流浪なお盆D〜曇天の房総で〜 08.8/17
この日は、前々から楽しみにしていた房総突撃プロジェクト。
今年数々の成果を挙げられているO氏に、美味しいところを案内してもらっちゃう
などという、誠にもっておんぶにだっこの他力本願プロジェクトなわけです(^^;
主眼は、憧れの各種ヤンマ類、ということで鼻息も荒く気合充分。
天気予報も夏日を宣言しており、条件バッチリ、いざ出陣!って具合でした。
ご案内いただいた場所は、メッチャ面白い環境で、目的のトンボも一通り見れたし
撮れもしたのですが、これが天気予報が大嘘つきだったもので、イマイチな展開。
でも、あれこれ転戦を繰り返した結果、予想外の成果がいくつも拾えたのは嬉しい限り!
最後には大豪雨で笑ってしまうというオミゴトなオチまでついてきましたけど(笑)♪
<1>館山市周辺 |
さて、夜明け頃から、意気込んでポイントへ急ぐと、そこに繰り広げられていたのは
見事なヤンマの舞い。これはヤブ、これがマルタン、おっとこれはネアカじゃん、て感じ。
しばらく感嘆した後で、慌てて網を振り回しますが、この時は全くのノーヒット。
でも、まぁチャンスはまだまだこれからよ、なんて言いながら、はるか高い
梢にとまったオニヤンマの交尾態(左)なんか見てると、水路に怪しいエゾトンボ系の影。
しかし、O氏が軽やかに捕獲していると、それはタカネトンボなのでした。
ま、まぎらわしいなぁ、実に。
しかし、しばらくして、水路の上をフラフラと飛ぶ明らかに大柄なエゾトンボ類を発見。
今度もO氏が慎重にネットインすると…おっしゃ!今度は大当たり!
今回の狙いの1つ、ハネビロエゾトンボです!
というわけで、O氏と2人で感激しつつ、バシバシと影が薄くなるくらい撮りまくり。
アップで撮るのはお初なので、本気で感動しました。大願成就!ありがたや!
薄暗い場所にいたので、用心しつつ100枚以上撮ったかな?
タカネトンボと比べると、体格がガッチリしてて、おなかも太くて、一見して区別が
できると言うのは興味深い発見でした。飛び方もかなり違ったしね。
しかし、どこが「ハネビロ」なのか、ここんとこは大きな謎。誰か教えてくださいよ〜。
一息つくと、交尾中のフキバッタ類(左)を発見。分布域から考えると、こいつは
タンザワフキバッタなんですね。これまたかなりお久しぶりかな?
さらに移動すると、バーゴラの屋根にキイロスズメバチの巣(右)を見つけたりしました。
さて、ここで、前回O氏が大成果を上げた林縁に挑戦。
しかし、天気なのか時期なのか、今回はミルンヤンマが何匹か見つかっただけでした。
O氏が前回挑戦した時は、ネアカヨシが多数止まってるなんてウハウハなことも
あったようなんですが、ま、運が悪かったってやつかな?
湿地には、シロバナサクラタデ(左)があちこちに咲いていました。
面白そうなキノコ(右)もあったけど、この手は名前調べるの骨なんですよねぇ。
カイガラムシの類にたかっているアリの仲間(左)なんて光景も見れました。
さらにうろうろすると、リスアカネ(右)も発見。これまたお久しぶりだな。
暗い林の中をうろうろすると、時折モンキアゲハが止まっているのが見えますが、
暗い上にやたら敏感なので、なかなか撮影できず、これが精一杯。
しかし、その後もしばらく沢沿いを歩きましたが、ハネビロエゾは再登場しません。
ヤンマの類もなかなか出てこず、そうするうちにグングン雲が厚くなっていきます。
長年のカンによると、これはなんかヤバそうな雰囲気なんだけど〜。
カラスアゲハ(左)も登場しましたが、敏感でこの1枚しか撮らせてくれませんでした。
そうこうするうちに、4〜5mくらいの高さをフラフラとネアカヨシヤンマが飛びはじめました。
それも、林縁を、あきらかに♀を探しているような飛び方。どこかに止まってる?
と丹念に探してみると、コシボソヤンマ(右)は見つかったんですけど、ネアカは見つからず。
そうやってじっくり探していると、意外なものが結構見つかりました。
いわゆるボーベリアの類にやられたミンミンゼミ(左)や、ニイニイゼミ(右)です。
節々から白い菌糸が出ていて面白い雰囲気。こんなのもあるんだなぁ。
タンザワフキバッタ(左)も何匹か再登場しました。そうこうするうちに、スゥッと
低い位置を飛んでくれたネアカヨシヤンマ(右)がいて、O氏が見事にそれをGET!
これが、爆裂に元気で、なかなかヤラセに止めようとしてもおとなしくなって
くれなかったのですが、なだめすかして数枚だけ撮影に成功。
しかし、この後もしばらく粘るもまるで成果なく、ちょっとどうにもこにもな雰囲気。
しょうがないので、一度場所を変えて、改めて黄昏前に再挑戦するという方針に。
<2>南房総市周辺 |
転戦してきたのは、おもしろそうな海辺。歩き始めると、なんかおもしろい
枯れ穂(左)を発見。ヤセウツボかなんかの残骸なのかな?
赤黄の2色混じった、ニシキミヤコグサ(右)も数株だけ見つかりました。
うろうろすると、ちいさなイソハエトリ(左)なんかも発見。そして、O氏が教えて
くれたのが、シロヘリハンミョウの幼虫の巣(右)。岩の隙間にたまった砂の間に
ありました。こんな場所に住んでいるんだ、とちょっとビックリ。
んでもって、しばらく岩場を這いずり回って探すと、小さな小さなシロヘリハンミョウも
無事に見ることができました。♂(左)、♀(右)ともにドアップでも撮れて大満悦☆
しかし、爆裂に小さい&素早い。知らなきゃ単なるハエにしか見えませんね、これは。
ビックリしたのは、潮溜まりで見つけた小さなハコフグの幼魚。
ミナミハコフグではないとおもうんだけど、図鑑見るとそっくりなので自信ナシ。
#ミナミハコフグの方だとのご指摘をいただきました。死滅回遊魚なんですねぇ。
でもこいつ、撮影しちゃろうと小さな水たまりに移動させたら、ものすごい勢いで泳いで
壁にビビビビツとぶつかりっぱなし。つつくと、今度は潜って地面にビビビッとぶつかって
ひたすらそんな行動しかしないんです。撮れたのはこんなんばかり。
潮溜まりをのぞいていくと、他にもいろんな魚がいます。
これはサイズはだいぶ違いマズが、両方ともアサヒアナハゼあたりかな?
O氏はチョウチョウオの類も見つけたそうです。じっくり網持ってくると楽しめそう☆
んで、潮溜まりをのぞいた中で、一番ビビったのはこちら。
トウゴウヤブカの幼虫です。スンゴい数でやんの。こんなのがあちこちにいました。
まぁ、小さくて魚もいないような潮溜まりならば、天敵不在だから一人勝ちですもんね。
しかし、これがワンワン飛ぶとなると、ちょおっと歓迎できないナァ。考えただけでカユいヨ。