宝石リベンジ〜傷跡の渓谷で〜 10.7/24

この日は、毎年恒例の企画。真夏の渓谷に舞う宝石探しです。
今回はスギ丸さんはご都合が悪いということで、、「ノゾピー蝶観察・撮影の部屋」のノゾピーさん、
「蝶に遊ぶ」のma23さんの3人で、毎年恒例の谷へ。
一昨年の大豪雨で壊滅的な被害を受けたポイントですが、1年たったら少しは
回復してんじゃないかなぁという、毎度ながら甘っちょろい予想の元の来訪。
しかし、そうそう単純には問屋が卸さないわけで、今回も大層難儀。
ついでに回ったポイントも成果少なく、徒労な時間が長い一日でしたが、
それでも粘ると、ヒキの強いお二人のおかげで幸せな出逢いのあった1日でした。

<1>鈴鹿地方某所

  
というわけで、期待を膨らませまくって早朝に到着。
ぼんやり待っていると、今回は思ったよりも早い時点でキリシマが遠くを舞って
一気にテンションが上がります。うん、今年はイケそうだ!
などとニンヤリしていると、いきなりミドリシジミ(左)が御登場。すぐに消えたけど。
クモの巣にオオセンチコガネがかかって(右)、クモが襲いたいような
さすがに手に余るような、と悩んでる珍しいシーンも見れました(笑

  
沢沿いを歩いていると、上空をオニヤンマ(左)がビュンビュン飛び交っています。
そこら中にアキアカネ(右)がやたらめったらいるのも面白い雰囲気。

  
チョウセンベッコウヒラタシデムシ(左)も登場しましたが、この個体、
なにがあったのか右の触覚をアリに噛まれてるんですよね。このサイズで襲われるの?
その後はしばらく暇だったので、地面にいるウスバカゲロウ幼虫(右)を
掘り出してアップで撮影して遊んでみたりとか。

  
ミヤマアカネ(左)もフワフワと登場しました。何度見てもかわいいよなぁ。
地面には、ヒロバネヒナバッタ(右)がなんかやたらとハネています。

  
梢を叩いてみると、ヘビトンボ(左)が落ちてくるという一幕も。なにしてたんや?
そして、そうこうするうちに、かなり高い場所でしたが、
キリシマミドリシジミ♂(右)がようやく静止してくれたので、デジスコでバシバシ撮影。
肉眼じゃ豆粒でしたから、やっぱこのズーム力は楽しいねぇ♪
しかし、その後はしばらく待てどくらせど、さっぱりとキリシマ君が舞わなくなったんです。
これじゃテリ張りなんて夢のまた夢、ということで転戦することに。

  
しかし、意気込んでやってきたポイントは工事中立入禁止(笑
ようやく見つけたチョロチョロと飛ぶ影はウラギンシジミ(左)だったし、なんとも拍子抜け。
少し高い場所でしたが、タカネトンボ(右)が止まったのはうれしかったですが。

  
さらに場所を変えると、上空を悠々とノスリ(左)が飛んでくれたり。
あたりのハンノキには、なんかややこしい形になっている虫こぶ(右)もありましたが、
ミドリシジミのほうはまったく御登場いただけず。なんでやねん。

  
なんか飛んだ!と思ったらトラフシジミ(左)だったりしました。
ご立派なサイズのトホシカメムシ(右)も登場しますが、いささか役不足。

  
個人的にはおおっと思ったのは、かなり高い場所でしたが登場したタカネトンボ。
ものすごく翅色が濃いんですよね。ここまでの個体は初めて。
今考えれば、デジスコで撮ればよかったなぁと反省中(笑
しかし、さらに歩いてポイントに到着してみると、大きな砂防ダムができていて
風景が完全に一変。面影皆無。こりゃぁダメだなぁ…

  
しょうがないので朝の場所に戻ってみることにすると、道中で葉上に潜む
スミナガシ幼虫(左)を発見。立派なサイズの終齢ですな。
うろうろすると、えらく巨大で面白い模様の蛾(右)にも合えましたが、
こちらは図鑑見ても名前わからず。現地では「イシガケチョウモドキ」と命名されてましたが(笑

  
オニヤンマ(左)はやたらと多くてあちこちで飛び交っていました。
そして、待ちくたびれてボンヤリし始める頃、ようやく少し遠かったですが
キリシマミドリシジミ♂(右)が御登場!

  
必死こいてデジスコで狙うと、ちょこちょこといい場所に動いてくれましたが、
こんな時に限って風があってユラユラ揺れてなかなかうまいこと撮れませぬ。
まぁでも、暑くて隠れてる感じだから飛ばないだろう、と思ってたら
これまたこんなタイミングで他の♂が真横を飛んで、いきなりバトルモードに
切り替わってドビュンと消えてしまったんです。とほほ。
そして、そのまま待てど暮らせど全然お次が登場しない……
そのまま、 お二方は所用があるということでタイムアップで一足先に帰られることに。

  
しかし、ヒキの強いお二人はココからが違いました。
「じゃ、お先に失礼します〜……って、うわっここに止まってんじゃん!」
というわけで、ma23氏が本日最至近距離にとまっている♂を帰る瞬間に発見♪
こりゃラッキー!ということでバシバシと大量に撮りまくり♪

  
これは付いて行った方がトクな予感がしたので、私も車のところまでご一緒することに
して歩いていくと、道端でなぜか葉の端の枯れた部分で産卵ポーズ取るムラサキシジミ(左)を
発見。なんのポーズだ?と思いながら念のために葉をひっくりかしてみると
そこにはきちんと卵(右)がありました。暑すぎてボケたんか?

  
そして!
なんとお次に道端で鎮座していたのはキリシマミドリシジミ♀じゃないですか!
ドキドキしながらデジスコで1枚(左)撮影すると飛びましたが、
暑すぎるからかあまり飛べないようで、しばし粘るとPowershotでアップ(右)でも撮影成功♪

  
この子はチョコチョコ飛ぶけど案外と愛想よかったのでしばらく遊びました。
いやぁ、ピッカピカでかわいらしいですよねぇ。こいつはなんとか開翅まで!と
粘ろうとしましたが、ツイと飛んだ後不思議な消え方でいきなりロスト。
いやはや、でもいい感じの〆括りで、やはりお二人の引きは強いなぁ(>_<)!

  
とりあえずお二人をお見送りした後で、居残るかどうか悩みましたが、
「もしかしたら暑さが収まった頃にパラダイスになるかもしれませんねぇ」
という甘い言葉に負けて心中することに。
道端に他の個体が止まっていないかなぁとうろうろすると、いきなり目の前の
かなり至近距離な場所にオオルリ♂が登場して驚いたりもします。

  
面白かったのは、朗々とさえずりまくっていたオオルリ♀。
いや、君たちが♀でもさえずることは知っているけど、そこまでにぎやかに
さえずりかますことに意味ってあるのかしら?としばし悩んだり。

  
その後、先ほどのポイントではまたぱったりと動きが途絶えたので
新ポイントを探そうと周辺をうろうろ。すると、なんか面白そうなマムシグサ類(左)が
あったり、花は終わりかけですギンレイカ(右)があったりします。

  
驚いたのは、最後にフワフワと登場したアカシジミ(左)。まだいたんかい。
小さなハチがなんとも面白い形状の巣(右)にイモムシを運び込んでいて
感嘆したりしましたが、しばらく粘るも運ぶところは撮影できず。
そして、待つほどに日はゆっくりと傾いていき、この日の挑戦は終了となったのでした。
結局お二人と別れた後は♂が遠くを一度飛んだだけ。粘り負けですな(笑

というわけで、成果たっぷりとはいきませんでしたが、
昨年はチラ見で終わったキリシマミドリを曲がりなりにも撮れてラッキーでした。
まだまだ個体数が回復していないというのも大きいのでしょうが
なによりこの日はあまりの猛暑で、元気に飛び回ったり
できなかったというのも大きな真実のようです。
実は同日、「蝶の玉手箱」のcatcussさんも近隣にいらっしゃってたそうで、
連絡の不備でニアミスしてしまうという悲劇があったのですが
氏のまわられたポイントでは全く目撃できなかったそうで、やはり手厳しいようです。
同じような話しはあちこちで聞きますし、ここのところ
この種類の撮影は急に難しくなっているようですね。
う〜〜ん、もう数年したらきっと復活してくれると思いたいところですが
しばらくは相当厳しい状況が続きそうですね。とほほ。


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