声を聞く旅〜あてずっぽ鳥身紀行〜08.6/1

この日は、前々から企画していた突撃鳥観旅。
事前に聞いた話ではあれこれ素敵な夏鳥が思う存分に堪能できるはず。
ということで期待を思いっきり胸に抱えて、前夜から師匠と合流し、
夜中の高速をぶっ飛ばしていただいたのですが……
結論から言うと声はたくさん聞けたのにな〜、という意外な展開。
悔し紛れにあれこれと転戦をしまくって、全く予定と違うワケのわからん
ルート取りでグルグルと各地回って、最後にはなんと航路に乗ったり(!)
までしましたが、結局最後まで鳥影薄い一日となったのでした。とほほ。
<1>信州某所

  
というわけで、到着AM2時でも4時過ぎには既に歩き始めている方数名。
さっそく某鳥の声が響いて興奮しつつ、夜明け前には進軍をはじめることに。
まだ暗い山道では、咲きはじめのサワギク(左)やら、ギンリョウソウ(右)やらを発見。

  
ウリノキ(左)も咲き始めていましたし、ヤマタツナミソウ?(右)も発見。
この頃にはかなり深かった霧も少しずつ上がり始めます。

  
去年も見つけた謎のテンナンショウ類(左)もやはりありました。こっち系の種類がわかる図鑑が
欲しいな〜。ウツギ(右)もかなり大満開でしたが、蝶とかは来訪せず。

  
ヒメウラナミジャノメ(左)はやたらとたくさん舞っていました。
近くにはゴマダラヒトリ類(右)もじっとしていましたが、他には面白そうなものは皆無。

  
川沿いには不審な足跡(左)が多数。近くにはフン(右)もあり、現地ではシカだと
思っていましたが、調べるとこれってイノシシなんですね。
こんな場所にもいるんだなぁというのがちょっぴりビックリ。

  
さて、粘るほどに鳥の声は各所から聞こえてきます。
それもまぁ、どれもこれも素敵過ぎるような夏鳥なんですが、いかんせん
姿が見えない。遠〜くにオオルリ(左)がいたのと、ヤマセミが飛んだのと、
あとは、こちらもはるか遠くにみつけたブッポウソウ(右)が嬉しかったくらい。
こればっかりはタイミングもあるんでしょうが、予想外の展開に愕然。

  
諦めきれずにウロウロすると、野生化したらしきウメ(左)を発見。
こんな山奥の辺鄙な場所にも昔は人家があったということなんですね。
崖沿いにはハコネシダ(右)もアチコチに群生していました。

  
ついに諦めて引き返し始めると、道端に今年もミスミソウ(左)を発見。
イワキンバイ(右)もあったり、植物方面も結構面白い場所ですね。

  
木影でしたが、ヤマホタルブクロ(左)があったり、ホウキタケ類(右)をみつけたり、
ちょこちょこと成果はあるものの、肝心の夏鳥たちは帰路でも姿は現さず(ToT)

  
今年も見つけた謎のウツギ類。オオベニウツギ的雰囲気ですが場所的にありえないし…
古い時代の植栽の名残か、ニシキウツギかなんかの色変わり品か?
砂浜にはオサムシモドキ(右)もけっこうたくさんいました。

  
ちょっと面白かったのは、結構たくさんいたカワラバッタの弱齢幼虫。
小さい+メチャクチャ敏感で、ドアップ撮影するには相当苦労しました。
しかし、それっきりおもしろげな展開はなく、思い切って移動しようかという話に。
それもハンパな距離じゃない移動だったので、なんとも面白い展開に(笑

<2>東海地方某所

  
というわけで、お次はなぜか海辺(左)。どんだけ移動してきてんねんって話ですよね(笑
さっそくうろうろすると、咲き始めのハマヒルガオ(右)がありました。

  
大満開のオオバイボタ(左)をみたり、ハマダイコン(右)を見たりしつつ歩きますが、
狙いの鳥はここでもなかなか姿を見せてはくれません。

  
そうこうするうちに、はる〜か遠くについに発見。
憧れのメリケンキアシシギです。……心の目で見れば分かります。
キアシシギも混じって数羽の群れですが、100m以上沖のテトラの上。
遠路はるばる移動してきてこれかい〜!という怨念のこもった視線で
睨みつつ移動するのを待ちますが、彼らにはその視線は伝わらなかった
ようで、悠々と寝始めたんです。こりゃダメだ。

  
おどろいたのは、海辺なんですが、ちいさな淡水の水たまりがあって、
ヒメアメンボ(左)がいたのは当然としても、モノアラガイ(右)がいたんですよね。
ちょこっと波が荒れれば塩気が混じりそうですが、大丈夫なのかな?

  
さらに周辺をじっくり探すと、ハマボッス(左)も発見。ちょっとビックリしたのは、
アゼトウナ(右)も咲いてましたが、秋からの咲き残り?それとも早い方の狂い咲き?

  
ツルナ(左)もちいさな花を少しつけ始めていました。そして一番嬉しかったのは、
U氏がみつけてくれたイソカニムシ(右)。想像以上に極小サイズ。
しばらく見てると、長い手を振りかざして歩き始めたんですが、以外に素早くて
ピントを合わそうとしている隙にどこかにもぐりこんで消えました。とほほ。

  
このままでは埒があかないということで、さらなる展開をかますことに。
というわけで、なぜか港へ向かうと、軒下にえらく堂々としたツバメ(左)を発見。
見ていると、すぐ側に巣があり、給餌(右)も見ることができました。

  
そして、なぜかここで乗ったのは、伊勢湾を横断するフェリー。
ついでだから海鳥を狙え!といっていると、さっそくウミウ(右)が飛びます。

  
驚いたことに、アカアシミズナギドリ(左)が数羽、船の脇から飛びましたが、
私の腕ではこの1枚がやっと。それっきり鳥影はなく、最後になんか謎の物体(右)を
見ただけで航路も終了。う〜ん、最後まで鳥影が少ないなぁ(^^;
そのまま時間の都合もあって直接帰路につくこととなり、冒頭に書いたように
最後まで徹底的に鳥影の少ない一日となったのでした。

というわけで、いまいちシマラナイ一日でした。
声を聞いたり、一種だけ姿を見たりした鳥たちをリストアップすると、
結構皆さんドキドキするような素敵なラインアップではあったんですが…
同行者の中には最後まで1枚もシャッターを切らなかった方もいましたしね(笑
でも、帰路の車中で「声を聞きにいったことにしよう」という結論に
達しましたので、成果は多数だったわけです。そこンとこ、お間違えなく(^-^)
個人的には、ディープな鳥屋さん談議を聞けたのが何よりの収穫。
ご一緒した方は相当な凄腕で、見せていただいた写真の数々は、鳥好きならば
ビックリを通り越してヒキツケを起こすような大珍鳥が多数で、噂は聞けども
余りに遠かったり、出たのが平日だったりして見にいくのを断念した鳥たちが
ずらりとそろったアルバムは、そこに投入されたエネルギーを想像するだけで、
驚くやら呆れるやらでほとほと感嘆させていただきました。
いやぁ、私なんかまだまだ凡人過ぎてダメですなぁ、と妙に安心したりして(笑


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