プチ東海巡り〜黒アカネ旅完結〜 08.10/13

この日は、3連休最終日ということで、プチ東海巡りとしました。
今回の裏テーマである「黒アカネ2連荘」の完結と、いくつもの憧れの
花たちへの挨拶というあたりが主なテーマです。
まずは愛知の蛇紋岩地域で独特の花を堪能し、その後は
なぜか3年連続で逢いに来てしまっているあの黒いアカネにまた挑戦
というなかなかのハードスケジュール(笑
でもその甲斐あって、午前中だけでもミッチリ濃厚な時間を過ごせました。
午後からはスッ空振りだったけど、全然悔しくないくらい。
昨日の大本命空振りを補って余るほどの成果は、本編をお楽しみあれ。

<1>愛知県・新城市周辺

  
まずやってきたのは、高名なる蛇紋岩地域。気合が入りまくった私は、
6時前の薄暗いうちから我慢しきれずにウロウロと散策開始。
すると、なんかおもしろげなマイマイ類(左)がいたり、蛇紋岩地域独特なんでしょうか、
昨年の高砂市につき続いて葉のやたら細長いアキノキリンソウ(右)があったりしました。

  
んで、メチャあっけなく出遭えたのは、こちら。大珍品のミカワマツムシソウです。
普通のマツムシソウと違って、舌状花がやたら小さいのがわかります?
他にも葉もやたら細いなどの特徴があり、数年前に新種記載された花なんです。

  
さらに歩いていくと、花芽をたくさんつけたムラサキセンブリ(左)も発見。
そして、こちらも蛇紋岩地特産、ヤナギノギク(右)にもあっけなく逢えました。

  
さらに山の中に入っていくと、オケラ(左)やら、コウヤボウキ(右)やら、
面白そうな花が次々とで迎えてくれて、薄暗い中で大興奮。

  
さらに歩いていくと、これでもかというくらいの花をつけたオケラの大株(左)もありました。
近くには、ジュウガツザクラ?(右)もあちこちで咲いていて面白い雰囲気。
でもその後、ヘンな分岐路に迷い込んだようでわけのわからないところに出て
初手から泡くってみたり。涙ぐむまでさまよってから、ようやく最初の道へ戻れました。

  
そこで見つけたのは、なんとスズミグモの巣(左)。これは意外!
まぁ、最近温暖化で東京辺りまで北上しているようですから不思議はないわけですが。
アップで撮ろうとしたら巣から落ちて逃げましたが、葉上で静止(右)して
くれたので、バシバシ撮りまくりました。何度見てもきれいな模様ですよね。

  
さて、それではということで、じっくりとミカワマツムシソウを撮影。
ヒョロヒョロと伸びまくっているので上手く撮るのはなかなか難儀でした。

  
派手さでは普通のマツムシソウとは比べものになりませんが、なんか
独特の面白い雰囲気があって、思わず100枚以上バシバシと撮影しちゃいました。
よく見るとちょっとナベナ風かな?でも、本当に可愛らしい花ですよねぇ。

  
花をアップで見ると、かわいらしさが一層引き立ちますね。
ちなみに、薄紫がほとんどでしたが、こんなふうに薄ピンクの花も結構ありました。

  
驚いたのは、数株でしたが、舌状花がかなり発達している株もありました。
葉の様子などから見てこれもミカワ〜でいいようですが、バリエーションは広いんですね。

  
さて、もうひとつの大珍品、ヤナギノギクは、歩き回るとかなりの大群生地を発見。
こちらもヒョロヒョロ背丈も長くて撮影には難儀しましたが、なんせ株数がやたら多いので
頑張って撮りやすい株を探してバシバシと撮影。

  
しかし、極端な葉の形ですよね。なんで蛇紋岩だとこんなに細身になるんでしょうか。
そして、昨年見た高砂市のヤマジノギク、やっぱりこの花とソックリすぎです。
あれって本当に単なる中間型なのかなぁ?

  
面白かったのは、そこここにあった、明らかに葉が極端に細いツリガネニンジン。
あ、サイヨウシャジンってここらにもあるんだ、としか思ってなかったのですが、
後で調べると分布的にここのはツリガネニンジンなんですね。全然雰囲気違うけど。

  
さらにウロウロすると、数株でしたが、サクラタデ(左)もありました。
近くでは、これまたやたらと葉の細いリンドウ(右)も発見。湿地ではなく岩上にあった
のですが、ホソバノリンドウと考えてもいいのか、蛇紋岩型なのか。むむむ。

  
んで、ちょっと湿ったあたりをうろうろすると、これまた大珍品の花に遭遇。
こちらもかなり地域限定種の、シブカワシロギクです。
サワシロギクの蛇紋岩型で、根生葉が残るのが特徴らしんですが、
事前に聞いてなかったら全然気づきませんね。パッと見ソックリだし。

  
ほとんどが単独でポツンと咲いている株(左)でしたが、沢沿いでは大株(右)も発見。
花も濃いピンクで見ごたえがありますねぇ。いや、こりゃ天晴れだ。
その後もよく見ると、案外アチコチにポツポツと生えていて逆に驚きました。

  
草地の中をよく見ると、ムカゴソウの残骸(左)を発見。
なんかおもしろげな木の実(右)もありましたが、名前は現在調べ中…

  
これでもかというくらい大量の花芽をつけたムラサキセンブリ(左)もありました。
これが咲いたらさぞかし見事なんでしょうねぇ。
今にも咲きそうなつぼみ(右)もありましたが、結局この日は開花株はゼロ。

  
面白かったのは、あちこちにあったウンヌケ。最初はススキだとしか思ってなかった
のですが、よくよくみると大多数がウンヌケで逆に驚きました。
こちらも比較的分布の限られる稀種なんですよ。ちょっと予想外の出逢いでした。

  
1花だけ咲き残ったタムラソウ(左)もありました。草地の中では、こういった
場所のお約束、セグロイナゴ(右)が今回も多数飛び跳ねていました。

  
花芽が大きくふくらんだヤマラッキョウ(左)もありました。
そして、なんか面白げなアザミ類(右)などもあったり、最後まで成果山盛り。
いくつか空振りした花もありましたが、これだけ楽しめたら充分!
ということで、一気に次のポイントまで移動することにしたのでした。


次へ⇒

topへ⇒