一緒する「ノゾピー蝶観察・撮影の部屋」のノゾピーさんのほか、
はるばる関東より「相模国之自然スケッチ」の一寸野虫さんと、
Faunas & Floras」の真神ゆさんが、片道5時間かけて来訪され、
さらに「和歌山の里山便り」のKanabunさんもいらっしゃっての大賑わい企画。
3年前年の大豪雨で壊滅的な被害を受けたポイントですが、
そろそろ復活してるだろう、というあま〜い期待を抱えつつの
特攻でしたが、結論はとしては「舞えども降りず」という懐かしいフレーズ。
天気にも不思議と祟られましたが、なんとかNULLでなくてよかった、かな?

<1>鈴鹿地方某所

  
というわけで、気合を入れていつもの場所に着くも「晴天」の予報なはずの空は…
なんか不安になりつつ歩くとボロボロのウスキツバメエダシャク(右)を発見。

  
ヒナバッタ類でしょうか、菌にやられたらしきバッタ類(左)がやたら目立ちました。
ビュンビュンとハンミョウ(右)も飛び回ったりしますが、なんせえらく薄暗い…

  
大満開のリョウブ(左)を見て、この花に吸蜜にくるんじゃん?とか妄想じみた話を
していると、ササキリ類幼虫(右)が登場。この状態じゃ種類はわかんないよなぁ。

  
しばらくまてど全く飛びそうな雰囲気がないので探索範囲を広げると、
河原に咲いているオトギリソウ(左)を見つけたり、アラカシの若い実(右)の
可愛らしさになんか妙に嬉しくなったりします。
そうこうするうちに、梢の方をチョロチョロとキリシマミドリシジミが舞い始めて
とりあえず一安堵。しかし、爆裂に高いところを飛ぶばかりでどうにもならんぞ〜!

  
歯がゆい思いをしていると、なぜかすぐちかくにヨツスジハナカミキリ(左)が登場したり、
何度もアカウシアブ(右)がからんできて危ない思いをしたりします。

  
あまりに降りてきてくれないので周辺を探し回ると、ヒロバネヒナバッタ(左)やら、
アキアカネ(右)やらに出会えたのですが、以前は渓谷沿いで結構見れたはずの
キリシマは、今回のポイント以外ではさっぱり姿が見えないことを発見。むむむむ。

  
しょうがないので、「クビがいたい〜」とか言いながら粘っていると、
はる〜かな高さにようやく1♂(左)が静止。でも、これデジスコ写真なんですよ。
というわけで、ウン十メートルの距離なので、なんともハンパ…
睨みつけていると、別の♂がふわりと、これまた高〜い位置の枝に止まって
なんか吸汁みたいな行動(右)を見せてくれたりもしたのでした。

  
その後、その個体が葉表に出てきた(左)ので、大興奮しながらバシバシ撮影。
しばらくするとす〜っと開翅(右)も披露してくれましたが、う〜ん、高すぎる!

  
その後も何度か高い場所でテリ張りする♂(左)を見れましたが、デジスコでこれですから…
悔し紛れに睨みつけていると、突然連結状態のオニヤンマ(右)が登場。

  
しばらくすると、ついととんでから交尾態になったので、こちらもデジスコで狙って
遊んでみたり。結構オニヤンマの交尾だって撮るチャンス少ないですから、嬉しい限り☆

  
その後は、これまたかなり高い位置ですがテリ張りする♂が出てきましたが
これがまた極端にボロボロな感じで…左翅なんてなにがあったんだい?

  
そのうちに、また枝に止まってじっとしている♂(左)が登場。樹液吸ってる?
考えたらコイツの訪花って聞かないですもんね〜。
それじゃ同じように枝に隠れている個体がいるんじゃないか、と
長竿を振り回してみますが、出るのはやはりキンモンガ(右)のみ。

  
うろうろすると、奇天烈な格好のかわいい蛾(左)がご登場。お名前は?
これまたご立派なサイズのキマダラオオナミシャク(右)もふわりと登場しました。

  
あたりをオニヤンマ(左)が何度も飛ぶので、連写してみたりしましたが、
こんんあのが撮れた程度。う〜ん、コツがわからんなぁ。
ふわふわとミヤマアカネ(右)なんかも登場してくれたんですけどね。

  
こりゃダメかな、と思っていた時です。なにか茶色っぽい蝶がふいに
飛んだのが目に入ったので、ムラサキシジミ?とか言いながら一応見に行くと…
なんとそこにいたのはキリシマミドリシジミ♀じゃないですか!
おとなしくじっとしててくれたので、大喜びでみなさんゲシゲシ撮影。
といっても、これもデジスコ写真で、実際は4mくらいは上の葉上でしたけど(^^;

  
その後もひたすら粘りますが、結局♂は10mくらいの高さから降りてこず。
「宝石は舞えども降らず」の名台詞のとおりの展開となりました。
ここらで私は家族イベントの関係でタイムアップになり、もう少し粘るという
関東組とお別れして、一足先に引き上げることに。

  
すると、すぐそばの沢でオニヤンマが産卵中。これがまた天気も崩れ始めて
薄暗すぎて難儀しましたが…ISO200でスローシャッターのショット(左)と、
ISO1600のシャターなしのショット(右)を並べてみましたがどっちがマシかなぁ?

  
驚いたのは悪ガキに潰されたかけていた巨大なチャマダラエダシャク(左)。
我々が通りかかったため助かったようですが、鶴の恩返しみたく出てこないかなぁ(笑
あたりには、たっぷりの実をつけたイタヤカエデ(右)なんかもありましたが、
びっくらこいたのは車を止めている場所まで戻ってみなさまに挨拶していると、
その後ろをフワリと飛んだのはなんとキリシマ♂!
ええ〜〜、こんな場所にもいたなんて〜!来年の楽しみが増えたわい。

  
さてさて、家族イベント終了後、妹が久しぶりにセミの羽化が見たいというので
周辺を探し回ると、睡眠中のサトキマダラヒカゲ(左)やら、コスズメ(右)を発見。

  
えらくご立派なサイズのミヤマカミキリ(左)も何匹もごろごろと落っこちていましたし、
そういえばお久しぶりのサトクダマキモドキ(右)なんかもポロリと発見。

  
んで、結局見つかったのは、すっかり羽化が終わったアブラゼミが1匹。
やっぱそうそう狙い通りに歩いている幼虫なんて見つからないもんですなぁ。

というわけで、今年も厳しい状況でしたが、
なんとかNULLは免れて、ご案内役としてはホッとした1日でした。
ご一緒いただいた皆様、ありがとうございました♪
けっこう忍の一字で待つ時間が長かったのですが、皆さんのおかげで
賑やかに話ながら待ち続けることができました(^-^)
ちなみに一寸野虫さんは、前回の但馬遠征に続いての挑戦で、
ついにゼフ全種制覇となったそうで。おめでとうございます〜♪
昨年は本当に数が少なく、飛んでるのもホンの数匹という感じでしたが、
今年はたいてい視野に数匹いるくらいで、トータルは十匹以上はいた感じですから
だいぶ復活状態にはあるようですが、テリ張りポイントも減ったので
結局「舞えども降りず」は変わらないからなあ……
周辺をうろついて、見下ろせるような良いポイントを探したいトコロなので。
来年くらいは尾根筋まであがってみようかなぁと夢想中。
ものはたくさんありますから、これからも全速力頑張りますゾ(>_<)!


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