おぼんthe山紀行B〜五色ヶ原から黒部ダム〜06.8/14

おぼんthe山紀行、3日目の今日は、立山最終日。五色ヶ原から、黒部ダムまで一気に
下るコースです。道中は林の中を通るようだし、黒部ダムまで行ってしまえば面白そうな
場所はあまりなさそう。つまりは最終日は一番ネタ的に辛いかな、そんな風に思いつつ、
コースマップで6時間半&バス等の時間制約もあり、ちょっと焦りぎみでスタートした
そんな一日でした。しかし、山麓の驚くべき自然の豊かさに予想をはるかに超えた
ビックリな成果があがると同時に、人気観光地である黒部ダム周辺で人ごみにゲンナリ
してしまう、そんな複雑な気分の不思議な一日でした。

<1>五色ヶ原〜黒部平

  
五色ヶ原山荘の朝食は5時。いそいそと準備を終え、外に出ると、素敵な御来光。
歩き始めると、ハクサンコザクラの群落(右)も、朝日を浴びてまぶしそうでした。

  
エゾシオガマ(左)も朝日に光って、とてもイイ感じ。
そして、うろつくと巨大なナメクジ(右)も発見。ヤマナメクジ?15cmはありました。

  
さて、五色ヶ原をあとにすると、すぐに尾根の林の中の下り坂。ウラジロナナカマド(左)や
チングルマ(右)などが時々出現するので、高山帯だとは理解できても、いままでの
砂礫地&お花畑とは全く違う雰囲気に戸惑います。

  
下っていくと、クモマベニヒカゲ(左)が数回出現しましたが、すぐに飛ぶので、
シャッターチャンスはこの1回だけ。エルタテハ(右)もでましたが、
翅を開いてくれるほどのサービスはしてくれませんでした。

  
さらに下っていくと、ヒメシジミが出現。キラめく青い翅というのは、
やっぱり素敵ですよね。思わず数十カットも撮影しちゃったり。

  
やがて、道は暗い林の中へと変化して、ソバナ(左)やら、ツバメオモトの実(右)やら
といった植物が目に付きます。一度だけ、目の前にコマドリが出現するという
爆弾的幸運も訪れたのですが、カメラを構える前に飛び去られました。トホホ。

  
もう実になっていましたが、いい感じのランの類(左)もポツポツありました。
そして、小さな沢沿いでは、やっぱりヤグルマソウ(右)も出現。

  
オオバミゾホオズキ(左)も一株だけ発見。近くには咲き始めのクロクモソウ(右)も
あったりと、次々と面白い花が出現します。

  
途中の山小屋脇には、シナノナデシコ(左)が満開で、小さな池の中を
覗き込むと、イワナ(右)が数匹たたずんでいました。

  
近くでは、ヨツスジハナカミキリ(左)がいたり、アキアカネ(右)がそこここに
舞っていたりと、なんか人里方面に来たような気がしてきます。

  
さらに歩いていくと、ツクバネソウ(左)がたくさん出現。真っ赤に熟した
タケシマランの実(右)なんてのにも出会えたりしました。

  
川をいくつか越えた辺りの小さな沢に、ふとカメバヒキオコシの群落(左)を発見。
花はまだかな、と覗き込むと、ふわっと紫色の影が舞い上がり、辺りを舞いはじめました。
こ、これは、憧れのオオゴマちゃんじゃないかしら!?
そう思ってしばらく粘ること数十分。ようやく静止した彼は、やっぱりオオゴマシジミ(右)。
高山蝶の中で、一番期待もしていなかった蝶に、あっけなく出会えてメチャ感激。
歓喜の声をあげながら飛び跳ねていると、登山客が哀れむように通り過ぎていきました。

  
そして、ここから恐るべき幸運ラッシュがはじまるのです。
オオゴマシジミを見つけた沢をよく見ると、なんとフジミドリシジミ♀(左)を発見!!!
そして、オオゴマがフワフワ舞っている辺りをよく見ると、テリをはってるゼフを発見。
そぉっと近づくと、こいつはジョウザンミドリシジミ(右)なのでした。
予想外のゼフ2連チャンに興奮度メータの針はMAXを振り切り、
一人高笑いしつつ、スキップをしながら先を急いだのでした。

  
さらにすすむと次の沢では、マルガタハナカミキリ(左)を発見。
近くにはツルリンドウ(右)の清楚な花も咲いていました。

  
そして、さらなる大興奮が続きます。突然出現したのは、ウラクロシジミ♂(左)
1カットしか撮れませんでしたが、わりとまだ新鮮な個体でビックリ。
そして、近くのクガイソウには、立派なオオゴマシジミ(右)も何匹か出現!!!

   
そして、そのうち一匹の♀が、なんと産卵風景(左)まで披露してくれたのでした。
パニックになりながら数十枚撮影。ちなみに、彼女が産卵していたのは、
カメバではなく、クロバナヒキオコシ(右)でした。こいつも食うんですねぇ。


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