突発的佐渡来訪@〜予想外な展開〜12.8/25

ここの日は、なぜか突発的に佐渡島に旅してきました。
突然師匠からお声がかかって、鳥屋さん4名の旅となったわけですが
なんといっても始めての佐渡島。
どんな出逢いがあるのかかなりワクワクしながら合流した次第ですが
当日の成果としては拍子抜けなくらいあっけなかったり、
逆に驚くくらい難物だったり、なんか予想外な展開の連続。
それでもヒキの強い方々のおかげで成果たっぷりな1日となったのでした。
なお、一部に珍鳥情報を含みますので、本来は一時的に公開制限を
するとこですが、さすがにここにツッコム人も少なかろうし
写真を見るとさらにその気がそがれる人が多そうなので公開版とします(笑

<1>佐渡島某所

  
というわけで、前日夜中に大阪集合でひたすら新潟までつっぱしり
朝からカーフェリーで佐渡へわたると、道中では船の周りをウミネコ(左)や
オオミズナギドリ(右)が何度も飛び交います。
ヒレアシシギ類も出たのですが、こちらは見事に撮影失敗(^^;

  
すぐさまいきごんでやってきたるはとある漁港。うろうろしていると、前々から
ここにいついているというヒシクイ&マガン(左)が見えたので、このあたりかとのぞきこむと…
いました!憧れのインドガン(右)です!……が、しかし
なんか初手からバケツかじってるんですけど!
なんだこのペット風味のすげぇ納得いかない感じは(笑

  
というわけで、なんか盛り上がっていたテンションの持って行き先がなくなって
気分的に右往左往しながらも、とりあえずはバシバシ撮影。
一応籠脱けではなく飛来個体で、しかも日本5例目とかいう大珍品なんすけどね。
なんちゅうかデジスコどころかテレコン一切不要なくらい目の前だし。

  
お仲間のヒシクイ(左)とマガン(右)もバシバシと撮影。こいつらもこの距離で
撮れることなんてなかなかないので嬉しいんですけどねぇ。
その後もインドガンはしつこくバケツをガジガジかじるばかりで、あまりにも
絵にならないので、とりあえず周辺をうろうろすることに。

  
水田脇を飛んでいるオオイトトンボ(左)とかとって遊んでいると、ふいに
Oさんが興奮した声で「いました!」
慌てて駆け寄ると、彼の手の上にころがっているのは、最近見つかった
まだ名もない新種のカエル(右)が鎮座していました。こんなあっけなく逢えるとは!

  
というわけで、地面においてバシバシと撮影。
いわゆるツチガエル系の種類ですが、腹面の黄色が特徴なので上から見ても
わかりにくいものの、予想以上に雰囲気も違っているのでちょいビックリ。
まだ未記載なので名前もないのですが、サドツチガエルにでもなるのかな、
「トキノエサガエル」となったら面白いナァ、などと笑ってみたり。
#このカエルは2012.12に”サドガエル”として新種記載されました。

  
小さな水路をのぞきこむと、先ほどの新種ガエルの幼生らしきものも発見。
といっても幼生とか写真が出回っているわけではないので確実ではないですが、
全体の雰囲気と、黄色っぽい足回りから推定して…

  
さらにビックリしたことに、水路の中にはサンショウウオ類の幼生(左)も多数。
分布的にはクロサンショウウオ、かつてサドサンショウウオと呼ばれた個体群でしょうね。
メダカ(右)もかなりたくさん泳ぎ回っていてなかなかいい雰囲気。

  
ヒメタヌキモでしょうか、小さなタヌキモ類(左)も発見。
あたりには連結中のオオイトトンボ(右)も飛び交ってなかなか賑やかです。

  
さらにしつこく探すと、クロサンショウウオの幼生はかなりの数が見れて、
黒っぽい個体(左)から、淡色の個体(右)まで幅が広かったのも印象的でした。

  
さて、先ほどの場所に戻って、海岸をうろうろしているマガン(左)なんぞ撮っていると、
ふいにインドガン(右)も海岸に出てきたので、ここぞとばかりバシバシと撮影。

  
あまりに警戒心がないので、ローアングルからインドガンと青い海&空(左)
などといううそっくさいショットも撮れちゃったとか。なんだこの現実感のなさは(笑
ついでなので、顔のどアップ(右)までとって遊んでみたりとか。

  
再度水田地帯をウロウロしてみると、アザミ類(左)も発見。ここのはなんて種類?
湿地帯にはアカバナ(右)なんかもぱらぱら咲いていました。

  
先ほどと同じツチガエル系新種も再登場。ドロッドロの斜面に脚を取られつつ
四苦八苦して撮影しましたが、捕まえて腹面を撮ろうとしたら
おもいっきり左足が泥に陥没してしまったので捕獲失敗(笑

  
その後移動してきたのは少し離れた水田地帯。うろうろすると、なぜかあぜ道に
あちこちでヒメイワダレソウが大群生してました。なんでこんな場所に?
しかし、そのごもかなり粘れど、もう1つの狙いの鳥はいっこうに見つからず。

  
猛暑の中、なかば諦めかけた頃、ふいに頭上を白い影が横切りました。
おっと!これは狙いの鳥そのAのトキじゃないですか!
おおいに興奮しましたが、これがノンストップでどこまでも飛んでいく…

  
消えたと思しきあたりをかなり必死で探しまわって、ようやく少し奥まった草地に
トキがいるのを発見。きれいな個体で感動しましたが、ちょっと遠い!
デジスコのテレ端でこれですからお話にならない距離ですなぁ…

  
それでも、草地をしばらくうろうろしてくれたので、しばらく興奮しながらバシバシ撮影。
訪鳥個体が野外繁殖に成功したというニュースは聞いていましたが、
実際に見れるチャンスが来るなんて、ちょっと感慨深いものがありますね。

  
きりっと立つ姿(左)もきれいですが、ちょっと翅を広げた(右)時のあわいピンク、
いわゆる鴇色はかなり感動的でした。願わくば近くで見たかったもんだ。

  
その後も水田地帯でひたすらうろうろして探しますが、これがさっぱり見つからず
日も傾き始めて半ば諦めかけた頃、ようやく遠くで採餌する2羽を発見!
車の中からのデジスコは結構難物でブレボケ量産でしたが(^^;

  
しばらく粘っていると、先ほどとは比較にならないくらい近くに来てくれました。
しかし、アップで顔を見ると、ちょっとかわいい風貌とは言いがたいね(笑

  
結構愛想良くうろうろしてくれましたが、背の高い草の中でなかなか撮影チャンス僅少。
まぁ、おかげで脚輪が目立たずに撮れたともいえるわけですけど。

  
夕日もきつくなり始めた水田でしばらくじっくりとトキと遊んだ後で、この日は
築120年(!)という民宿で美味なる料理をたっぷり堪能しての〆となったのでした。

ということで、予想外な展開続きではありましたが、
かなりたっぷりと楽しめた1日でした。
最初にバケツを齧っているインドガンを見たときのショックはすごかったですが(笑)、
それでもうそみたいな至近距離で大珍鳥を堪能できたわけですし、
逢えるかどうか怪しいナァと思っていた新種のカエルにも無事に逢えたし、
予想以上に厳しかったもののトキにも逢えましたしね。
しかし、生きもの撮影を始めた頃には、野外でトキを見る日が来るなんてこれっぽっちも
思ってなかったので感慨深いものがあります。
本土に飛来している個体とちがって発信機とかしょってない綺麗な子でしたしね♪
しかし、調べるとすでに50羽以上が野外に訪鳥されているのに、
散々探して3羽というのも意外でした。かなり警戒心が強いようですので、
簡単には見つからない場所にいるみたいですね。強敵だナァ…
さて、翌日は早朝のトキ狙いから、早めに本土に戻って新潟でもう1挑戦という計画。
さてはてどんな展開が待っていますか、乞うご期待です(^-^)


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