この日は、ウスイロヒョウモンモドキのマーキング調査第2日。
そして、待ちに待った観察会の日でもあります。
私は今年もマーキング調査担当で、観察会はお手伝いしなかったのですが、
なんと今年は70名もの(!)参加者がいらっしゃってかなりの盛況。
それも遠方から来た蝶マニア、ではなく、地元の方々がかなりご参加
いただけたのが本当に本当に嬉しい限りです。
天気予報も完全にハズれで、かなりいい天気になりましたしね♪
そんな嬉しい一日でしたが、なぜか早朝にはゲスト参加者のオマケツアーの
ご案内役を任されてしまったり、2回の調査で完全にバテたり、それでも
最後にムリヤリ別の場所へ挑戦に行ったりと、これまた濃密な一日になりました。
いやぁ、いつ来てもハチ高原周辺はアレコレ楽しくてやっぱやめられませんなぁ♪
<1>ハチ高原周辺 |
というわけで、ご案内役という大任を任されたので、ドキドキして早朝から目覚めると、
すでにTODさん&Ashさんが散策されていたので、一緒に混じらせいただきました。
すると、さっそくベニシタヒトリ(左)や、エゾギンモンシャチホコ(右)を発見。
あ、もちろんこの名前もお二人に教わったものです。
なんか面白い雰囲気のカワゲラ類(左)がいたり、ゴマケンモン(右)を見たりしているうちに
皆さんが次々と起きてこられたので、御案内ツアーに突撃!
でも、スタート時にはものすごい晴天だったのに、現地に着いたら濃密な霧がかかって
しまったのです。はい、すいません、こんな男が先導したからに決まってるんですが(^_^;
しかたないので、昨日と同じ場所に皆様を御案内。
カッコウ(左)が舞い飛ぶ草原で、再び長竿で木々を叩いて、カラスシジミ(右)を出して
皆様に見ていただいて、なんとかご案内役をつとめることができました。
ボロのほか、1個体だけかなり新鮮なカラスシジミ(左)もいました♪
後日、撮影されていたBさんが、「尾状突起が4つあるみたいに見えますね」とコメントされて
ちょっとビックリ。たしかによくみるとそうですね。う〜ん、そこまでは気付かなかった…
その後、アイノのポイントまで戻りますが、霧は晴れず、高くを1匹が舞っただけ。
近くでリンゴカミキリ(右)をみたりしましたが、それっきり成果なく、早々に宿に戻ったのでした。
その後、出撃前に、何故か宿のすぐ近くにとまっていた(謎)、エゾミドリシジミ♀を
みんなで取り囲んで大撮影大会になってみたり。これまた新鮮でいいですね〜。
そんなこんなするうちに時間となり、再度マーキング調査に取り組むことに。
汗まみれで走り回っていると、嬉しい出会いがありました。まさかここで見れるとは
思ってもみなかった、ヤマトキソウです。さすがハチ高原、懐が深いですねぇ!
そして、調査終了直前、ものすごい光景に出会いました!
白花のノアザミで吸蜜しているウスイロヒョウモンモドキ(左)です。というのも、
恩原高原あたりの個体群はアザミに来るんですが、ハチ高原ではアザミには訪花せず
主に白い花に来るので、白花のアザミに来たということは色で選んでるかもしれないんですよ。
気になったので、あとで捕まえた個体をノアザミにとめて(右)みましたが、
こちらは一向に吸蜜を始める様子はありませんでした。やっぱ色で見てるのかな?
やがて、観察会の参加者が賑やかにあがってきたあたりで調査も終了して休み時間に。
うろうろすると、アサギマダラ(左)がいたり、ヒオドシチョウ(右)が縄張りを誇示してたりしました。
シロシタホタルガ(左)も登場。こいつもなかなか美人ですよねぇ。
フキの葉上には、フキバッタ類の幼虫(右)が並んでとまっていました。この時期よく見かける
光景なんですが、これがコイツらの名前の由来なんでしょうか?
さて、休憩が終わっての最終回の調査は、なんと私一人で同じ区間を担当することに(^^;
汗まみれになりながら走り回ると、道端にミゾホオズキの群落(左)があったり、
昨年まで気付かなかったのですが、背の低いシナノキ(右)を見つけたりしました。
ウスイロヒョウモンモドキの新鮮な♀(左)が何匹かつかまったあたりで、
マーキング後の個体を近くの草の上にホイホイと置いていくと、なんと
その場でかなり強引な求愛(右)が始まって、ちょっとドキドキ。
でもこの恋はあっさりと破れ、♀は遠くに飛び去ったのでした。残念!
そうこうするうちに調査は無事終了。でも最後の一人調査はかなりキツかった!
引き上げがてら、道端のユズリハの実(左)をみたり、湿地に咲いていたミズチドリ(右)を
愛でたりして、一応この場は終了。くたびれましたが、ちょっとはお役に立てたかなぁ?
#クドいようですが、ハチ高原周辺のウスイロヒョウモンモドキは自然保護法によって
#昨年7月より最終禁止となっています。皆様のご理解とご協力をお願いいたします
お次に来訪したのは、先日Oさんに御案内いただいた某ポイント。
もちろんこの天気では目的の蝶はいないことはわかっているのですが、それでもつい…
うろうろすると立派な実をつけたツクバネ(左)をいくつも発見。そして、なんと
草地には、ボロでしたがフジミドリシジミ♀(右)がいるじゃないですか!
これは!と期待しましたが、ゼフはこれっきり。すぐに濃厚な霧がかかり始めましたしね。
そのかわり、三川山でみた謎の花(左)をこちらもでも再発見。
予想は外れましたが、始めてみる花です。ガガイモ科に見えますが、正体は?
#後日いろいろ調べると、ムラサキマユミだそうです。意外な結末で。
山麓の林の中では、咲き始めのツチアケビ(右)もありましたが、どうにもこうにも暗すぎて…
最後に、久しぶりのトンボ方面に回ってみました。ということで、
やはり何度見ても美しい、ヒヌマイトトンボの成熟♂(左)と、未熟♂?(右)。
♀(左)もけっこういましたが、暗い場所ばかりでなかなか撮影は難航。
羽化直後らしき色のメチャクチャ薄い個体(右)も見ることが出来ました。
ちなみに、こいつらはきっと早朝に交尾するんだと予想してるんですが、未だに
この場所に早朝に来れたためしがありません。今年こそ挑戦するぞ!
というわけで、ヘロヘロに疲れましたが、なかなか楽しい一日でした。
そして、なによりもこの2日間は、実は私にとってものすごく大きな意義があったのです。
それは……私がいても、天気予報をくつがえしてまで、晴れた(笑)!
これはもう、鬼門は解けたのでしょう。きっとそうだ。
来年以降、活動のたびに雨が降って、「やっぱりいらっしゃってたんですね」とか
言われることはなくなるはずです!そして、来年こそは但馬のゼフも
ウハウハ状態で見れることでしょう。きっとそうです! そうに決まってます!
まぁ、今回は某空飛ぶ親子とか、強力な晴れ男・晴れ女が勢ぞろいしてたから
私の呪縛が押さえ込まれただけという説もありますが…さて真相やいかに?
そんなくだらないことをツラツラと思いつつ、全体力を使い切ってフラフラになってた私は、
途中で4度も仮眠をとりながら自宅まで帰ったのでした。おあとがよろしいようで☆