梅雨本番〜ずぶ濡れデー〜 10.7/3

この日は、天気予報いわく「全国的な悪天候」。
梅雨前線は長く長くひょろ伸びて、雨雲レーダーでは日本国の形が
判別できないんじゃないかというくらいに雨色びっしり。
本来はこの日は、カルテットde但馬ツアーを企画していたのですが
これじゃぁさすがにダメだろうと中止が決定。
それでもヒネクレモノのわたしは、雨とはいっても雲の切れ間は
当然あるだろうし、そうなればあれこれ可能性も…
などといつもどおりの夢多き妄想を心に引っさげて、懲りずにゼフ狙いで
挑戦してみたのですが、これが徹頭徹尾ずっと豪雨。
切れ間もないわけではなかったけど、単に小雨になっただけで、
そんな中、意固地になって草地を練り歩いた結果は、当然ながら全身ぐしょ濡れ。
ほとんど成果とてなく、ほとほと疲れ切った1日となったのでした。

<1>岡山東部某所

  
というわけで、気合を入れて日の出前にとある山麓に到着したのですが、
到着直前からものすごい豪雨。いったい空のどこにこんなに水分があるのか?と
研究課題にしたいくらい、徹底的かつひたすら型の容赦ない豪雨で
結局9時過ぎまで車の中で粘った挙句にギブアップ。
だって、そこらに咲いていたヤマブキショウマ(左)やら、ヤマアジサイ(右)やらを
撮ろうとしたら1/4秒とかいわれるくらいの暗さなんですもの…

  
諦めて移動してきたのは前から目をつけていた湿地。運良く少し小雨になったので歩くと、
一面に群生しているハンカイソウ(左)やら、オカトラノオ(右)やらに目を奪われます。

  
ノハナショウブ(左)もなんとも見事に大満開で、本当にお見事でした。
クサレダマ(右)は咲き始めのようでしたが、探すと花付のいい株も見つかります。

  
スズサイコ(左)もいくつか咲いていました。本来は朝だけの花ですが、暗いってことね。
こちらも咲き始めのようでしたが、可憐なカキラン(右)もぽつぽつと発見。

  
ちょっと驚いたのは、ポツポツと咲いていたアキノタムラソウ。いや、早すぎね?
最初はマジメにナツノタムラソウだろうと信じちゃいましたが、
図鑑で調べるとアキノ〜の方で驚きました。秋どころか初夏はいりたてですよ〜?

  
タムラソウ(左)も咲き始めている個体がありました。名前は似ててもえらく違うモンで。
あたりにはかわいらしいフキバッタ類幼虫(右)も見れたりします。キイフキバッタ?

  
小雨の中でしたが、うろつくとベニシジミ(左)に続いて、ヒメシジミ(右)も
あちこちでフワフワと舞ってくれました。妙に活性高くて撮りにくかったですけど。

  
さてさて、今回の狙いは恐れ多くも大珍品フサヒゲルリカミキリ。
ということで、ユウスゲ(左)の咲いているあたりを重点的に探索しますが、
怪しいハネカクシ類(右)にドキッとさせられただけで成果ナシ。

  
しかし、脱出跡なのか?という怪しい穴(左)やら、後食跡かな?という怪しげな
食跡(右)なんかは発見。気合を入れて頑張れば見つかるかなぁ、とか思っていたんですけど…


突然、再びものすごい豪雨が来週。あわてて車に戻るまでの間に全身ずぶ濡れに
なるほどの雨足で、さすがにげんなりしました。
何度か書いていますが、雨ってよほどひどくないと写真で表現するのは難しいものですが
この写真を見ると、どのくらいひどい雨だったか想像が易かろうと思います。
というわけで、諦めてしばし仮眠をとるも一向に雨は上がらず、移動することに(--;

  
お次にやってきたのは、こちらも狙いをつけていた樹林帯。
ちょうど小雨になってきたので、大満開のイソノキ(左)なんぞ見つつ歩くと、
オオチャバネセセリ(右)がふわっと登場してくれたり。

  
この場所は、ヒメシジミの多産地なので、あちこちでフワフワ舞う姿を
見ることができました。意外にも小雨の中開翅している個体もいましたが、
活性が高くて証拠写真は抑え損ねちまったのが残念。
しかし、ここで半ば冗談でミズナラを叩いてみるとゼフが数匹飛び出したじゃないですか!
大慌てで粘るも、結局どの個体も下には降りてこなくて徒労に終わりましたが。

  
パラパラとヤマハタザオ(左)が咲き残っていたのも印象的でした。春の花だよね?
笹薮の中では、やたら多数のゴイシシジミ(右)もご登場。

  
雨で水浸しの草地を歩き、総身ずぶ濡れになりながら長竿を振り回すと
いきなり目の前にオオミドリシジミ♂(左)が登場!それも大全開!
うぉっ!と思いましたが、1枚撮っただけで消えやがりました。
その後、別個体(右)も少し高めの場所に登場したのを見つけましたが、この直後に
またぞろものすごい豪雨になって泣きながら退散。
また車の中でしばらく仮眠とることに。全身ずぶ濡れでヘトヘトでしたし。

  
その後、雨は一向に収まらないので、思いついて少し離れた海岸に
移動すると、花はしぼんでましたがハナニガナ(左)を発見。
ヒメスイバ(右)は中途半端に枯れていて、前衛芸術みたいでした。

  
数花だけハマヒルガオ(左)も発見。もう咲いているんだ、と思ってましたが、
よく見るとすでに実になりかけてるの(右)の方がはるかに多くてビックリ。
しかし、ここでも探索開始直後に再び底の抜けたような豪雨が始まりやがって、
何一つ挑戦できないまま、不完全燃焼まみれの〆となったのでした。

というわけで、ホンキでどうにもならん一日でした。
この日は全国的にこんな感じのべったり雨だったみたいですが、
なんかもうちょっと手加減があってもいいとおもうんすけどマジで(^^;
まぁ、それでも湿地の花や、一瞬のラッキー、オオミドリシジミ全開があっただけ
雨の中でも頑張った甲斐はあったのかもしれませんが
投入した努力&体力と比較するとあまりに費用対効果が低いような…
まぁ、こんな雨の日に突撃する方がバカなのも確かなんですがね(笑
しかし、今回挑戦した場所は、例年狙ってはいるものの
時間が取れなかったり、天気がダメダメだったりして、挑戦しあぐねている箇所。
今年こそはと思っていましたが、また宿題になってしまいました。
そろそろゼフも卒業してこの時期ならではの他のものも狙いたい
とこなのですが、しばらくはまだ修行に明け暮れねばならなさそうですねぇ(笑


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