予想外の島旅@〜傷跡に泣く〜 09.10/16
この日は、またぞろトんでもない大企画をスタートさせておりました。
いきなり突発的、O氏と二人で南大東島特攻です。
ええ、無謀とかバカとか、ご指摘はごもっともで(笑
コトの経緯はというと、前回のSWに石垣島で一瞬だけ目撃したウミアカトンボ。
こいつが悔しかったもので、当然のごとく"日本で確実に見たければココに行け"
というこの島に発送が辿り着いたわけですが、O氏のやりとりの中で…
O氏:「問題は10月で見れるかどうかですね」
ワタシ:「…え、今から行く気満々ですね」
O氏:「実はここんとこで休暇が取れましてね」
ワタシ:「……奇遇ですね、そこ私も休みですゼ!」
その上、久しぶりにマイルの残高を見ると、沖縄往復+離島分あるじゃん!
というわけで、そのままトントン拍子にこの無謀リベンジ企画が成立。
そうやって気合タップリにやってきた初日は、予想外もしなかった展開に
ビックラこき、涙々な一日となったのでした☆
<1>南大東島各地 |
というわけで、沖縄本島でかわいらしいプロペラ機(左)に乗り換えて、いざ大東島!
…だったのですが、O氏と二人、機上からワクワクしつつ
島を見下ろしてちょっとビックリ。な〜んか葉っぱのない枯れ木や倒木が多いぞ!
ドキドキしつつ、迎えにきた宿の車に乗り込むと、
「いやぁ、この前の台風は島がひっくり帰るかと思うほど強烈で、こんなんなんですわ」
し、しまったぁ!
じつは直前にこの島を通過した台風18号、この影響というのは少しは考えたものの
ニュースを注視しても特に被害情報もないので安心していたんです。
それがまさかここまでの惨状だなんて(ToT)!
というわけで、初手から重く気分が沈みつつ、狙いをつけていた池に行くと、
これが本来はうっそうとした林の中の薄暗い池、のはずが
まわりの木々がボロボロですっかり明るい池に。
それ以前に、池が倒木で埋め尽くされていて、あげくのはてに長年積もった
ヘドロが攪拌されちゃったんでしょう、メッチャクチャ臭いんです。
なぜか咲いているネッタイスイレン(右)なんぞ眺めつつ、
O氏と二人、あんぐりと口をあけたまま、しばし呆然と立ちつくすことに…
「このニオイ硫化水素系ですよねぇ、あまりに濃いと危ないかも」といわれつつ歩くと、
そんな真っ黒な池の中にも、グッピーらしき魚影(左)がいるのにはビックリ。
さらにウロウロすると、アオビタイトンボ(右)が出てきて嬉しくなってみたりも。
こいつは現在絶好調北進中ですが、かつては日本でこの島だけが確実な産地だった
時代があるんですよね。いわば、本場モンに逢えたってことかな?
ものすごく不思議だったのは、メチャクチャ花盛りだったシマグワ(左)。
南国とはいえ、こんな季節で大満開なんてのはアリですか?
近くには、そういえばこいつは固有亜種、ダイトウヒヨドリ(右)もいました。
あっちこちに大きなアフリカマイマイ(左)がいたのもこれまた意外。
不思議な花をつける樹(右)もありましたが、お名前は……きっといつか調べます。
んで、林の中をうろついて狙いのトンボを探しますが、荒れ放題で歩けない、
薄暗い場所にいるハズなのに最早そんな場所はどこにもない、
ということで初手からとってもブルーな気分に。ここまできて空振りになるのか〜?
チョロチョロとキビタキ(左)が出てきて、どうもリュウキュウキビタキではなかった風なのと
ものすごい数いるのにメチャクチャ素早くてほとんど撮れなかった、
よく考えるとこれも固有亜種、ダイトウメジロ(右)が印象的だったくらいでした。
ここでも、前回石垣で見たと同じ、不思議なカエル(左)を発見。
この島だと選択肢は少ないので、どうやらヒキガエル類の子どもみたいですね。
周辺の草地では、いきなり目の前にウスキシロチョウ(右)も登場してくれました。
続いて登場したのは、どちらも上手く撮れませんでしたが、
威風堂々たるアシビロヘリカメムシ(左)と、名前はわからないけど色鮮やかな幼虫(右)。
あたりにはモクマオウの不思議な実(左)も見れましたし、足元には
いかにも食べちゃマズそうな感じのキノコ(右)も発見。
でも、その後もしばらく粘るも、攻めどころすらわからず、とりあえず
ここは諦めて、辺りの水辺をひたすら探索することに。
ところが、その後周辺の池や水路を見ますが、トンボがすっごい少ない。
ギンヤンマとイトトンボ類が見れるくらいなんです。メチャ環境で、ここぞ!という
場所も結構あるんですが、土地柄なのか、台風の影響か…
水路にはものすごい数のナイルティラピア(左)が泳ぎまわり、こんな場所にもかいと
ツッコミを入れたくなるスクミリンゴガイの卵(右)なんかもありましたが。
落胆しつつ、水路沿いの道を歩いていた時です。
道端の草に、なんか怪しげな影を発見!これはもしかして…?
いたっ!まだ未熟ですが、目的その@、ウミアカトンボです!
一応見れたということに感激しましたが、これがもんのすごい敏感で、
相当粘れども全然近づかせてくれないんです。トホホ。
さらにうろうろすると、オヒルギ(左)の集まっている場所を発見。
近くの水辺には、ボロボロでしたが、ここでもヨウサイ(右)が咲いていました。
さらに周辺を歩くと、えらく派手ったらしいトゲトゲの実(左)が目立ちます。
こいつはなんだ?と悩んでいたら、花の残った株(右)を発見。
ありゃりゃ、これってクサトケイソウなんですね。こんなスゲェ実をつけるんだ。
ふと道端にパパイヤの実(左)が落ちていたので拾おうとしたら、全て
アリの大群が取り付いていてあえなく断念。でも、そのすぐ近くでは
なんとミヤコヒキガエル(右)がワラワラッと何匹も出てきたんです。
そういえば、帰化しているという噂は聞いていたけど、本当に逢えるなんて!
周辺のサトウキビ畑を歩いてみると、これまたビックリしたのは、ものすごい
大量のタイワンツチイナゴ(左)。これが足元からバラバラッと飛び立つ様子は、
秋の水田のイナゴに似てなくもないですが、なんせ図体が数倍ですからすごい迫力。
中にはなんとピンク色の個体(右)も何匹か交じっていましたが、
こいつらえらい警戒心が強くて、遠目のショットが精一杯でした。
しかしこんなトンでもない量だと、調理法さえ開発すれば、食糧問題が解決しそうだぞ。
そんなこと夢想して、佃煮じゃ固そうだなぁと悩んでいると、足元に
ミヤコヒキガエルが数匹ご登場。最初に見た個体はえらく黒っぽい個体(左)でしたが
普通の色合いの個体(右)と比較すると、まるで別物みたいだなぁ。
近くでは、なんかえらく小さくてかわいらしい貝(左)もありました。
今考えると、これってアフリカマイマイの幼貝だったりしたのかな?
この場所でもウミアカトンボ(右)が登場してくれましたが、こちらは先ほど以上に
愛想が悪く、一瞬でどこかに飛び去ってしまってロストでした…