土砂降りの東播に〜ヒメヒカゲ調査〜08.5/24
この日は初手からちょっと気合が入っておりました。
なぜかというと、今年からスタートするヒメヒカゲの調査なのです。
といっても他のメンバーと都合が会わずに単独行だったのですが…
ところがどっこい、天気予報は全面的な雨マーク。
いやいや、オトコの勘が大丈夫だといってる!などと相変わらず
根拠のない自信とともに突撃してみたところ、たしかに朝一番は雨も
降らなかったのですが、いざ調査!となったトタンに土砂降り。
それも天上の貯水タンクの底が抜けましたかという勢い。
そんな中でもムリヤリ調査しましたが…いやはや疲れただけでした(笑
<1>東播磨各地 |
というわけで、早朝からとある池縁をうろうろすると初手から仰天の出逢い。
目の前を悠々と泳いでいたのは…なんとコハクチョウじゃないですか!
いくらなんでも北に帰ってなきゃいけない時期ですが、なにを勘違いしたのやら。
しかもこっち見て嬉しそうに近寄ってきましたが…なんだかな〜。
気を取り直して池の周りをうろうろすると、イチョウウキゴケ(左)がやたら多数。
そして、ミズネコノオ(右)の葉が水中にあったのも面白い発見。たんに増水してた
だけなのか、それともこの時期は水に浸っちゃうような場所で咲くものなのか。
歩くほどに、次々と足元からアオイトトンボ(左)が飛び立つので、ちょっと探すと
簡単に羽化殻(右)を発見。それも気をつけるとアチコチに結構な数ついているんです。
そう思っていると、これまた意外な出逢いがありました。
良好な湿地に住む、ジュウサンホシテントウです。密かに見るのはお初。
しかし、テントウムシというにはウソ臭い体型やねキミは。
そう言いつつさらに歩くと、明らかに羽化してしばらくという雰囲気のアオイトトンボ(左)が
多くなってきたので、じっくり探すと、羽化直後の個体(右)もすんなりと発見。
さらに探すと、頭を出したところの個体(左)や、ちょうど殻から抜け出した
ばかりの個体(右)もみつかりました。恐ろしく暗くてピンぼけ撮影ばかりでしたが…
こういうのを見ていると、当然ながら悲劇的シーンも結構見ちゃいます。
というわけで、明らかに羽化不全な羽がしわくちゃな個体(左)に続いて、ちょうど
殻から出たとたんにヤハズハエトリに捕らえられた個体(右)も発見。
クモの巣にかかっている個体も結構いたり、やはり自然というのは厳しいものですな。
久しぶりのスズサイコ(左)もみつかりました。星型の花がやっぱりかわいらし〜♪
なんか面白げなハゴロモ類の幼虫(右)も見つかりましたが、正体はナニモンだろ?
水面をじっくり見ると、ハネナシアメンボ(左)やらジュンサイハムシ(右)やらもいたので、
ドアップ撮影に挑戦。暗すぎて成功率はかなり低かったですが…
なんか3匹セットで水面を漂っているサカマキガイ(左)も発見。なにしてんの?
近くには極小サイズのカタビロアメンボ類(右)もたくさんいました。
サワオグルマ(左)もありましたが、すでに花は終わりかけの雰囲気。
そして、距離がありましたが、婚姻色の鮮やかなアマサギ(右)も数羽見れました。
さらにうろつくと、おもしろげな蛾の幼虫(左)を発見。変なポーズ、と思いつつよく見ると、
背中になんか乗ってる…。うわ、これ産卵中の寄生蜂(右)じゃないすか。
というわけで、四苦八苦してドアップ撮影にも成功。
しかし、かわいそうにコイツは今から生きたまま餌食になるんですねぇ。ナンマイダブ。
植栽のハコネウツギ(左)なんかがなんとも鮮やかなあたりをうろうろすると、
交尾中のアジアイトトンボ(右)に遭遇。それも結構まとまって見られました。
近くでは、一面のミヤコグサ群落(左)がありましたが、なぜかシルビアはこの日は不在。
かわりにといってはなんですが、オオイトトンボ(右)が慰めに来てくれました。
さらにしつこく水辺を歩くと、名前はわかりませんが面白げなクモ(左)を発見。
これって愛を語らっているんでしょうか、それとも逆に殺し合いの真っ最中でしょうか?
近くには、えらくキレイなハシリグモ類(右)も見れました。
小さな池のほとりでは、ホソミイトトンボ(左)やら、ホソミオツネントンボ(右)やらを発見。
しかし、期待していたようなトンボ類はなぜか全然見つかりません。いそうな環境なのに〜。
このあたりではハラビロトンボは多く、♂(左)、♀(右)とも若い個体が多数見れました。
いつも思いますが、♂の顔の先端部の、まるでメッキを施したような色彩って
どんな意味があるんでしょうね?いつ見てもホレボレしますけど。
そんなこと思いながら早朝の部終了、さて調査に行くか!と意気込んで移動することに。