突発的対馬旅@〜幸先よき日〜 12.9/22

この週末は、なんとも不思議な展開で実現した旅でした。
初手から長文になりますが、夏前の熊本旅の際に「次は対馬ですね」
などと冗談で話していたところに、とある筋からまったく唐突に
「なんかツシマウラボシは絶滅したらしいよ」という驚愕のウワサが…
まさかと思って調べてみると、とりあえず今年も出てはいるが
ここ数年の激減っぷりは余りにもスザマジイという圧倒的事実も確認。
「そ、それではいなくなる前に!」
ということで、いつものメンバー、「野道をゆけば」のTODさん&Ashさん
相模の国の自然スケッチ」の一寸野虫さん、の4名で
大慌てでガチャガチャと企画を立て、「当たるも八卦当たらぬも八卦」で
期待3割と不安7割くらいの心持で乗り込んだのでした(^^)

<1>対馬各所


対馬行きは、関東からだと福岡港からの夜間航路がお手軽なようなので、
前日夜中にTODさん&Ashさんと福岡港に集合。お彼岸だからか
船内がメチャクチャに混んでいて慌てたりとかもしつつ、
まだ朝日も差さぬうちに対馬に着き、そのまま今回お世話になった旅館に移動して
前日から対馬入りしていた一寸野虫さんと合流、という流れに。
まだ早朝だというのにムリヤリ部屋に荷物を入れさせていただき、なおかつ
「いまから朝御飯お願いできませんか?」と厚かましいお願いをして
朝食食べながらのミーティングという優雅なスタートになりました(^-^)
(ムチャなお願いばかりでどうも申し訳ありませんでした〜)
でも、そこで一寸野虫さんから前日の状況をお聞きして、さらに気が重くなったり…

  
まぁ、何はともあれ突撃しなくては始まらない、ということで気合を入れて
目星をつけていた林道をうろうろすると、あちこちにいい感じのシラヤマギク(左)が咲き誇り、
そういえばここが本場であるツシマママコナ(右)も群生しているのに逢えたりします。

  
うろうろすると、ヌスビトハギ(左)が以外に残っているエリアを発見。なにものかは
わかりませんが食跡(右)もあるので期待しましたが、本命はさっぱり見つからず。

  
対馬特産亜種のウラナミジャノメ(左)はパラパラとご登場されました。
足元にはカマドウマ類(右)もいましたが、これもきっと固有種なんだろうナァ…

  
まだ花の開ききっていないカラスノゴマ(左)もアチコチにありました。えらいキュートやな。
あたりのオトコエシには、可愛らしい蛾(右)も見つかりました。お名前は調査中…

  
さらに場所を変えると、ヌスビトハギ類も多く、なんか実によさそうなエリアを発見。
気合を入れてウロウロすると、なぜかホソミイトトンボ(左)が何匹も登場し、
相も変わらずいいフォルムのオナガグモ(右)も見つかったりしますが、
やっぱり本命はなかなか見つからず。う〜ん厳しいナァ。

そんなこと思いながらウロウロしている時。ふと小さな林道が目に付きました。
なにかに呼ばれたような気がして、思わずそちらに入ってみると、じつにいい感じ。
でも、たしかに食草もあるんだけど…狙いをつけてたエリアからはグングン離れてくし
あまり遠くに行ってもしょうがないな、と一人笑いながら引き返そうとしたとき。
ふいに目の前の草に小さな影が舞い降りました。


で、でた〜〜〜〜!!

そう、目の前に鎮座していたのはまさかのツシマウラボシシジミだったのです。
しかし、「いました〜!」と声の限りに絶叫しても他の皆様には聞こえようも
ないくらいの場所でして…パニくりながら1〜2枚証拠写真だけ押さえたのち
しょうがないので先ほどのエリアまで、全力疾走することに(笑

  
ぜぇはぁいいながら走り戻ってくると、ツシマウラボシ君はまだおとなしく
鎮座していてくれて、時折小さく飛ぶものの遠くには飛ばず、
みんなでもう影が薄くなるくらいバシバシと撮影することができたのでした♪
しかし、この時点でまだ9時ちょい。まさかの早期目標撃破です(^^;

  
この個体は♂だったもので、飛ぶと青色のきらめきがなんとも見事。
開翅してくれよ、とみんなで念を送りますが、少し高めの枝先に飛んだときに
軽いV字(左)を見せてくれたほかは、ほんの少し隙間(右)を見せてくれる程度。

  
おとなしいので、その後もしばらくかぶりつくようにしてひたすらバシバシと撮影会。
だって、次いつ逢えるかわからないですもの。最初で最後の可能性がかなり大だし。

  
なんとか翅表を撮ろう、ということでやたらめったら乱写してみますが、私のへっぽこ
機材では、こんな幽霊が撮れたくらい。む〜〜チャンスはそこそこあったのになぁ。

  
しばらくチョロチョロと飛んだあと、彼はついと花に止まって吸蜜をご披露。
こんなしっとりしたシーンまで撮れるとは思っていなかったのでもう本気で感涙でした。

  
あまりに嬉しいので、もう数枚掲載。沖縄のリュウキュウウラボシに当然ながら似てますが、
こちらの方が可愛い気がするのは珍品ならではの贔屓目ですかね。
よくみると、黒点マークも、ハート型でなんともよい雰囲気♪

  
一息ついて周辺を見渡すと、かわいらしいカメムシ類(左)を発見。
オンブバッタ(右)もいましたが、期待していたヒメとかではない雰囲気でした。

  
さらにふわりと、ミヤマカラスアゲハまでご登場されて大興奮。
薄暗い場所だったので、ほとんどがブレブレでしたが、いやぁ、お美しい。

  
さて、ツシマウラボシ君はというと、その後も朝露とのコラボレーション(左)やら、
なんと予想外にもヒガンバナを背景にしたショット(右)まで見せてくれましたが、だんだn
飛び方が早くなってるな、と思っていると、ついにフワッと舞い上がって梢にロスト。
いやはや、でも長時間じっくり撮らせてもらえましたもの、本当に感謝、感謝です☆
#なお、本種は対馬市の天然記念物に指定されており、全域で"採集禁止"となっています。
#このかわいらしい蝶がいつまでも舞うように、皆様のご協力をお願いいたします!

  
それでは、ということで二匹目の泥鰌を探すべく周辺をひたすら歩きますが、
ツシマママコナ(左)や、のんびりしているクマバチ(右)やらは見れたものの
ツシマウラボシは影も形もなし。食草は多いのに、なんでじゃ?。

  
ウラナミジャノメ(左)は、なんどもご登場され、翅表(右)もご披露くれました。
特産亜種ということで最初は興奮してましたが、多産するのですぐ飽きたりとか(笑

  
アジアイトトンボ(左)はなんかやたらとアチコチに飛び交っていました。
あとはなぜかマユタテアカネ(右)がやたらと多かったものの、もしかしてと期待
していた珍品系アカネは皆無。オナガとか対馬では土着と聞いて期待してたのに…

  
おおっと思ったのは、一寸野虫さんがみつけてくれたシブイロカヤキリモドキの幼虫。
久々の出会いでしたが、夏にたくさん鳴いてた記憶があるのに、まだ幼虫でいいのかい?


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