この日は、東海の早春の花巡りその2。
本来は暦上は平日ですが、勤務先が製造業なので棚卸休みなんです。
せっかくの機会だということで、前々から憧れだった高名なる藤原岳に
突撃するという思い切ったことをやってみました。
ついでにあれもこれもといつものように皮算用を重ねての突撃でしたが、
結論から言うと、そこに大変な誤算があったのです。というのは、
いつもながら頭のワルいワタクシは下調べをほとんどしてこなかったあたりが問題で、
藤原岳が三重の中でもかなり北部にあるというのが1つ目の計算外。
そして、なによりも1100mオーバーのかなり高い山だという事実が、大誤算。
登山道をチョッと2〜3時間くらい歩いて…と思っていたのが甘かった(笑
というわけで、計算外、脚力酷使、フラフラ、ヘロヘロ、そしてなおかつ空振りと、
お約束のオンパレードに、最後には物凄い恐怖のオチまでついた1日となったのでした。
<1>藤原岳周辺 |
というわけで、山麓に来るまで低い山だと思っていたので、この日はのんびり到着(笑。
気軽に歩き始めると、林床になんかおもしろい雰囲気のキノコ(左)を発見。
セツブンソウ(右)もありましたが、すっかり実になっていました。
んで、ズンガズンガと歩くほどに、いきなり今回の一番の目的、ミノコバイモ(左)を発見!
いつものとおり花の内部(右)も撮影してみたりしましたが、その辺では林床に2株
見つかっただけ。まだまだ見つかるだろうということで先を急ぐことにします。
あちこちに咲いていたのは、オニシバリ(左)。アップ(右)でみると、面白い格好の花
ですよね。ちなみに、ちょっと花の色が淡いけど、もしかしてナニワズじゃないよね?
結構驚いたのは、岩壁にあったクモノスシダ(左)。ということは、石灰岩地帯なんですね。
そう思いつつ歩くと、あちこちでツゲ(右)も見ることができました。なるほど。
ミヤマシキミ(左)はあちこちにあって、ビックリするほどの大群落(右)も発見。
でも、全てつぼみでした。やはりこの標高だと季節が遅いんですね。
咲き始めのクロモジ?(左)も発見。えらく勢いよく咲き誇ってるシハイスミレ(右)も
ありました。このあたりだとマキノではなくなるんですね。面白いなぁ。
道端には、ヤマネコノメ(左)がアチコチに咲いていて、イワボタン?(右)なんかも
ありました。ちなみに、ネコノメ類は種類が多くてよく分かりません。
結構好きなグループなんですけどねぇ。どこかにいい図鑑ないですかね〜。
その後、「五合目」とかその手の看板をいくつか見て、ようやく今来ている山の標高を認識。
だいぶ焦り始めた頃に、あちこちでバイケイソウの芽生え(左)があるのに気付きます。
そして、そのあたりから、花は開いてませんでしたが、フクジュソウ(右)も出現!
さらに登っていくと、なんとセツブンソウがお出迎えしてくれました。
予想外の出逢いに小躍りしましたが、よく考えるとこの標高まで来るとこの季節感に
なるってことですよね。こりゃ山頂では花は期待できないなぁと実感。
あちこちにセリバオウレン(左)がいい按配に咲いていました。
そして、8合目を過ぎたあたりで、見事なフクジュソウ(右)が出現。おお、眼福じゃ。
その後も、あちこちでわりと綺麗に開いているフクジュソウを見ることができました。
全体的には時間帯の問題もあるのか、開いていない株も多かったんですが、
株数はかなりありましたし、しばらくは楽しめそうですね。
そうこうしているうちに山頂に到着。石灰岩地で面白い雰囲気ですねぇ。
しかし、一面になんかオモシロそうな枯れ穂(右)はあるんですが、さすがに花には早い雰囲気。
おまけに風が強くて、これがかなり寒いんです。さすが1100mもある山頂だけのことはある。
ちなみに、全く下調べをしなかったワタクシは、山頂に到着した時点で持ち物はデジカメだけ、
そしてなんと足元は長靴という体たらくでした。きっちりした登山グッズに身を固めた
年配の登山客たちに不思議な顔で見られてちょいと赤面。タハハのハ。
ちょっと驚いたのは、山頂にあった足跡(左)。シカっぽいですが、こんな場所までくるんだ…
もしかしたらカモシカじゃないかなぁとちょっと期待していますが、どうでしょう?
しかしそれ以外には全く面白いものはなさそうなので、とっとと撤収することに決定。
下り始めると、山頂直下では、なんか不思議な格好のネコノメソウ類(右)にも会えました。
行きとは別ルートで下っていくと、あちこちでスハマソウが咲いてました。
ちょっと意外だったのは、ほとんどが葉のない株で、なおかつヒョロヒョロッと
咲いているんです。つまりは綺麗に撮るのが難しいんですよね〜(^^;
カタクリの葉(左)もありましたが、まだまだ咲くには早いという雰囲気でした。
エンレイソウの芽生え(右)もありましたが、やはりこちらも花はだいぶ先ですね〜。
久しぶりのツチグリ(左)にも遭遇。何度見ても面白い造形と絶妙な構造です。
そして、スズカカンアオイ(右)も一株だけ花のある株を発見。
面白かったのは、こんな登山道の真中なのに、実をつけたオモト(左)があったこと。
アカネズミの齧った跡のあるオニグルミの実(右)もありました。
けっこう下ってきたあたりで、カワチブシの葉(左)をたくさん確認。
そして、気になったのは、そんなあたりでもポツリと咲いていたフクジュソウ(右)。
よく見ると、この株、花びらの裏側が赤いんですよね。これってなんで?
さらに下ってくると、見事に咲き誇ったミヤマカタバミ(左)があちこちに見られました。
その中には、少しだけ花の赤っぽい株(右)もありました。薄ピンクって感じかな。