不思議な隙間時間に〜古巣チョイ再訪〜08.1/15

この日は、何故か野外に出る時間がありました。といってもサボったわけじゃないンです。
(最近何故か職場の方でも弊HPを見てらっしゃる方が増えてるので言い訳します ^^;)
事情を説明すると長いんですが、ちょうど夕方から関東で仕事が入ったので、半休を
とってそのまま滞在することにしたんです。だって帰るだけ無駄じゃないの。
というわけで、せっかくの不思議な隙間時間。どこに行こうかと考えた時、
新春ウォーク1日目に参加できなかったんだから、久しぶりの古巣が見たくなりまして…
というわけで、一番バスで鶴見川源流の泉に向かい、まわりをうろうろ探索し、
懐かしいフィールドの様子に感涙する一日となったわけでした。
いやぁ、いつ考えても、本当に恵まれたフィールドで勉強していたモンです。

<1>鶴見川源流域

  
というわけで、久しぶりにやってきました、鶴見川源流の泉ひろば(左)。
懐かしさに感涙しつつ、うろうろすると、相変わらずタコノアシの枯れ穂(右)が見事な感じ。

  
メチャクチャてんこ盛りに実をつけていたガマズミ(左)がなんともお見事でした。
面白かったのは、ニオイタチツボスミレ(右)が狂い咲きしていたこと。それも花盛りジャン。

  
それから、通称源々流の谷を見学しに行きました。
この地域は「NPO鶴見川源流ネットワーク」の方々が整備を進めているんですが、
私がいたころにはひどいヤブで歩けもしなかった場所が、見事に整備されているのに驚愕。
竹の侵入していた林(左)はすっきりと整備されていて、林床まで光が届くようになってるし、
笹薮でうっそうとしていた湿地(右)は保水力を高める棚田構造まで整備されていて
これは今後が本当に楽しみです。春先にでも訪れればいろんな生きものに出会えそう♪
しかしあの状態からここまでの道程を想像するに……いやはや、本当に頭が下がりますm(_ _)m

  
その後、テクテクとかなりの距離を歩いて、かなり離れた場所まで移動。
余談ですが、今回は着替え+胴長+タモ網+デジスコ+スーツという大荷物で大難儀(−−;
んで、ヒミツの場所をのぞいてみると…エビネ(左)が健在でした。実(右)もかわいい感じ♪

  
うろうろすると、地元では見る機会のないカシワバハグマ(左)の枯れ穂があって、
何度見ても見事な芸術性に感激。ちょっと意外だったのは、このあたいではかなり希少な
センブリ(右)の枯れ穂がかなりたくさんある場所があったこと。

  
うろうろすると、このあたりの地域では珍しい、ウラジロ&コモチシダ(左)が同所にある
場所があって驚きました。こちらも希少なメギ(右)も見事に紅葉しています。

  
完全にはじけたノササゲの実(左)も見つかりました。こうなるとあんまキレイじゃないな〜。
花数も多く見事なリンドウの枯れ穂(右)も発見。いろいろ発見が続く場所です。

  
エノキがあったので、根元をめくってみると、ゴマダラチョウの幼虫(左)を発見。
このあたりはオオムラサキも、最近ではアカボシゴマダラもいるはずですが、今回は
残念ながら見つかりませんでした。そして、ちょっと嬉しかったのは、クヌギのひこばえで
見つけた、オオミドリシジミの卵(右)。残念ながら枝ではなく、幹に産んであったので、
持ち帰れず、ドアップ撮影は次回以降に持ち越しとなりました。

  
うろうろすると、ナガバジャノヒゲの実(左)も発見。何気に兵庫だと超レアなんですよ。
さらに、立派なタマノカンアオイ(右)もあったりして、ちょっと嬉しくなります。

  
さらに、実はこの日は大いなる目的がありました。
というわけで、山道を離れ、しばらくヤブこぎして、マル秘ポイントへ。
そして、とある斜面でガサゴソすると……いました!
本当に久しぶりの出会いになるムカシヤンマです。健在でなんとも嬉しい限り♪

  
しばらく探すと2匹見つかったので、バシバシと撮影。う〜ん、本当にいい面構え。
ちなみにこの地域のムカシヤンマは本当に限られた小面積にだけ生息している
極めて危ない状態です。でも、未だにこうやって健在なのは、逆にスゴイですよね。
いつまでもこの場所で見られることを切に切に祈っております。

<2>江戸川河口

  
さて、古巣に挨拶をしたあと、夕刻からの仕事までの間、用事のある場所まで比較的近かった
からというのもあり、江戸川まで足を伸ばしました。河原には、やはりユリカモメ(左)多数。
すごかったのは、とあるおじいちゃんが来た(右)とたん、全てのユリカモメが一気に
その周りに集まって、すっごい騒ぎになったんです。餌くれる人の顔、覚えてんですね。

  
さて、この場所での目的は、恐れ多くもヒヌマイトトンボ。
かつて成虫を見たあたりの水路に網を入れますが、頑張っても捕れるのは、
ヨコエビ類(左)と、スナホリムシ類?(右)ばかり。むむ、やはり難敵。

  
グッピー(左)も捕れましたが、それ以外にはというと、ユスリカの幼虫(右)。
うむむ、ショボい成果。簡単に捕れると思っていたんだけど、やはりアマかったなぁ…

  
そのかわり、1匹だけシオカラ系のヤゴが捕れたのがビックリ。
ヒヌマのいる場所って汽水混じってるから他のヤゴなんて捕れないと思ってたんですが…
背棘があるので、場所的も勘案するとオオシオカラだと思うんですが、なんか雰囲気も
違う気がするし……現在飼育中ですが、ミヤジマトンボが羽化したらどうしよう(笑

というわけで、懐かしい古巣は楽しい限りでした。
特に源々流は、また季節を変えて、生きものの様子を見にいきたいですね♪
もう少し荷物が少なくて、天気がよければ鳥見も含めてさらに楽しめたのにと
思うとちょっと残念ですが、まぁ贅沢を言ったらバチがあたるというもの。
しかし、毎度ながらですが、この場所でいろいろな経験を積めた自分を、本当に幸せだったな、
と最近痛感します。豊かな自然が残っていて、そして場所ごとに変化に富んでいて、
初歩から始められるような身近さと、応用編まで勉強できる奥深さ。
もちろん、ここよりも自然の豊かな場所なんてたくさんあるわけですけど、
上手く表現できませんが、勉強するにはちょうどいい規模と、いつまでもビックリを
提供してくれる懐の深さが、いい感じに兼ね備えられているんですよね。
もちろん、周りの人々に恵まれたというのもとても大きいんですけども。
また、機会を見ては何度でも、遊びに来たいものです。


次へ⇒

topへ⇒