この日は、1週間ぶりの但馬で、最後のゼフ挑戦の予定としました。
もちろんとっくに適期はおわってるんですが、私はシツコイんで(笑
ちょうどウスイロの状況もチェックしたいところですし、ついでに
あちこちさ迷えば、まぁ今年は季節も遅いようだし、なんかしら残ってるだろう。
その程度の淡い期待に全てを賭けて、いつも通り前夜からの特攻としたの
ですが、例年よりも遅い梅雨明けはまだ訪れず、天気予報もなんともはや
絶望的な御宣告。っていうか、前夜の移動中はものすごい大雨でしたし…
しかし、結論から言うと、この日は目標にしていた生き残り系ゼフは
笑ってしまうくらいさぁっぱりだったのですが、予想もしていない幸運に
恵まれ、喜びに舞い踊る一日となったのです。詳しくは本編で。むふふ。
<1>ハチ高原周辺 |
というわけで、朝起きると、こんな霧でやがるんですよ。
もちろん、かなり肌寒くてどうしようもない雰囲気満点。それでもシツコく、
あれこれと長竿で叩いて回りましたが、ただただ腕がくたびれただけでした。
沢沿いにはトチノキの実(右)なんか見つけましたが、暗くてどうにもこうにも…
初手からヘロヘロに疲れつつ戻り始めると、赤い実をつけ始めたイソノキ(左)が
あったり、クマヤナギ?(右)が花をつけてたり、ささやかな発見がありました。
ちょっと嬉しかったのは、久し振りに花を見たケンポナシ。こんな場所にあるのね。
秋にはまた不思議な味覚を楽しみに来なきゃいけませんねぇ。
お次のポイントに行く前に、とある沢沿いをのぞいてみました。
ここは昨年某珍種を見たんですが遠かったので、今年こそはと下見のつもりで
来訪したのです。まだ時期的には早いのかなぁと思っていたんですが…
霧の中うろうろしながら、冗談でオニグルミの木をゆすると、なんといかにもな
影が飛んで、それも比較的低い場所にとまったじゃないですか!
大慌てで長竿をとりに車まで突っ走ることになったのですが、多分
この時の私のスピードはカール・ルイスも真っ青だったと思います(笑
息切れと緊張で大きくあえぎつつ、慎重に叩くと…ふわっと地面に降りました!
うぉっしゃ〜〜〜〜!
夢にまで見たホルスタイン柄、オナガシジミです!
兵庫辺りではかなりの稀種なため、なかば諦めていたので感激もひとしお。
でも、霧が流れ込んできたので、レンズがしょっちゅう曇ってしまい、なかなか
シャープには撮影できなかったのが、なんとも残念でした。
さらにうろつくと、サカハチチョウ(左)も発見。暗くてどうにもうまく撮れません
でしたけど。近くでは、キアシヒバリモドキ(右)を発見。最近よく出会うな〜。
さらに面白い出会いは続きます。沢の中では、なんか巨大なカジカガエルを発見!
ここではよく声は聞いていたのですが、姿を見たのは初めてでした。
よく見ると、ちょっと脇に黄色い模様が出てて、なかなかきれいな個体です♪
にんまりしながら別の場所へ移動しようとすると、道端に大満開のヤマブキショウマ(右)を
発見。そして、道端にはなんとフクロウの轢死体(右)があってびっくり。
たしかに夜中にふわっと音もなく飛ばれたら車の方もよけようがないわけですが、
なんとも可哀想なお姿でした。合掌。
お次の場所では、なんと立派なニホンヒキガエル(左)もいました。
近くには、昨年生まれとかなんでしょうか、すごく小さいんだけど、立派に
大人と同じ模様をした個体(右)も発見。なんかミニチュアみたいでカワイイんですけど!
さらにうろついてみますが、霧が濃くて、期待していたミドリシジミも全く空振り。
イブキヒメギス(左)がいたり、オトギリソウ(右)が満開に咲いていたりしましたが、
どっちも露にぬれてしまっているのがおわかりになりますでしょうか…
テツカエデ(左)は実をつけていました。ちなみにこの株は毎年何度も見ていたのですが、
ある方に教えていただくまでテツカエデだとは想像してなくてビックリした経緯があります(^^;
近くではヤマハギ(右)も咲き始めて、肌寒かったのもあり、早くも秋の気配を感じました。
ウスイロの調査に向かうと、ちょっとだけ霧が晴れてきたあたりで、ヒメハギ(左)を発見。
よくみると、少しだけ咲き戻してるんですね。まぁ、早春みたいな気温ですし…
近くではエンマコガネ類(右)が闊歩していたのでドアップ撮影に挑戦してみました。
長翅型のイブキヒメギス(左)なんてものも発見。なんか不思議なフォルムですねぇ。
コキマダラセセリ(右)は最盛期のようで、そこここで飛び交っていました。
ナキイナゴのご夫婦(左)なんか見いていると、ようやくウスイロヒョウモンモドキ(右)が
ご登場。この時期にしてはけっこう新鮮で、逆に驚きました。やっぱ季節は遅いんですね。
そんなこと思いつつ歩いていると、さらなるビックリに遭遇!
すいません、Nさん、こんなのみつけちゃいました〜!
アザミで吸蜜中のウスイロヒョウモンモドキです。
このあたりの個体群はアザミに来ないというのが定説になりつつあり、前回
見つけた白花のアザミでの吸蜜個体は、色による嗜好性を示唆するものだったのですが…
まぁ、どこにだって変な趣味のヤツはいるというだけのことかもしれないですけどね☆
さて、気合を入れて調査をはじめると、♂(左)はさすがにボロッボロの哀れな個体が
多かったのですが、♀(右)はわりと新鮮な個体が多かったので驚きました。
今年は寒い日が多いから、ダラダラと発生し続けている状態なんですね、きっと。