西風を求めてA〜岡山場違編〜06.7/2

この日は、前日から広島北部の某所に泊まり込んでいました。しかし、朝5時前、
ものすごい轟音で目が覚めると、台風直撃かと思うようなトンでもない大豪雨。
慌ててテレビを着けると、「広島北部に大雨洪水警報」。さらに午後まで降水確率90%。
こりゃ、丸一日全く期待できんワ。素直にそう判断して、泣きながら帰路につきました。
途中、「そういえば今年恩原高原に行く必要があるから場所だけ調べとこう」。そう思って
本当になにげなくフラフラと立ち寄ったら、なんか晴れてきやがったんですよ、これが(笑)
そこで、同地で活動されている「岡山県恩原高原ウスイロヒョウモンモドキ特別委員会」の方々に
偶然出会い、わりと濃厚な時間を過ごさせていただくという幸運に出合ったわけです。
特別委員会の皆様、ヘンな飛び入りを受け入れてくださいまして本当にありがとうございました。

<1> 恩原高原周辺

  
というわけで、現地到着は9時過ぎ。なんか小雨になりやがったよ、と
嬉しいやら悩ましいやらと思いながら歩くと、イワガラミ(左)が満開だったり、交尾中の
アカガネサルハムシ(右)を見つけたりしました。

  
嬉しかったのは、そこら中にヒメシジミがメチャクチャいたこと。さっそく、
♂(左)、♀(右)ともにバシバシ撮影。そうこうしていると、雨の中ゼフ狙いの
蝶屋さんが出現。「なんかメチャクチャ少ないよ」といいながら、アイノ&ジョウザンを
叩き出してGETされてました。メスアカもいたそうで。

  
うろつくと、羽化直後らしいニイニイゼミの抜け殻(左)を発見。まだ泥が乾いていない…
そして、こちらでもヨツキボシカミキリ(右)を発見。すごく多いカミキリなんですねぇ。

  
うろつくと、とんでもない仰天に出合いました。なんと超希少種、マイヅルテンナンショウです。
一応高原植物園とやらの敷地内なので、古い植栽ものなのでしょうが、まわりはブナかなんかの
植栽地らしき雰囲気で、他には的外れな植物は殆どナシ。もしかして自生?

  
そのあと、周りのカシワ林をうろうろすると、林床に小さな花を発見。ウメガサソウ(左)です。
よくよくさがすと、開花直前の白い玉のようなつぼみ(右)も見つかりました。

  
草地では、ホオズキ(左)も発見。普通は花は下向きですが、なぜかこの株は正面を
向いて咲いていました。近くにはイボタノキ(右)が満開でした。

  
そうこうするうちに、薄日がさしてきて、ヒメシジミの開翅(左)がそこここで見れる
ようになりました。ウラギンヒョウモン(右)も日光浴をしていました。

すると、ロッジに賑やかな一段を発見。その方々が、「岡山県恩原高原ウスイロヒョウモンモドキ
特別委員会」の方々でした。思わず、現場を見たいのですが、と声をかけてしまい、
結局調査に連れて行っていただくことになりました。厚かましくてスイマセン(^^;

  
毎週泊まってはナイターをしているんだということで、色鮮やかなウスイロギンモンシャチホコ(左)
や、ヒロヘリアオイラガ(右)など、ロッジには素敵なガが多数滞在中でした。

  
嬉しかったのは、ツマキシャチホコとの再会。このガ、いつみても反則ですよネ。
左の写真で、どこにガがいるかわかりますか?右がアップ。これが桜の枯れ枝じゃなくて、
翅を広げて飛ぶってんだから、いいかげんにしろっていいたくなります(笑)

  
というわけで、少し離れたウスイロヒョウモンモドキの生息地に連れて行って
頂きました。割と細流が多く、カノコソウ(右)もたくさん咲いていてイイ感じでした。

  
ウロウロすると、さっそくウスイロヒョウモンモドキが出現。まだ発生初期
とのことで、この日はつごう10匹ほどを確認しただけでした。

  
ヒラサナエ♀(左)もいたので、撮影後、「ヒラサナエもいるんですね」と声をかけると、
「それでは岡山2箇所目の生息地となりますね」と言われて大層仰天。新発見?
それでは証拠を、と捕獲して頂くと、今度はヒメクロサナエ♂(右)でした。残念。

  
道端のアオダイショウの死骸にコチャバネセセリ(左)が吸汁していたのが、結構
ビックリでした。色鮮やかなヒオドシチョウ(右)も出現しました。

  
そして、この場所でもヒメシジミはとても多数で、ウツボグサで吸蜜している個体(左)も
確認。幸運にも、交尾中のカップル(右)にも出会えました。


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