恒例な一日〜鶴見川新春ウォーク〜 09.1/11
この日は、毎年の恒例行事、「鶴見川流域ネットワーキング」主催の、
"鶴見川新春ウォーク"に参加してまいりました。
全長42.5kmの鶴見川を源流から河口まで歩くという恒例イベント。
やっぱコイツは参加しなきゃ、1年がスッキリと始まらないというものです。
といっても、今年も1日目は諸般の事情(後述)にて不参加で、下流のみの参加
となったのですが、昨年の「クソ寒い!」という状態よりはかなりマシだったものの
やっぱりシミジミと寒さのこたえる一日。そして、なぜかしら冬鳥がメッチャ少なく
これまた恒例の冬鳥調査も、全く盛り上がらない一日となりました。
それでも、やはり古巣のイベントは嬉しく楽しいものですね☆
<1>鶴見川下流域 |
というわけで、寒さに震えつつスタート地点に向かうと、見事な富士山(左)が見えてました。
ま、これがくっきり見えてるということは、放射冷却で朝が寒いということですが。
んで、恒例の流域体操(左)で体をほぐしてから出発進行!
昨年と違ってキレイに晴れ渡り、少しずつ暖かくなっていく川辺を歩くと、
イカルチドリ(左)がたくさんいたり、ヒドリガモの群(右)に会えたりしますが、
このあたりから、なんか妙にカモの数が少ないことに気付きます。むむむ?
でも、中流域ではかなり珍しいキンクロハジロ(左)が2度も登場。どうしたの?
最近やたらと増えてきているオオバン(右)はこの日も何度も出会えました。
見られるようになったのはホンの数年前からなんですが、なんでしょうこの激増ぶりは。
うろうろすると、水辺でのんびり釣りしている方々(左)がいて、ちょっと羨ましくなったり。
いや、私は性格的に”待つ”のがダメなんで、釣りはできないんですけどね(笑
そうこうするうちに、今年もいつもどおり、鶴見川流域センター(右)に到着。
今年も「鶴見川流域水族館」は、なかなかイイ雰囲気でした。
魚の種類をすこし絞りこんで、すっきりした展示になっていたのが印象的。
時間がなくてじっくり撮影できませんでしたが、下流にいるマルタウグイ(左)などに加え、
今回も東京湾の魚として、シロギス(右)なんかまで展示してあってイイカンジ。
かわいらしいナマズ(左)やら、かなり巨大サイズのカルムチー(右)なんかも展示して
ありました。ますますラインナップは工夫が凝らされている感じですね。
きちんと撮影できませんでしたが、キチヌ(左)も悠々と泳いでいました。
そして、気になったのがえらく体高の高いモツゴ(右)がいたこと。これはナニモノ?
それにしても、相変わらず水槽がきっちり管理されていて、見せ方も工夫されてますね。
鶴見川流域センターは、この流域水族館の他にも、工夫を凝らした様々な展示のある
本当にオススメの施設です。是非一度行ってみてください。 ⇒詳しい情報はこちら
さて、センターを出てみると、なんとそこに紅白のウメ(左)が咲いていてかなりビックリ。
いや、まだ時期的には早いと思うんですが。今年は暖冬だとも思えないし。
その後、いつの間にやらスポーツ施設に占領されて、昔の計画時の図面とは全く雰囲気が
異なってしまった鶴見川多目的遊水地(右)を見て、遠い目をしてみたりしました。
昔々、工事中のこの場所で、いろんな野鳥やトンボと遊んだのが幻のようですナ(^^;
そんなこといっていると、ちょっと遠かったのですが、チョウゲンボウ(左)も登場しました。
その後も、うららかな日差しの中、ゆっくりと川辺を歩いて(右)いきます。
よくみると、背後に真っ白な富士山があって、ちょっとイイ雰囲気でしょ?
ちなみに、この頃から、カモの数が少ないどころか、なんとこの日はこの時点で
ユリカモメが1羽も出ていないという驚きの事実を発見。
小鳥も全体に少ないし、ナニガオキテルンダ?
やがて、昼食場所の大綱橋に到着。ヒメガマ(左)が綿毛を飛ばす水辺では、
なんかえらく警戒心の欠如したハクセキレイ(右)にも遭遇。いいのかこの距離。
今年もタコノアシ(左)は健在で、面白い雰囲気の実をたくさんつけていました。
そして、この場所では今年も地元市民団体による洋風すいとんのサービス(右)。
いやぁ、冷えた体にあったかなすいとんは、毎度のコトながら、嬉しい限りです〜♪
さて、昼食後は、今年も友人と一緒に冬鳥調査をしながら先行することに。
しかし、薄々わかっていたことですが、本当に鳥が少ないんです。
時折、オオバン(左)がいたり、イソシギ(右)が近くに出現したりしますが、
なんせカモメ類、カモ類が例年と比較してお話にならないくらい少ない。
例年、50羽近いのキンクロハジロとホシハジロの混群がいる場所に、何ひとついなかった
時には、不思議を通り越してうすら怖くなりました。本当になにが理由なんだろ?
全国的には、そんなに冬鳥が少ないというわけではないと思うんですけど…
いつもは数十羽のユリカモメが舞い飛ぶあたりでも、数羽の小群(左)が
ポロポロと見られるくらい。不思議不思議、摩訶不思議。
やがて、上空にオオタカ(右)が舞ってくれたりもしました。ちなみに、現地では
チョウゲンボウだ!と叫んでいたのですが……Eさん、記録訂正しといてください(汗
その後も、四方山話に花を咲かせつつ、ずんずんと下っていきますが、なんせ
鳥が少ない。本当にお話にならないくらいのレベル。
スズメの大群(左)が出ると、嬉しくなるくらいなんですから、話になりませぬ。
あと、途中で不思議に思ったのが、ユリカモメ(右)の数がすごく少なかったんですが、
見たのが全て成鳥で、第一回冬羽がゼロだったんです。それが理由の一つ?
やがて、黄金色の夕陽(左)が川面を染め上げる頃になると、例年と同じ場所で
同じように、寝床に帰るユリカモメの群れ(右)が輪を描いてくれました。
例年だと、これが黒々と渦を巻くように飛んで、「ええ〜い、数え切れんわ!」と叫ぶのが
恒例なのですが、この日は数十羽の小群が数回。なんとも寂しい雰囲気です。
「いや、これだけ途中になにもいないということは、河口で大物が出るに違いない!」
「そうだ!グンカンドリでも出ないかな!」などと勝手なことを言いながらさらに歩きます。
んで、結局河口ではなにが出たかというと、ようやくという感じで
ホシハジロとキンクロハジロの混群(左)が、パラパラと出て、薄暗い中で
カウントするのに四苦八苦。でもそれだけ。ほんっとうに、それだけ。
例年、河口部では1〜2種くらいは、鶴見川では珍品、というのが出るのですが、
本当にそれっきりで、なにひとつオマケもないまま、調査終了。
今年も地元市民団体による美味なる鍋のサービスに、舌鼓を打ち、思わず何杯もお代わりし、
ぐんぐんと暗くなっていく中で、河口をのんびり眺めて、〆括りとなったのでした。
ちなみに、この後友人と一緒に、駅までの帰路をメッチャ迷ったのはヒミツです(笑
というわけで、今年もやっぱり楽しい一日でした。冬鳥は不発でしたが。
いつも、職場の人とかに、こんなイベントに参加するんで東京行きます、っていうと
「え、それって歩いてなにするの?」と不思議な顔でたずねられて困るのですが、
やっぱり、毎年毎年、お馴染みの場所を歩くというのは理屈抜きで楽しいもの。
懐かしい顔々に挨拶するという楽しみもありますが、それ以上に
川辺の景色の移り変わりを見ながら、たくさんの小さな発見を重ねていくのは
理屈抜きに楽しいものです。お近くの方は、是非一度ご参加くださいナ☆
★★★★★
ちなみに、前日の話もちょっと最後に書かせていただきたいと思います(長文失礼)。
実は、前日はゲッチョ先生が日芸で「骨の学校」の授業をするというので、友人に誘われ、
喜び勇んで出席してまいりました。Eさん、サンクス!
これが、身近な野菜や果物の話から、もちろん骨の話やら、多様なテーマを取り上げて
非常に聞きごたえのある内容でして、身近な生きものにある不思議を切り口に、
小さな謎を少しずつ解き明かしていくような展開が非常に面白かったです。
すごかったのは、なんせ手品のように次々と教壇に並べられ、かつ回覧される
様々なネタ。骨やらドングリやらといったあたりは事前知識として知っていたのであまり
驚かなかったのですが、巨大なモダマの莢やら、果てはフタゴヤシの実まで(!)出た
時には、驚きを通り越して、呆然。いやはや、ゲッチョ先生、やっぱスゴすぎる!
(写真もたくさん撮ったのですが、勝手に載せれないだろうから自粛)
そして、その後、友人とゲッチョ先生と3人で行ったのが、高名なるアマゾン昆虫館。
これが、ものすごかった。いや、マジで、人生で何番目かの狂喜なる時間。
雑然とした館内には、無数の昆虫標本があるわけですが、それがアンビリーバブルな世界。
モルフォチョウやら、テナガカミキリやらといったあたりももちろんありますが、
小型の甲虫類やらカメムシ類やらの標本には、わけのわからない珍品稀品がゴッソリあり、
引出しを開けて覗き込むたびに「オイ、お前、それオカシイだろ!」「なんでそんな形なんだよ!」
などと思わずツッコミを入れてしまうバカバカしい形やら色やらの虫がゴマンとあって
ゲッチョ先生と二人して、そのすざまじさに胸焼けして気分が悪くなったくらい(笑
例えば、ムシクソハムシという、体調数mm、ほぼ円筒形でゴツゴツした突起のあるその姿は
昆虫の糞に本当によく似ていて、擬態のいい例として有名なのですが、
アマゾン産のムシクソハムシは、体型は同じまま、1cm近いサイズで赤メタリックと青メタリック。
それ、意味わかんないじゃん!なんでそうなるねん!、みたいな。
それ以外にも、触覚の先端に毒針がある(!)というサソリカミキリとか、
胸やら腹やらに長〜い突起が無意味に直立しているハムシ達とか、やたら幅広で端に
穴があいているカメノコハムシとか、ツノゼミが可愛く思えるバカ虫だらけ。
色合いだって、ポスカで塗ったくったような原色ピカピカや、メッキ色なんかは当たり前。
トリコロールや水玉模様や、ブローチそのままのような色柄の虫たちがズラリと並ぶ中、
一番スゴかったのは、無地の背中に赤い丸がグルリと1つという紋様のカメムシ。いやいやいや。
う〜ん、このすごさは文字では到底表現できません。
是非、現地で現物を目の前にして、頭の中を狂おしく乱れさせて下さいませ。
本ッ当にオススメです。でも、あまり長時間滞在しない方がイイですよ。胸焼けしますから(笑