<2>ハチ高原周辺 続き |
さらに沢沿いを歩くと、これまた予想外に見つけたのはハシリドコロの群落。
さすがに花はすっかり終わっていましたが、こんな場所にもあるんですね。
さらにビックリしたのは、道端に大群落になっていたルイヨウボタン。
これがまたすごい株数でかつ花盛りで、今まで薄暗い場所で必死で撮ってのがバカみたい。
花をアップ(左)でみると、やはり面白い雰囲気ですね。色鮮やかな花もいいけど、
やっぱりこういう風に緑色の花というのも惹かれるものです。
んで、おもしろかったのは、花上で多数鎮座していたシリアゲムシ類(右)。
この個体なんかあきらかに蜜を吸ってそうですが、オマエラはたしか肉食性じゃ?
あたりを探すと、さらにキタヤマブシの大群落(左)なんかも発見。
#サンヨウブシだそうです。トリカブト類は本当に難しい…
これまた地味でかわいらしいクルマバソウ(右)もありました。
さらに、なんとサンカヨウまであったんです!
但馬で自生の花を見るのは初めてなので大喜びしましたが、何枚かバシバシと
撮影したら急に電池切れ。さらになぜか予備の充電池も充電ができていなくて、
しょうがないのでスゴスゴと山を下ることに。
雨は一向に止まないし、なんかイマイチな展開ですぞ…
んで、車の中に常備してある予備電池に切り替えつつ、さらに場所を移動すると
ハクウンボク(左)やら、ホオノキ(右)やらに花芽が出ている株が見つかります。
#トチノキです。これは単純な書き間違いですね、お恥ずかしい(^^;
そういえば、氷ノ山で期待していたあの花に出会えなかったなぁ、ということで
久々に思いついて某所にいくと、なんとか会えたのはサンインシロカネソウ。
でも、ちょっと時期が遅かったようで、ほとんど花がなく実ばかりです。とほほ。
さらに思いついてハチ北方面まで足を伸ばすと、湿地の中に
ヤマドリゼンマイ(左)を発見。こんな場所にもあるんですな。
カサスゲ(右)なんかもいい感じに花盛りになっていました。
有名なザゼンソウ群落(左)に立ち寄ってみると、予想以上のスケールにビックリ。
ほとんど花は終わっていましたが、辛うじて咲き残っている株(右)もありました。
近くで驚いたのは、花盛りになっていた大木(左)。なんだろう?と思って近づくと
これはカマツカ(右)なんですね。こんなに大木になっているのははじめて見ました。
#「アズキナシ」だとの指摘をいただきました。恥ずかしながらはじめて聞く名前だ…
周辺には、ツボスミレ(左)が咲き誇っていてなかなか見事でした。
チゴユリの群落(右)もあったり、なかなか楽しめます。
面白げなトビケラ類(左)もいました。これもヨツメトビケラなのかな?
近くに「ミズバショウ群落」という看板があったので、「?」と思いつつ行ってみると、
谷間にミズバショウがずらっと植えられた空間(右)があってビックリ。
兵庫県の自生地は大屋町にしかないはずだし、これは植栽に間違いないわけで、
この場所でワザワザこんなことやる意味ってあるのかなぁ、とかいぶかしんだり。
でも、中をのぞくと、ヤマアカガエルのおたまじゃくしがものすごい数で群泳してました。
そっか、よくかんがえたらこの手の水生生物にとっては嬉しい空間の創出かもしれませんね。
近くでは、かわいらしいタゴガエルにも会えました。
周辺の沢もじっくり探せばサンショウウオ類がいそうな風情ですし、
このあたりでいろいろと探してみるのも以外に面白いのかもしれません。
さて、その後。まだまだ時間があるし、ということで少し離れた辺りをウロウロ。
すると、とある庭園跡の看板が出ていました。前々から一度行ってみたい
場所だったし、時間も余ってるし、ちょいと立ち寄るか、と気軽に車を停めて山道を登り
はじめたのですが、これが恐ろしい展開になるとは夢幻だにしていなかったわけです。
登っていくと、雨もあがり、道端にはコジャノメなんかに混じってコミスジ(左)も
飛び始めました。アサヒナカワトンボ(右)も飛んだり、いい雰囲気だなぁと思っていたんです。
しかし、山道をひたすら歩けど、いつまでたっても目的地には着きません。おかしいなぁ…
道端には面白いテンナンショウ類もありました。花の先がひょろりと伸びているので
最初はアオテンナンショウだと思っていましたが、調べると分布域から外れてそうなので
これでもアオマムシグサになるのかな? 詳しい方、是非ご教示ください!
さらに歩いていくと、咲きかけのハンショウヅル(左)やら、クルマムグラ(右)やらも
ありましたが、すでにこの時点で1時間近く山道を登ってきたあげくに、
ここでなんと道が2股に分かれたんです!
道中で薄々感じていたんですが、この道、どこにも指示板等々がなくて
他に道なんてなかったから間違ってはないと思いつつも、本当にあっているのか
不安だったのにこれじゃぁさすがにどちらかを適当に選ぶ勇気なんて出ねぇぞ〜〜!
ということで、泣く泣く引き返すことに。嗚呼、無駄足。
引き返す途中で、道端にかわいらしいコケイランを見つけたのがせめてもの慰め。
葉ごと撮影するチャンスもなかなかないので頑張りましたが、暗すぎてどうにもこうにも…
んで、下山後、悔しいのでアレコレ調べてみると、なんと1時間以上山道を登って
到達できなかった場所には、山頂へ行く車道から回り込めばすぐだと発覚(笑
すでに日も暮れた頃でしたが、悔しいのでそちらのルートから行ってみると、
車を降りて徒歩3分で目的地に着いちゃいました。嬉しいような、悲しいような。
んで、小さな水たまりを探ると、落ち葉の下からあっけなく登場したのは、
憧れのアベサンショウウオの幼生じゃないですか!
これまた予想外なあっけなさに唖然としましたが、気を取り直してバシバシ撮影。
しかし、この頃には暗すぎてピントがロクに合わず、メチャ四苦八苦。
それでも必死こいて何枚も撮りつづけると、なんとか数枚だけピントも
まぁまぁなものが撮れてました。一応めでたしかな?
これで繁殖地がわかりましたから、今年の秋には成体も狙っちゃいますぞ☆
おまけで、立派なオニヤンマのヤゴ(左)も見つかりました。
んで、すっかり暗くなり、さらに霧まで出てきた山道を下っていくと、突然目の前に
ヤマドリ♂(右)が出現するも暗すぎて全く撮影にならないという一幕も。
一応念願かなったものの、なんともいえぬほどシマラナイ幕引きでした。
というわけで、なんとも中途半端。
たしかにサンカヨウとアベサンショウウオと、念願かなった一幕も2つほど
あったわけですが、大雨で全身ぐっしょり、カメラもレンズが曇りっぱなしで、
狙ってた花も空振りが結構ありましたし、前半がいきなりの電池切れ、
後半が無駄な山道2時間半の修行ということで、
「雨でも特攻してよかった」というカンジには程遠いですね(笑
でも、やっぱり丸一日あれこれと楽しめたカンジではあります。
いずれにせよ、下見としては有効だった気もするし…
そして毎度ながら、ハチ高原周辺の底力達を実感した一幕でもありました。
会いたいモノたちをじっくりリストアップしたら、1年中ずっと通い詰めなきゃいけない
くらいですから、まだまだ先は長いですねぇ。
とりあえず、アベサンショウウオには今年秋、氷ノ山には来年5月頭で
必ず再挑戦してきます。結果はどうなるか、乞うご期待ですぞっ♪