古巣チョイ歩き〜懐かしき谷に〜 10.9/18

この週末は、諸般の事情で関東方面に遠征してきました。
どこを歩こうという計画もきちんと練らないままでしたが、まず初日は
心が動いて、懐かしい古巣を2箇所回ることに。
なんかそういう気分のときってあるじゃないですか〜(^^;
ちょっとココんとこ諸事情で疲れ気味でしたし…
すると、最後に訪れてからかなりの時間がたっていることもあって
その変貌に少々ショックを受けてみたり、
その中で変わらぬ出逢いや、当時は想像も出来なかった新顔や、
ささやかな出逢いにパワーをもらったり、
大きな成果があるわけではありませんでしたが、ささやかに楽しい1日でした。

<1>藤沢市北部

  
まず、早朝にやってきたのは、母校の前にある懐かしい谷戸。
しかし、アテにしていたコンビニが改装中で、想定外にも母校の中を突っ切って
裏手のコンビにまで行く羽目に。本当に久しぶりの我が母校は
さほど大きな変化もなく、なんか色あせた風味でした。まだ夏休みだしね。
昔よくうろついたキャンパスの池では、早くもコガモ(左)が飛来していたり、カルガモ(右)が
のんびりとたたずんでいらっしゃったりします。

  
さてさて、メシも仕込んで意気揚々と谷戸を歩き始めますが、しばらくは
環境の大きな変化にとまどうばかり。あるべきところにあるものがなかったり、
環境ががらりと変わって、景色が一変してたり…
道端には、ガマズミ(左)やら、ソクズ(右)やらの赤い実が、こちらは今までと
なにもかわらずにいらっしゃいましたが。

  
木影にはギンツバメ(左)がやたらと目立ちましたし、かわいらしい花をつけたミズタマソウ(右)
も発見。でも期待していた花はどうやらすっかり環境が変わったご様子。

  
道端では、たくさんの実を並べたカラスウリ(右)やら、スズメウリ(右)なんかに
出会えました。っていうか、こいつらも含めたマント群落がものすごく発達してしまって
谷戸の風景が大きく変わっていた、という事実の一環なわけですが。

  
かわいらしいアカスジキンカメムシの幼虫(左)なんか見つけたりしていると、
ヒョコヒョコとノコギリクワガタ♀(左)も御登場。やや、ご健在かね。

  
ちょっと薄暗い林床を歩くと、足元からモリオカメコオロギ(左)が飛び出しました。
あ、そうか、そういえばここって昔はアイツがいたよなぁ…などと不意に思いついて
林床をしばらくにらんでいると、驚くほどあっけなく
お久しぶりのヤマトヒバリ(右)が御登場。おやまぁ、こいつは嬉しいなぁ♪

  
などと思っていると、別個体も御登場。なぜかどちらもシダの葉上でしたが…
こいつを撮影するのはものすごく久しぶりなので大興奮したのでした♪

  
一息ついて周辺を見渡すと、ガンクビソウ(左)がこっそりと咲いてました。
谷底を歩くと、そこにはものすごく花盛りのツルフジバカマ(右)も発見。

  
少しくらい場所でしたが、いい感じで咲きそろっているツルボ(左)もありました。
よくみると面白い形をしている花が魅力のホドイモ(右)にも遭遇。

  
あたりでは、ツユムシの幼虫(左)が多くてやたらと目に付きました。
同じく多かったのは、ツチイナゴの成虫(右)。そうか、もう成虫の時期なんだなぁ。

  
さらにうろうろしていると、こちらも本当に懐かしい、ウスグモスズを発見。
直翅類も大好きなんだけど、不勉強であまり挑戦できていないんですよね〜。
今年は鳴く虫系、特にコオロギ系にがんばってみたいもんだなぁ。

  
小さな小さなブドウハマキチョッキリ(左)も見つかりました。そうこうするうちに
いい時間になったので、ひきあげようとすると、目の前からなんか妖しい蝶(右)が
フワフワと飛来。恥ずかしながら最初はアサギマダラだ、珍しいなぁ、と思ってましたが、
よくよくみるとそれはアカボシゴマダラじゃないですか〜。

  
それでは、と追いかけると、暑さゆえかかなり活発で難儀しましたが、
アップ撮影もなんとか成功。放蝶由来の外来種ですが、やっぱキレイではありますな。

  
しばらくみていると、キャツはおなかをまげて産卵らしきポーズも何度か披露
してくれました。なんか実際に産卵してるというよりは模擬行動っぽい感じでしたが
ここらでもこうやってバンバンと増えていったんだと思うと悩ましい気が…

  
密かに撮影するのはものすごく久しぶりなのでたっぷり数十枚撮影しちゃったり。
しかし、この虫が神奈川で見られ始めたちょうどその頃に
私は訳あって地元に帰ったわけで、その後の爆発的拡散は実体験を
してないので、この場所でコイツが飛んでいるということにすごい違和感がありますねぇ。
なんか最後に時の流れを大きく痛感してしまった気がしました(^^;

<2>鶴見川源流周辺

  
その後やってきたのは、こちらも懐かしき古巣、鶴見川源流。
しかし道中で買い換えたばかりの携帯関連のトラブルでたっぷり時間を使うハメに
なってしまったので、短時間挑戦という運命が決定(-_-;
久しぶりの源流の泉(左)を眺めながらウロウロあるくと、ミヤマアカネ(右)なんかが登場します。

  
いい感じに咲いているツリフネソウ(左)やら、アカバナ(右)やらを眺めながら
のんびりと歩くと、なんか心に懐かしい風が吹き込む気分。

  
草地では、大量のハネナガイナゴ(左)が飛び交ってました。そんな時期なのね。
そう思いつつ眺めていくと、哀れなシーン(右)も発見。ナマンダブ。

  
久しぶりに暗い森の中を歩くと、本当に何年ぶりなのか思い出せないほど久しぶりの
ヨゴレネコノメ(左)に出会えたり、満開のヤマホトトギス(右)に逢えたりします。

  
タマアジサイ(左)もあちこちにいい雰囲気で咲いていましたが、そんな森の中で
出逢ったのは、ツマグロヒョウモン♀(右)。このあたりでは優先種風味でした。
思えばもう10年近く前ですね、この近くで1匹目を見つけた時には大発見ということで
大騒ぎになったんですが……これまた時の流れを感じた瞬間でした。

  
さて、気を取り直して歩き回ると、なんか妖艶な色合いのミゾソバの葉(左)を発見。
早くも咲き始めたキバナアキギリ(右)なんかにも逢えたりします。

  
いい感じに咲いているウド(左)を眺めたりしていると、道端のクワの木にクワゴ(右)を発見。
撮影しようと手を伸ばすと、思いっきり縮まって、ものすごい形相になっちゃいました。

  
その後も懐かしい場所を少し巡りましたが、大きく環境が変わっている場所も
あったりして、のんびりしているホシホウジャク(左)や、ここでもあちこちで舞い飛んでて
複雑な気分になったツマグロヒョウモン(右)なんかに出逢った程度。
でも、景色の変貌を見ているだけでかなり楽しめるもんだなぁとしみじみ思いつつ。
お次の所用に向けてこの日は早めに撤収としたのでした。

というわけで、中途半端な時間だけの挑戦でしたが、
しみじみと楽しい1日となりました。
これ!という種類が見れたわけでもないですが、やっぱり古巣の懐かしさに
じっくりと浸り、同時に自分がいない間に変貌している姿を見て
時の流れというものを噛みしめる、こんな時間というのは嬉しいものです。
また心が疲れた時に、今度はどちらか一方だけに絞って、
丸1日本当にのんびりと歩いてみるというのもありだなぁと思ってみたり…
さて、この日はこの後、これまた古巣の職場に顔を出し
恩師の誕生会に飛び入りして、さらに懐かしい三昧してまいりました。
この場所に顔を出して、まだ活発にその道を極めていっている人達を見ると
単純に羨ましいなぁと思うと同時に、いつもものすごく元気をもらえる
そんな気がして、すごく嬉しくなります。
恩師であるK先生が、変わらず元気で、名調子だったのも印象的で、
やっぱり時間をとって遊びに来て本当によかったとしみじみ感じてみたり。
K先生、お体のこともあるんだからムリせずに、と言ったって
先生のことですからどうせおとなしくしてるハズもないとは思いますが(笑)、
早く元気を回復されて、懐かしいフィールドをご一緒に、ハードに歩き倒しましょうネ♪


次へ⇒

topへ⇒