隙間時間で〜昆虫館散歩〜 12.5/19

この日は午後からちょいと所用があったので短時間挑戦。
それならば、余りお役に立てていない佐用町昆虫館に少しでも顔を出そう、
ということで、さらに昆虫館周辺で挑戦し損ねているいくつかの課題を
まとめてクリアすべく、瑠璃寺周辺を徹底的に散策、と
けっこう鼻息も荒く考えていたのですが、これがまた成果がほとんど出ない
うちに、後述する諸般の事情でやる気がかなりイキオイよく削がれてしまって、
のんびりと昆虫館の周辺で季節の推移を味わうような1日となったのでした。

<1>昆虫館周辺

  
というわけで、まずは山の方をウロウロすると、大満開のタニウツギの中に
白花(左)のものをはっけん。近くにはなんか大柄なテンナンショウ類(右)がありましたが
アオマムシグサにしちゃデカイし、茎に模様がないし、葉が全縁だし、こいつはなにもの?

  
今年も大満開のクリンソウ群落では、カラスアゲハ(左)やクロアゲハ(右)が賑やかに
吸蜜していました。元気すぎてロクに撮影できなかったんですけどね。

  
さらに登っていくと、色鮮やかなトラフシジミ(左)も御登場。あちこちにウワバミソウ(右)も
あるのですが、結構じっくり探したけど、ムカシトンボの姿はなし。

  
うろうろしていると、お久しぶりのナンゴクウラシマソウを発見!
やっぱり葉にとおった白いスジがなんともいい感じですが、木漏れ日で撮りにくい…

  
あたりには花芽をつけたトチバニンジン(左)もありましたし、ムロウテンナンショウ(右)も発見。
ちなみに、私はずっとコウライテンナンショウとムロウテンナンショウを区別してませんでしたが、
ここらだと両方とも普通に見れるそうで…これは先端の色からムロウらしい感じ。

  
んで、その後はえっちら登って久しぶりのモンキーパークへ。
いえ、狙いはお猿さんを見たいんじゃなくて、この上の渓流に行きたかったんです。
もうかなり前ですが、ムカシトンボが多数舞い飛んでいるのを見たことがあるので…
しかし、職員さんに料金払いつつ「奥の林道の方に行きたいんですけど」と言ったら、
「え〜と、登山者?じゃなきゃダメです。登山者で縦走するような人とか、関係者はともかく
おたくみたいにそこら見てみたいっていうような人には許可していません」
…マジメに意味が分からずしばらくキョトンとしてしまいましたが、
慌てて再確認してもダメの一点張り。なんの不都合があるンすか、いやマジで?
モンキーパークの方々には昆虫館でお世話になっているのであまり文句は書きたくは
ないんですが、わざわざ入園料まで払ったのにそりゃないでしょ〜(^^;

  
というわけで、なんというか力一杯やる気を殺がれたもので呆然と戻ると、
道端にヒメレンゲ(左)があったり、花のない株でしたがナンゴクウラシマソウの小群落(右)を
みつけたり、若干なりとて慰めてくれるものが見つかったのがせめてもの救い。

  
気を取り直して、お次に挑戦したのは桜の葉裏に隠れているはずの某虫。
しかし、散々粘れど、見つかるのはウスバツバメの幼虫(左)や、コフキゾウムシ類(右)。
この場所は記録があるはずなのに、Eさんに教えてもらった食跡すら見つからんぞ?

  
この時期にしては珍しく、あけっぴろげな場所でボ〜ッとしているタゴガエル(左)にも逢えました。
諦めて昆虫館に移動すると、クリンソウに訪花するジャコウアゲハ(右)にも遭遇。

  
珍品ハリマイノデ(左)は今年も元気でいらっしゃいました。庭のサネカズラには
すっかり色の変わったキベリハムシ幼虫(右)がわんさか着いていて、食糧難間近状態。

  
実にいい雰囲気に咲いてるホタルカズラ(左)もありました。こんなイキオイいいのは珍しいぞ?
網舎の中をうろうろすると、オオムラサキ幼虫(右)なども見つかります。

  
今年もキエビネ(左)が実にいい雰囲気に咲いていました。んで、ちょっと驚いたのは、近くに
いわゆるタカネエビネらしき株(右)が1つだけあったこと。
エビネとキエビネの雑種で、ここならあって当然なんですが、去年までは気付かんかったなぁ…

  
ホウチャクソウ(左)もなかなかイキオイよく咲いていました。あたりには今年はやたらと
ジャコウアゲハが多く、ウマノスズクサの葉裏には、ベタベタと卵(右)がやたら多数。
これは確実に路頭に迷う幼虫がたくさん出そうですが…

  
水路にはふわふわとコセアカアメンボ(左)が愛をかたらっていたり、
葉上でねぼけ眼のシュレーゲルアオガエル(右)なども見つかります。

  
館の周辺をウロウロすると、葉が欠けていましたが、ナツノハナワラビ(左)を発見。
ハリママムシグサの大株(右)もありましたが、さすがに花はとっくに終了。

  
ニワハンミョウ(左)がしゃしゃりでてきたり、なぜかボロッボロのサトキマダラヒカゲ(右)が
水もない路面でせっせと吸水してたりしましたが、ここらでいい時間になったので、
早々に所用方面に移動することに。遅刻したらマズい案件でしたもので…

  
と、道端で今年もコバノチョウセンエノキらしい樹を発見。この葉の形は
きっとそうなんだよなぁ、と思いつつ自信のない不甲斐ない私。花撮り損ねたなぁ。

  
ついでにちょこっとだけ立ち寄った場所では、今年もフナバラソウを確認。
昨年は2株だけかと思ってましたが、今年は嬉しいことに5〜6株見つかりました。

  
少し倒れ掛かった株でしたが、花部分のアップ(左)も撮ってみたり。やっぱおもろい造詣やナ。
あたりにはアオマムシグサ(右)もありました。これはアオマムシでOKだと思います。

  
まだ咲き始めな感じでしたが、シライトソウ(左)も発見。あたりには、たいへん優美な感じの
オオカワトンボ(右)がたくさん舞っていたりもしたのでした。

  
んでもって所用終了後、予想外に早めの時間にヒマになったので、ちょいと
別の場所の桜の葉裏を眺めてみましたが、見つかったのはキバラカメムシ(左)や
ナシグンバイ(右)ってあたり。難敵はやはり難敵だなぁと痛感しての〆でした。

というわけで、短時間ながらイロイロと楽しめた1日でした。
やはり、昆虫館周辺の自然はなかなか素晴らしい。
モンキーパークの奥にいけなかったのはちょいと(かなり)納得いかなかったけど(^^;
まぁ、今回はイキナリひょいと行ったのがマズかったのかもしれませんから、
次回は事前に相談しておいて「調査」の形で行くことにしよっかな。
夏は夏で探したいものもありますし、やっぱアレコレ企まなきゃですね♪

最後にしつこいですがまた宣伝を。
佐用町昆虫館は4月〜10月の土・日・祝日にオープンしています。

これからの季節は、さらに周辺の生きものが賑やかになってきますし、
昆虫館だけではなく少しだけ足を伸ばせば、マニアもうならせる
絶好ポイントがあちこちにあります。
私にこっそり聞いてくれれば、マル秘ポイントの情報もつけますんで、
てなわけで、ぜひぜひ皆様、遊びに来てくださいませね(^-^)♪
なお、各種イベント等については、公式サイトの方をチェックしてくださいませませ!


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