5度目の空振り〜大雨の淡路で〜 08.9/30
この日は、またなぜか休日でした。最近休み多いぞ自分。
いえ、今回は何かというといわゆる棚卸休みなんですよ。製造業バンザイ。
でも、この日は前日からかなりの雨。
さすがに家でのんびりするか。いや、自宅周辺を散策するか。
そういう考えもアタマをよぎったものの、以前から空振り続きのある花に
なんとか出会いたい、という自分の中のバカな熱意がどうしても押さえきれず
フラフラと淡路島まで渡ってしまったのでした。
結果は……まぁ、こんだけの大雨だからしょうがないやね。ケッ。
<1>津名郡一宮町周辺 |
というわけで、現地に着いた頃はかなりの大雨。あっはっは。
そんな中では、ヤマトシジミ(左)に会えただけで嬉しくなります。そんな天気。
散策し始めると、なんか面白いアサガオ類(右)が野生化していました。
さて、地図を睨んで目星をつけた山間部の溜池を順番にめぐっていくと、ウキシバ(左)が
あったり、オニビシ?(右)があったりしますが、やはり狙いの花は見つかりません。
しかし、かなり仰天の光景(左)にも出会えました。
この水面を埋め尽くしているのはアカウキクサ類かなんかにみえるでしょ?
これ、全部サンショウモ(右)なんです。ここまでの群落ははじめて見ました。
湿地には、面白そうなカヤツリグサ類もたくさんありました。
毎度、名前がよくわからないのが情けない限り。一度じっくり勉強しなきゃね。
ここでは、アオイトトンボ(左)が元気に活動していました。アジアイトトンボ(右)は
あきらかに♀が交尾拒否中。ま、トンボの♂は強引にかっさらう系ですから
♀の機嫌を悪くしちゃうことも多いんですかねぇ。
道端には、小さなヒメジソ(左)も群生していました。
そして、海に近いからでしょうか、ヒトモトススキ(右)の群生する池も発見。
面白かったのは、池の縁の乾上った場所でみつけた、明らかに諦めて
陸生型になっちゃいましたよ、という雰囲気のヒシ(左)。
近くにはヒルムシロの陸上型(右)もあったり、なんか独特な雰囲気でした。
池の中には、ホソバミズヒキモ(左)もありました。実をたくさんつけた
ミズオオバコ(右)も発見。なぜか葉が極端に少なかったけど。
水面をただよう面白い雰囲気の実(左)もありました。これはなにもの?
ウロウロしていると、マユタテアカネ(右)なんか飛んでいましたが、その後もかなり
粘って探しつづけるも、やはり今回も狙いの花には辿り着かず。むむむ。
それでは、ということで過去に記録のある埋立地まで移動することに。
そこでは仰天の出会いがありました。
ウロウロしている時、道沿いに植えられたソテツ(左)を発見。新芽があるので
なにげなくのぞきこむと……あの、なんか明らかな食跡(右)があるんですが。
おお〜〜っ!これは〜〜〜〜!
ということで、全く予想外の場所で、クロマダラソテツシジミ幼虫を見つけちゃいました。
もしかしたら、淡路は初記録かもしれません。やっぱり海を渡るんですね。
慌てて回りのソテツを順番に探してみましたが、幼虫がいたのはこの株だけでした。
近くにフラフラ飛ぶ蝶がいたので、駆け寄ってみると、ウラナミシジミ(左)でした。残念。
結局この日はクロマダラソテツシジミの成虫は確認できず。ま、時間の問題でしょ。
そんなこと考えながら歩いていくと、ナルトサワギク(右)なんかも発見。
さて、湿地まで移動してみると、コガマ(左)が群生していたり、イイ雰囲気。
コウガイゼキショウ類(右)も葉先に雨粒をたたえて面白い雰囲気です。
それでは、とうろうろすると、ウスゲチョウジタデ(左)がポツポツありました。
おもしろかったのは、なぜか先端だけ鮮やかなピンク色になっていたヒメミソハギ。
紅葉で真っ赤な下部は結構ありますが、こんな濃いピンクははじめてぢゃわ。
けっこう驚いたのは、そこいら中にものすごい数のいたマイコアカネ。
アオイトトンボもいたりして、これはどこかにそれなりの水深のある場所があるはず
ということで、ずぶ濡れの草むらの中に分け入って探すも、開水面は
どこにも見つからず。まぁ、探すには悪条件過ぎたのはいうまでもないですが(笑
その後も全身ずぶ濡れになりつつうろつきましたが、結局は濡れ損でした。
ルリニワゼキショウ(左)もポツポツと咲いていました。そして、面白かったのは
街路樹のキョウチクトウに実(右)がポツポツみれたこと。
基本的に日本には花粉を媒介する虫がいないのでほとんど実らないとされるはず
なんですが、この場所だとなにか花粉を媒介してるんだろ?
最後に、寒さのあまり動けなくなっていたらしいギンヤンマを見つけてバシバシ撮影。
しかし、全身ずぶ濡れ+かなりの低温で、こりゃマジやばいわ!ということで
珍しく昼過ぎにスタコラサッサと自宅方面向けて逃げ出したのでした。
<2>たつの市周辺 |
自宅に戻って一息ついてメール読んでると、面白い情報が届いていたので
あわてて町内の某所へ特攻することに。すると、えらい花盛りのシュウブンソウ(左)が
あったり、オオケマイマイ(右)がいたりしてビックリします。
本当に久しぶりのカニノツメ(左)があったり、謎の白い玉状のキノコ(右)が
あったりしたものの、狙いの花はここでも空振り…
でも、久しぶりのキバナアキギリ(左)があったり、ヤブマメ(右)のいろっぽい花が
咲いていたり、ちょっとした出会いは続きましたが、夕刻になって冷えてくるとさすがに
ちょっとカゼッぽくなっている自分を発見。慌ててトんで帰って寝倒したのでした。
というわけで、5度目の空振りでした。
但馬で1回、紀伊半島で池にすら辿り着けなかったのが1回、ドシャぶりの中が1回、
狙いがドハズレでさっさと諦めたのが1回、で今回とかなりの空降りっぷりです。
ハズかしいのでなにが狙いかはヒミツですが、また近日中に別の場所で挑戦するので
6度目の正直、となることを神に祈りましょう!
っていうか、今回もここまでの悪天候だったのが空振りの一因だったことは確か。
今月は休みこそ多いものの、狙ったようにドシャぶりになる確率も高すぎで(笑
しかし、今回の特攻、なんといっても驚いたのはクロマダラソテツシジミですね。
まぁ、大阪からこれだけ広範囲に広がっているんですから、
瀬戸内海なんてひとまたぎなんでしょうけど、このままじゃ四国上陸も近そうです。
数年後に、日本中でヤマトシジミ級の普通種になっていたりしそうな…
そんな嘘みたいなシナリオが本当にならないことを祈るばかりですね(^^;