岩壁にヨロメいて〜素敵なオマケ〜 09.6/13
  
<2>京都府某所 続き

  
さて、体調悪いのにムリしたんで微妙にメマイなど起こしつつ、
うろうろしてみると、これまた大満開のシラキを発見。これもお見事だ。

  
リョウブ(左)も大満開の株がありましたし、ヤマトウバナ(右)も群落がいくつか
あったりと、じっくり探すといろいろと面白そうな場所です。

  
さらに歩くと、ツルアリドオシ(左)もあちこちで咲いていましたし、
ギンリョウソウ(右)もちょうどいい感じの群落があったりしました。

  
大満足で引き上げようとすると、道端のイワガネゼンマイ(左)に混じって、
コタニワタリ(右)まで発見。やはり底力の強い場所ですなぁ。
しかし、この時点で最初の計画は大幅に狂い、もう1箇所廻る予定の場所は
到底間に合わないことは明白。時間食っちゃったしなぁ。
それでは、早めに佐用町昆虫館まで戻って山を探索しよう、ということで
予定変更したのですが、道中でまた気分が悪くなってしばし仮眠するという
素敵な展開。この日はその辺りなんだか踏んだり蹴ったりだったんですよ、ジッサイ。

<3>船越山周辺

  
さて、なんか結局夕方近くなって佐用町昆虫館に到着すると、駐車場近くに
キクガラクサの大群落を発見。それもかなり咲いているので初手から大興奮します。

  
この時点でかなりの雲が出ていて薄暗かったので、うまいこと撮れませんでしたが、
何度見ても面白い植物ですよね。かなりの稀産種ですが、この山では多産します。
やはり底力がハンパない場所ということですね。

  
さて、昆虫館周辺の植栽を見て廻ると、かなり大量の花芽をつけた
ホウライカズラがありました。これはもうしばらくしたらすごく楽しそうだぞ♪

  
暗すぎてロクに撮れてませんが、ミヤマヨメナ(左)やら、ヒメフウロ(右)やら
といったあたりまで咲いていました。この場所は何が見れるか予想がつかず、
ビックリ箱的な場所です。是非一度見に来てみてくださいな。

  
なぜかいい按配のマツモトセンノウ(左)が咲いていたり、こちらも
野外では見る機会のほとんどないニワフジ(右)が咲いていたりもします。

  
こちらも相当に予想外のサンショウバラ(左)もありました。いやはや楽しい場所じゃ。
ヤマウコギ(右)もたっぷり花芽をつけていて、これからが楽しみです。
それでは、山のほうに攻め込んでいろいろ探してみるか。
そう安易に思って歩き始めたのですが、しばらくすると天も裂けよとばかりの大豪雨。
傘が重くなるほどの勢いの雨と、トンでもない暗さ+天を走る雷鳴に
恐れおののいて引き返すことに。なんか今日は本当に踏んだり蹴ったりだなぁ。

  
しょうがないので昆虫館の周りを再度ウロウロすると、まだいい感じに咲いている
コヤスノキ(左)があたり、ヤマタカマイマイ?(右)がいたりします。

  
昆虫館の中で、スタッフの方々と話をしていると、展示中の虫の中に
予想外のものがあることを発見して、空き時間でバシバシと撮影しました。
それはなにかというと、めちゃ久しぶりのラクダムシ(左)と、お初にお目にかかる
トサカシバンムシ(右)。両方とも館の周りで捕れたというのですから、
やはりこの場所は本当に面白い場所です。

  
さて、やがて待つほどに参加者が多数来訪し、ホタルの観察会がスタートしました。
なんとか大豪雨もこの頃には収まり、Y先生の説明のあとで近くの川へ出発。
しかし、その頃にはライトトラップも設置されて、次々と面白そうな虫が飛来し始めたんです。
狂喜乱舞して走り回る若手ホープの少年達を見つつ、こちらの方が面白そうだなぁと
グズグズとしばらく居残ることに。しかし、私の周りには採集をする人が少ないので、
ライトトラップというのは飛来した虫をじっくり撮影する場でしかなかったのですが、
本来は毒ビン片手に走り回るのが正しいということを今回学習しました(笑
虫よりも、走り回る少年と、大人気なくそれに割り込む方々を見ているほうが
ずっと面白かったのはヒミツですが…

さて、そのうち少年達がなにごとか叫びつつよりヒートアップし始めました。
なにげなく「なんか面白いのでたの〜?」と聞くと、
返ってきた答えは「ホソバミツモンケンモンっす〜!」
………!!!   な ・ ん ・ で ・ す ・ と !?


うぉ〜〜〜!マジだ、ホンモンだ!
ちょいボロですが、正真正銘のホソバミツモンケンモンじゃないですか!
前々から憧れの蛾だったので、私も瞬時にヒートアップ。
この瞬間にホタルのことは完全に頭から消え去りました(笑
しかし、この種類はそもそも兵庫から記録があったんだかという疑問からスタートし、
基本的に石灰岩地にいるはずだけど周りは違うぞとか、
クロウメモドキ科を食うはずだが近くに何かあったんだっけ、とか
ハテナマークが頭の中で一杯に。次は毒ビンに入る前のを見たいものです。

  
んでは、ということで本気モードで少年達に混じってみますが、
彼らの毒ビンよりも早く写真を撮るのは結構難関だと判明(笑
それでも、ウスキツバメエダシャク(左)やら、やや珍しいという話の
マルシラホシアツバ(右)にも遭遇。ブラックライトの灯りで変な色になったけど…

  
いい雰囲気のヒロツバメアオシャク(左)やら、ウコンカギバ(右)といった
あたりも登場しました。蛾はまだまだよくわかっていませんが、こういうちょいと
オリジナリティーの高いあたりは見ていて楽しいですね。

  
独特な風情の蛾(左)もいましたが、こちらは名前がわからずじまい。
サザナミスズメ(右)も登場したり、最後まで楽しめてしまったのでした。
#クロテンケンモンスズメだそうです。初耳な名前だ…

というわけで、なんとも面白い展開の一日でした。
最初は目的の花こそ見れたものの(Mさんありがとうございました!)、
なんだか中途半端な展開だったものが、
最後は怒涛かつ感動の〆括りだったわけですから、不思議な感じ。
まぁ、終りよければと昔から言いますから、よい一日だったのでしょう☆
しかし、イワギリソウの岩場はすざまじかったです。
あとでよくよく考えると、すぐに見れる場所のは盗掘されて、手の届かない場所に
残っているということなんでしょうが、なんせくたびれました。
そして、この日のクライマックスは、なんといってもホソバミツモンケンモンですよね〜。
次は自力で、生きてるやつを撮影してやると意気込んでおります♪
ちなみに、佐用町昆虫館には若手ホープも多数出入りされていますが、
彼らは知識量・行動力・熱意ともすざまじいものがあり
横から会話を聞いていると「ここまでビョ〜キで社会生活できてんのか?」と
心配しちゃうくらいにディープな人々多数です。
今回は、こっそりいろんなマル秘情報ももらっちゃいましたから、
近日中にいろいろと挑戦してみる予定です。乞うご期待ですぞ☆


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