予想外の空振り〜行楽渋滞に仰天〜 08.10/12

さて、この日は三連休中日。天気予報も絶好の行楽日和。
これはさすがに遠征しなきゃ!ということでやってきたのは長野県。
前々からリベンジしたかった某トンボへ狙いを定めて…というわけですが
ついでに「黒アカネ2連荘」なんていう裏テーマを掲げてやってきた
某有名観光地では、行楽地渋滞というかマナー皆無の交通麻痺にビビりまくり
いやはや、世の中これでイイんかいなと溜息つくというステキなスタート。
しかし、そんな愚事に巻き込まれて運が落ちたのか、全くもって予想外にも
主目的の某トンボの方が空振りという、意外な結末となりました。
かなり確実視していたので、まさかのオチです。トホホのホ。

<1>麦草峠周辺

  
ビックリは初手からでした。トンボ狙いなので早朝は意味ない、と珍しくゆっくり目に
来てみたら、7時ごろなのにすでに駐車場が満杯で、次々車が来るんです。へぇ〜。
とりあえずジャマにならない場所に路駐して散策すると、かなり肌寒く、
狙いの池は軽く氷結。そこいらに真っ白な霜が下りていて唖然とします。

  
すっかり色の変わったネバリノギラン(左)も発見。これも紅葉かな?
周辺には、カモシカの糞(右)も結構落ちていました。ここにも出没するんですね。

  
うろうろすると、ようやく数匹だけ狙いのトンボが出現。
真っ黒な赤トンボ、ムツアカネです。逢うのは久々なんでチョイ感激!
喜び勇んでバシバシ撮りまくりますが、しばらく待てど数が増えず、
それならと思い切って白駒池まで遠征してみることに。

  
林の中を歩くと、ステキな真っ赤な実をつけたマイヅルソウ(左)も発見。
ベニバナイチヤクソウの実?(右)もあったり、結構いろいろ出逢いが続きます。

  
かなり色づいているシラカバ(左)やら、ナナカマド(右)やらを眺めつつ歩くと、
人がやたらめったら多いことに気付きます。そうか、いわゆる「行楽日和」なのか。

  
まだ元気に咲いている、ホソバノヤマハハコ(左)がかなりあったのも意外でした。
大量の胞子葉をつけた、ヒカゲノカズラ(右)も発見。

  
名前はわかりませんが、まだ辛うじて咲き残ってたアザミ類(左)やら、
ゴマナ?(右)やら、シーズンオフギリギリとはいえ、やはり面白い場所ですね。

  
道端には、紅葉して赤い実をつけた見事な状態のミヤマシグレ(左)も発見。
さらに実が黒くなった株(右)もありました。こりゃ見ごたえがありますな。

  
白駒池につくと、すっかり綿毛になったヤナギラン(左)に遭遇。
色とりどりの紅葉(右)が水面に映えて見事ですが、途中から薄々危惧していた
事実とも直面することになります。人が多すぎるんです。
水辺では湖面に移る紅葉を狙うカメラマンが陣取っていて、遊歩道はラッシュ状態。
そして、予想通りにトンボ類は全く姿を見ることができませんでした。

私は常に生きもの探しが主眼なので、この時期の高標高地なんてもはや
いろいろギリギリすぎるけど、ついでだから立ち寄ろう…的な思考だったので
他に人がいるなんて考えていなかったんですが、世間様では秋のいい日和に
紅葉見物、ということで人が一気に集中するタイミングなんですね。
世間様との感覚のズレを痛感した一件でした。とほほ。

  
それでも、水面をよくよくみると、フトヒルムシロ(左)を発見。
そして、気になったのは、たくさんあったミクリ類(右)。これってウキミクリ?

  
引き返し始めると、真っ赤なナナカマド(左)やら、名前をすっかり失念しましたが
いい雰囲気に黄葉している樹木(右)やら、人が集まるだけのことはある見事な秋景色満点♪

  
これまた見事に真っ赤な実をつけた、ゴゼンタチバナの小群落にも会えました。
こちらも葉が軽く紅葉していて、なかなか見ごたえがありますよね。
ここで実はクジャクチョウが出現したのですが、あわててカメラを向けるも、人ごみが
すごすぎて、蝶の方が全く落ち着かずに撮影失敗。むむむ〜。

  
というわけで、最初の池まで戻ると、ホソバノトウゲシバ(左)の群落を発見。
木道沿いでは、アキアカネ(右)もまだ滞在中の個体がいました。

  
歩きはじめると、さっそく交尾中のムツアカネ(左)に出遭えて大興奮。すぐ飛んだけど。
池の水面をよく見ると、ムツアカネ♀の死骸(右)を発見。やはり厳しい世界なのか。

  
よく見ると、色鮮やかなコセアカアメンボ(左)を発見。
かなり小さな幼虫(右)もいましたが、このまま冬を越すつもりかな?

  
気になったのは、こちらのアメンボ類(左)。かなり小型ですが、明らかに赤っぽい体色。
コセアカではなさそうですが…えっと、キミは一体ナニモノかな?
クロズマメゲンゴロウ(右)も何匹かいきおいよく泳ぎまくっていました。

  
さらにしばらくウロウロすると、ムツアカネの活動がさらに活発化して、
連結(左)、交尾(右)ともじっくりと撮影することができました。

  
んで、♀の静止態を撮影したあたりで、一応満願成就ということにして引き上げることに。
本当は産卵まで、と欲張りたいところでしたが、次の目的地もありますし、
なによりあまり遅くまでいるとさらに人が集中してヤバいことになりそうだったので…


でも、時既に遅し、でした。
駐車場待ちの列がずらぁ〜〜っと数キロ続いて車線をふさぎ、完全に交通麻痺状態。
さらに、路駐の列もスゴイこと増殖していて、一部はそれ厚かましすぎるだろ、
といいたくなるくらい車道に思いっきりはみ出して停まっているんです。
上の写真見て状況が分かります?これ、間を車が通れないでしょ?
んで、とどめはこのとき反対車線から登ってきた観光バス(笑
……この後どうなったのかなぁ。想像したくもありません。
んで、私の停めている横にもこの駐車場待ち大行列で塞がっていたのですが、
なんとか間があいた時に脱出し、車列と路駐車両の狭い狭い隙間を冷や汗かきながら
通り抜けて、完全に脱出するだけで30分以上かかったのでした。
「行楽渋滞」というのは空恐ろしい。ってか、マナー悪すぎッスよネ(- -;


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