今回の「がさがさ団」最後のポイントは、馬立山への登山口付近に位置する下野田橋。
おもしろそうだとは思いつつ、なかなか来訪できていなかったポイントだが、
今回「フィールドガイドブック 新宮の自然」を読んで行くことを即決した。
栗栖川沿いの砂利道を自転車で飛ばすと、川の中にはコサギやイソシギの姿。カワセミが青い光を
振りまきながら一筋の光のように飛び去る姿も何度か見た。下手に向かうにつれ少しずつだが
広がる川幅も、周辺の河原も、とても良い雰囲気になっている。
下野田橋に到着し、橋を渡ってすぐの場所に自転車を止める。ここで是非狙いたかったのは
グンバイトンボ。関東ではもちろん全国的にも大変な稀種であるが、なぜか新宮周辺の播磨地方
には少なくないといわれている。しかし私はまだ見たことがなかったので、意気込んで来訪した
わけだ。
しかし、自転車を止めようとすると、すぐ脇の草むらからフラフラと小さな影。あこがれ続けた
対象との出会いはなるべくドラマチックに、手順を踏んで盛りあがっていただきたいという意見も
あるわけだが、あっけなくもそれが目的のグンバイトンボだった。しかもそこらの草むらに結構数が多い。
所変われば品変わるというヤツですか。
しばし追いかけたあとで河原に降り立ってみる。川面にはヤマサナエが多い。キイロサナエも
いないかなぁと期待して随分探したが、私の見つけられる範囲ではすべてヤマサナエだった。
結構あちこちで産卵中の♀がホバリングをしていて、ついついカメラを向けてしまうが、デジカメでは
どうにもうまく撮影できない。コヤマトンボも産卵中の個体をみつけたが、あっという間に
ヤマサナエが追い払ってしまった。
そうやってじっくり探しながら歩くと、ときおり草むらにグンバイトンボ。青色の素晴らしく美しい
セスジイトトンボも姿をあらわし、カメラの前でポーズを取ってくれる。
デジカメを振りまわして夢中になっていたが、徐々に空を占領し始めた黒雲に背中を押され、
なくなく撮影を終了。今回のがさがさ団の締め括りとした。
この場所は来年もぜひねばってみたいし、そのまま馬立山のカモ池まで行くのも悪くなさそうだ。
夢は今回もガサガサと拡張を続けて行く。
○確認した主な生物○
コサギ・イソシギ・ハクセキレイ・カワセミ
グンバイトンボ・セスジイトトンボ・ヤマサナエ・コヤマトンボなどなど
HDD破損によりデータがトんでおり、あいまいな記憶に基づく部分があります
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