渡良瀬遭難未遂〜新年迷い初め〜07.1/2

この日は、さしたる計画も下調べもなく、思いつき的に渡良瀬遊水地に挑戦することと
あいなりました。本当は銚子でカモメ三昧のつもりでいろいろ下調べをしていたのですが、
地図を見るとバカみたいに遠かったのでさっさとギブアップ(←前もって調べろよ自分)。
しかし、この無計画さに昨日からの二日酔いと、なんだか昨日までが嘘みたいな
悪天候を足して、さらに正月早々から各方面に怒られた愚行を少々加えて、
混ぜてこねくってひねりだしてみたらどんな結果が出るかというと、これは
なんというかあまりプラス方面に進まないというのは小学3年くらいの算数でも
わかろうというもの。つまりは、トンでもない結末に至った悲劇の内容は
本編をお楽しみいただければと思います。な〜んも面白い写真はないけどね(ToT)

<1>渡良瀬遊水地

  
というわけで、朝一で義妹邸を失礼して到着したの渡良瀬遊水地。遠くに浮ぶ気球を
眺めながら歩くと、さっそくいちめんの芦原がまぶしいくらいにめにとびこんできますが…
なんかこの日は雲がやたら厚くてバカみたいに暗いんです。と、ほ、ほ。

  
さっそく遠くにチュウヒ(左)が飛ぶのをみたり、葦原の隙間にオオジュリン(右)を見つけたり
しますが、本当にメチャクチャ暗いので、デジスコはもう使用不能といいたくなるくらい。

  
葦原の中を飛び回るシメ(左)なんかを観察しつつうろうろすると、遠くに一瞬だけ、
ベニマシコ(右)が現れてくれましたが、その後かなり近づけたのに、葦原の間を飛び交って
まったく撮影不可能なままでした。嗚呼、残念無念。

  
重い荷物を背負ったまま、ひたすら広大な遊水地を歩き回りますが、
カシラダカ(左)やホオジロ(右)といったあたりは多けれど、猛禽なんかはまるで空振り。

  
小鳥達があつまってるあたりにはヤブマメの実(左)がたくさんあって、これを食べてる
雰囲気でした。面白かったのは、近くでみつけたモズのはやにえ(右)。これなんと、
オオヒラタシデムシなんですよ。マジで食うんですか、こんな虫を。

  
その後もひたすらうろうろしますが、猛禽類はトビ(左)が時々現れるだけ。
アオジ(右)なんかの小鳥は多いのですが、暗くてロクに撮影になりません…

  
ようやくチョウゲンボウ(左)もでましたが、暗いときに空抜けだともう悲しい超逆光状態…
水路にはカワウ(右)がいて、なんか巨大なコイと格闘していましたが、デジスコを向けて
シャッターを押した瞬間に魚に逃げられて、証拠写真はGETできませんでした。

  
そうこうするうちに、ベニマシコ(左)が比較的至近距離に出てくれましたが、
暗くてボケボケ。カシラダカ(右)なんかもかなりいい距離にいたんですけどねぇ。

  
デジスコがだめならPowerShotで、といいたいところですが、至近距離には鳥はおらず、
メマツヨイグサ(左)やら、棘々しいアメリカオニアザミ(右)やらのロゼットを撮影して
気を紛らわしたりしました。ここまで既に3時間以上歩き詰めなんですけどねぇ(‐‐;

  
こんなところでもカントウタンポポ(左)が咲いてるわ、と撮影していると、不審な影。
慌ててカメラを向けると、ハイイロチュウヒ(右)がゆっくりと飛び去るところでした。

  
かなり距離はありましたが、ノスリ(左)も発見。しかし、猛禽はそれっきりで、
草むらにたたずむヒバリ(右)なんかを撮影して憂さ晴らししつつ、さらにウロウロ。

  
かろうじて咲いていたハルザキヤマガラシ?(左)なんぞみつつ、葦原の中にたたずんでる
ツグミ(右)を撮影したりしていると、予想外な場所に到着。ありゃ、と地図を見ると、なんと
途中で曲がり道を間違えていたこと判明。最終目的地ははるか遠くですぞ…

  
これはヤバイ、ということで、大慌てで引き返すと、ワルナスビの色鮮やかな実(左)を発見。
そして、コウヤワラビの枯れ穂(右)がたくさんある辺りで、ふと葦原の中に道があることに
気付きました。こっちの方が早いんじゃない?その単なる思いつきが命取りになります(笑

葦原の中の道は、すぐに細くなり、やがて先月末の大雨の影響かなんども水浸しの場所を通り、
濡れてしびれる足先を堪えつつ30分ほど歩くと突如プツンと途切れてしまいました。
え、そんな御無体な。そう思いつつ、そこにあったちょっとした台に上って周囲を見渡すと、
すぐ近くに堤防が見えます。これじゃ、引き返すより、このまま芦原を突っ切った方が
比較にならないくらい早そうだ。そう思って、えいやっと踏み込んだ葦原の中…

  
3m近い葦に囲まれた私の視野は、左の写真のようにまったく皆無。でも10分も藪こぎを
すれば道に出る…はずでした。それが30分いっても何所にもつかない。もちろん、周囲全てが
自分の背丈より高いのですから、方向も何もまったくわからない。そこで思いついたのが、
枯れた葦の先に携帯電話をくくりつけ、高々と掲げてセルフタイマーで撮影する方法(笑
しかし、それでなんとか堤防の方に進んでいるハズなのですが、しばらく進むと、全く方向が
狂ってしまっているのを発見することの連続で、どうにもこうにもラチがあきません。
荷物は重いし、ひたすら藪こぎするので体力は消耗するし、助けを呼ぼうにも現在地も
わからないし、完全に途方にくれ、ベソかきながら、なんとかフラフラ進軍を続け…
ようやく道に出たのはなんと日没直後。2時間半、ひたすら迷いつづけていた計算となります。
完全にヘバったので近くの人にタクシーを呼んでもらって帰路へつきました(ToT)

ということで、昨日までの幸運な日々が嘘みたいにどうしようもない一日でした。
大半が自分のバカに起因するんですが、まぁこれでこそワタクシらしい年明けでしょうか。
期待した猛禽類もなにも空振りで、それ以上に渡良瀬遊水地のメインな一角には
辿り着きすらしなかったという、もう逆にパーフェクトな結末となりました。
帰宅後、よくよくみると硬い葦を払いのけつづけたから、上着もズボンも大きな
切り傷だらけでザクザク……特にズボンはもはや街に来ていけないくらいの傷まみれ。
はぁ、まぁ、行方不明の約一名にならずにすんで本当によかった(- -;

〜おまけ〜

  
この後、3日・4日と親戚・家族がらみの年始イベントで野外探索の時間がなかったのですが、
4日の夕刻に少しだけ時間があったので、稲美市でミコアイサ(左)だけ見てきました。
道中ものすごく驚いたのは、元気に活動中だったシマヘビ(右)。1月に活動中のヘビって
どのくらい珍しいことなんでしょう? 誰か教えてくださ〜い☆


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