突発的夏日〜丹波飛来種探求〜 11.10/9

この日は、ワクワクとした期待に包まれながらの突撃でした。
先週、島根で思いがけず確認できたオナガアカネの大量飛来。きっとその中には
憧れのマンシュウもいるに違いない。京都北部の丹波地方はきっと狙い目だ!
そう夢想しては、場所としてはここかなあそこかなと妄想を走らせ
「こりゃもう撮ったもドーゼン」とばかり意気込みまくっての突撃だったのですが…
予想以上の好天に気を良くしたものの、まさかのほぼ夏日。
一応飛来アカネ類も確認はできたものの、あまりにもいい天気で活性上がりすぎてて
さっぱり撮影させてくれないわ、こちらが暑さでヘバッてしまうわ、
おまけにいくつもの予想外事態が発生するわで、かなり散々な状態に(^^;
う〜ん、どうにもこうにも運勢が低下気味で厳しいぞ〜

<1>京都北部某所

  
まずは前夜の前哨戦から。これには訳がありまして、本来は信州遠征を計画
していたのが所用で果たせなかったという事情があり、
狙い損ねた晩秋の大物蛾を狙いに、道中の高標高地へ…という次第。
でも、寒かったからか、キマダラオオナミシャク(左)と、エビガラスズメ(右)がいただけ(^^;

  
悔しいのでまわりの外灯を何箇所も回りますが、カマドウマ類(左)が数匹と
和風でシックな蛾(右)が見つかったくらい。後者はお名前調査中です。
#右はシラフクチバだとのご教示をいただきました。ありがとうございます!

  
何箇所目かで、ようやくそこそこの大物発見。シロシタバです。
でもさすがに生き残りな雰囲気満点で少々ボロボロなのが残念でしたが。

  
艶やかな風情で感激したのは、ゴボウトガリヨトウ(左)。
ヒメヤママユ(右)なんかも1匹だけでしたがご登場されました。
#クスサンでした。おっとこれはお恥ずかしい失敗だ(^^;

  
ビックリしたのは、自動販売機の前にいたササキリモドキ類(左)。
分布域からいうと、どうやらハダカササキリモドキになるのかな?
近くには、これまた色っぽいキリバエダシャク(右)も見つかったりしました。
んで、この後は氷ノ山山系の林道を攻める予定だったのですが
前回の大型台風の影響でしょうか、通行止めになっている場所が多くて
あちこち迂回しても結局狙いの場所には辿りつかず。トホホのホ。

  
さすがに寝不足でヘロヘロになりながら立ち寄ったコンビニでも
ウスキツバメエダシャク(左)がいたくらいで、体力使い切った割りに貧果。
近くに体色の黄色いクサカゲロウ類の死骸(左)があったけど珍品かな?

  
さて、翌朝とりあえずいつものポイントへと進んでいると、道中で
えらいこと至近距離にコウノトリ(左)が登場。これ、テレコンなしなんです。
到着した水田地帯では、真っ赤に燃えるがごときチョウジタデの紅葉(右)に遭遇。

  
これが、朝っぱらにすんごいイキオイで霧がでていたからなんでしょうが、
チカラシバ(左)やら、スギナ(右)なんかが水滴で化粧していてなんともイイ感じ。
キレイなんだけど、この状態の草地を歩くと、あっという間に両足ずぶ濡れなのよねぇ。

  
しばらく粘りますが、見つかるのはアキアカネ(左)が少数だけ。
うろうろしていると、草間に隠れたマムシ(右)を踏みそうになるという一幕も(^^;

  
歩き回っていると、ミゾソバの花で吸蜜しているモンキアゲハ(左)を発見。
そして、かな〜〜り驚いたのは、あちこちでオニヤンマ(右)が飛び交っていたこと。
それも、生き残りの♀ではなく、何匹もの♂がテリトリーを張っているんです。
もうとっくに10月なのに、今年は季節がおかしいのかなぁ…

  
なんかえらく質感の厚ぼったいご立派なツリガネニンジン(左)もありました。
面白かったのは、なぜかあちこちに群生していた超淡色のツユクサ(右)。綺麗じゃな。

  
地面に止まってのんびりしているマユタテアカネ(左)なんぞ見ながら歩くと、
ようやくオナガアカネがご登場!…ですが、暑いからかメチャクチャ活性が高くて
すんごい敏感で、かなり時間を使ったのに1枚も撮影させてくれず。
諦めて探索範囲を広げると、はるか遠くにコブハクチョウ(右)が出現して
びっくりしたりもしました。前から居たんだっけ?

  
うろうろすると、ボロッボロのミドリヒョウモン(左)やら、園芸植物で一心に吸蜜する
カラスアゲハ(右)などを発見。そうこうするうちにトンボ屋さんの一団に遭遇したので、
お話を聞いていると、その中の1人がタイリクアキアカネを捕ったのでビックリ。
#右はミヤマカラスアゲハだとのご教示をいただきました。場所的に想定してなかったナァ…

  
こちらも気合を入れてと歩き回ると、結構近くの林の中にオオタカ(左)を発見。
頭上を何度もミサゴ(右)が横切って嬉しくなったりもします。

  
んで、先ほどオナガアカネをみたあたりを中心に粘りますが、出てくるのはマユタテアカネ(左)
とアキアカネ(右)ばかり。オナガも2度ほど出たんだけど、相変わらず撮れません。

  
こりゃダメかなぁ、と思いながら探索範囲を広げると、先ほどのトンボ屋さんたちが
オナガアカネの集中しているエリアを見つけて教えていただけました。
なぜか広い水田地帯の中の一角に集中しているみたいで、理由はナンじゃ?

  
とりあえず個体数はソコソコいるので粘りますが、相変わらずメッチャクチャ
敏感で、かろうじて何枚かといった程度にしか撮れず。なんだかな〜。

  
ちなみにその場所とは、水はけが悪くて湿地上になっているエリアで、
イイ感じに群生しているオモダカ(左)なんかもありましたが、その中に1株だけえらいこと
巨大なもの(右)を発見。これってクワイでいいのかな?こんな場所にもあるんだ…

  
さて、さらにしつこくうろつきますが、かわいいホシクサ類(左)があったり、イイ感じに
咲いているアブノメ(右)があったりした程度で、期待していた他の飛来アカネは見つからず。

  
鉄細菌で真っ赤になった水の中ですが、ミズオオバコ(左)も咲いていました。
諦めて移動しようとすると、恥ずかしがり屋のショウリョウバッタモドキ(右)も発見。

  
お次にやってきた水田地帯では、あちこちにシソクサ(左)が咲いているのを見つけましたが、
ここでは飛来系アカネは、オナガアカネを一瞬だけ目撃しただけ。
顔がえらく白っぽいアキアカネ(右)なんてヘンなものもいましたけどねぇ…

  
このままじゃ埒があかんから、転戦しようということで、山の方へ移動したら
とたんに雲が湧き上がってきてどうにもこうにもな天候に。
真っ赤に色づいたナナカマド(左)なんぞみつつしばらくうろつきましたが、
クモの巣にお久しぶりのヒメツユムシ(右)を見た程度に終わったのでした。とほほ。

というわけで、なんとも中途半端な一日でした(^^;
憧れのマンシュウアカネ!と意気込んだのはよかったのですが、
一応総空振りとは行かなかったものの、オナガが少数だけというのは
なんともイマイチな成果。そうそう予想通りにはイカンよな〜。
ちなみに、先週大量に見れた島根県某所については、知人が見に行った
ところ、既に分散していなくなっていたとのことでしたし
2年前のような大フィーバーにはならないのかな?
まぁ、今から再度いい風が吹いてくれることに期待したいところですが、
憧れのマンシュウは今まで10月初旬までの記録しかないみたいなので
どうやら来年に期待ということになりそう。
前後の灯火巡りも山歩きも大不発だったし、運勢がどうにもですが
そこらへんはまたチャンスを作って再挑戦予定です。
そろそろ虫や花のシーズンも最終盤戦。最後まで力一杯頑張るぞっと♪


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