宝石降らず〜キリシマ惨敗記'08〜 08.7/27

この日は、1年ぶりの挑戦。そう、キリシマへのリベンジなのです。
霧ケ峰に突撃した面々で挑もうということで、前夜の深夜にスギ丸氏とノゾピーさんを
拾って一路なつかしの鈴鹿山地へ突撃。夜明けから突撃したところ、早くも舞う宝石に
感激したりもしましたが……結論からいうと今回も宝石は降らず。ただ舞うのみ。
その代わり、嬉しいオマケは多数でウハウハいっていると、最後の最後にようやく
本命が数枚だけ撮れたり、調子に乗ってさらに行くぞ!と意気込んでいると
全く突然に猛烈な嵐にまきこまれかけたり、その後も摩訶不思議な展開があったりと
なんだかよくわからない展開になった一日でした。
リベンジとしては失敗だった気がしますが、それなりに成果あったし、よかったかな?

<1>鈴鹿地方某所

  
というわけで、現地到着は早朝5時半。ちなみに完徹です(笑
びっくりしたのは、この時間帯からすでに梢をキリシマが舞っていたこと。
これは期待できる…と思ったんですよ、最初のうちはね(^^;
待ちながらウロウロすると、ちょうど巣を作っているところ(左)幼虫を発見。
セセリチョウ系?と、開いてみる(右)と……これって蛾ですかね?

  
ついでなので、長竿で叩いてみますが、出るのはキンモンガ(左)ばかり。
なんか面白げな雰囲気のハバチ類幼虫(右)もいましたが、正体やいかに。

  
何度かミドリシジミ(左)が出現するのですが、メチャクチャに敏感ですぐ飛んじゃいます。
一度だけ、比較的近くで開翅(右)してくれた個体もいましたが、これが限界…

  
早朝からずっと、小型のアブが体中にまとわりついていて非常にシンドい雰囲気
だったのですが、気温が少し上がり始めた頃に面白い現象が起きました。
いきなり、すぐ近くにかなりの数のツバメの群れ(左)が出現したんです。
写真では3羽くらいしか入ってませんが、10羽以上の群れで低い場所を飛び回り、
だんだん飛ぶ位置が高くなったなぁと思ってふと気付くと、アブがすっかり消えていました。
つまり、ツバメが一気に退治してくれたのかな?ちょっと神秘的な経験。
その後も上空を見ていると、はるか遠くでしたが、ノスリ(右)が飛んだりもしました。

  
ここでかなりびっくりの発見がありました。
スギ丸氏が見つけたのは、なんとクロシジミ♀!ちょっとボロでしたが、
こんな場所にもいるなんてのはかなり予想外でした。
あとで話を聞くと、最近になって見つかったとのことで。

  
沢沿いを歩くと、ミヤマカワトンボ(左)がフワフワ飛んでいました。
シマアメンボ(右)も多数、悠々と泳いでいます。

  
クモを狩っていたベッコウバチ類(左)やら、ヤマジガバチ?(右)やらも発見。
やがて、ma23氏と友人のO氏も登場。下のポイントで粘っていたんだとか。
そして、しばらくすると「翔・写真館」のA氏も登場され、なんだかものすごいメンバーで、
ひたすら梢をにらみ続けることに。いや、マジで全然下りてこないんだわ(^^;

  
うろうろすると、クロコノマチョウ(左)を発見。他に撮るものとてないのでバシバシと
撮影してみたり。なかなか進展がないので場所を変えると、ミヤマアカネ(右)が
舞っていたりもしますが、こちらもやはりキリシマはただ舞うばかり。

  
しかし、しばらく粘ってると、ふいにキリシマミドリシジミの♂が少し遠くですが静止(左)。
そして、そのまますぐ近くで開翅(右)もしてくれたのです!
でもでも、なんとデジスコは最初のポイントに置いてきたままだったので、
ドアップ撮影は今回も失敗。だって、ここで見れるとは思わなかったんだもん〜!

  
その後、キリシマはやはりひたすら飛ぶばかりになりましたが、かわりに
出現したのは、ミヤマサナエ。このあたりだと夏でも見れるんですねぇ。
なんかおとなしい個体で、飛ばしてもすぐ近くに止まるので、ついついバシバシと撮影。

  
渓流の中をのぞき込むと、カジカガエルの幼生(左)がたくさんいました。
黒っぽくて小型の個体(右)もいましたが、これは別種かな?同じ種類かな?

  
ちょっと嬉しかったのは、小群(左)が見れた、コオナガミズスマシ。
ひたすら動き回る中になぜかじっとしてくれた個体もいて、ドアップ(右)も撮れました。

  
ここでma23氏が見つけてくれたのは、なんとウラクロシジミ♀(左)。
カメラの設定を直し忘れていて粒子荒々しか撮れなかったのが残念でしたが…
その後もキリシマ♀でもいないかと丹念に探すも、出たのはトラフシジミ(右)のみ。
で、ここでビックリしたのは、なんとT氏とA氏に遭遇したこと。
やはりこの時期、この場所はみんなが狙ういいポイントなんだなぁとしみじみ実感♪

  
その後も、ma23氏が見つけたサワガニ(左)やら、ニホントカゲ(右)やら
撮影しつつ待ちますが、キリシマは遠くを舞うばかり。

  
沢をよくよく見ると、ダイモンジソウの葉(左)がありました。秋に来てみようかナァ。
沢の中では、これもお久しぶりのコシボソヤンマ(右)なんか発見。遠かったけど。

  
かなりビックリしたのは、イキナリすぐ近くを駆け抜けたニホンリス(左)。
一瞬のことにとっさにシャッターは切ったものの、設定が変更できずこんなのしか撮れ
なかったのがなんとも残念でしたが、やっぱりここらにもいるんですねぇ…
そういいつつしばらくさらに粘ると、かなり遠くでしたが、キリシマミドリシジミ♂(右)を発見。
これは…と思っていると、数匹飛んだ中の1つがすっと茂みに入り、
次の瞬間♀を追い出して2匹で飛び始めたのでビックリ!

  
2匹ともあっという間に姿を消したのですが、いや、このあたりに止まったんじゃ
なんていいながら探していたO氏が、目ざとく見つけてくれたんです!
少し高い位置だったので、スギ丸氏の脚立が大活躍。
みんなでかわるがわり、バシバシと、もう影が薄くなるんじゃないかというくらい
撮りまくりました。いやぁ、なんせありがたき限り♪
その後、さらに沢を凝視すると、一回り小さくて翅裏が茶色いゼフが舞い、
これは恐らくヒサマツ♀だろうということで一同大興奮。
私なんかは、すぐにでも沢の中を捜すぞ!と駆け出そうとしたのですが…
次の瞬間、なんかものすごい突風が谷の上をグルリと吹きまわり、樹々の揺れる
音が谷に響き渡ります。そして、上空はすうっと雲の色が濃く緑がかり、
これは素人目にも「これは来る!」と分かる空模様。
大慌てで撤収して車を出してしばらく、かなりの豪雨が襲ってきました。
いやぁ、間に合ってよかった、かな。

というわけで、リベンジは完全には至りませんでしたが、おまけ多数で
楽しめた一日でした。最後に他力本願でキリシマ♀もバッチリ撮れましたし、
ma23氏の予想では来年が当たり年ということなので♂開翅は来年の楽しみということで♪
ちなみに、この日はこのあと、さらに予想外の摩訶不思議な展開がありました。
撤収しようとした時、なんと突風に飛ばされたハチが、スギ丸氏のメガネの中に
飛び込んで縁に引っ掛かり、苦し紛れに目の下を刺しやがったんです!
幸いにしてスズメバチではなかったというものの、さすがに目の下では心配だという
ことで、慌てて緊急外来をたずねることに。そして、ここからがさら予想外でした。
待合室で2時間近く待ってもまだ順番がこないんです。
(完徹明けの私はこの時間でグッスリ爆睡していましたが 笑)
2時間ちょい経過した時点でスギ丸氏が「もう腫れもひいてきたわ!」と
憤然と診察をキャンセル。…こんなヒドいこともあるんですねぇ〜。
みなさんも、休日の緊急外来を使うようなことがあれば、くれぐれもご注意を(^^;


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