お盆九州放浪旅B〜突発的大荒天〜 11.8/14

この日は、お盆『確率低いもの探しの旅』第3日。
今回の狙いは、ずばり本州最南端の南方系昆虫あれこれ。
今まで何度行ってもヒットしてないのになぁと、我ながら苦笑いしつつの
特攻だったのですが、この日は前から少々天気が崩れるとの
予報ではあったものの、蓋を開けてみたらどこが「少々」やねん、って
力いっぱい突っ込みいれたくなるくらいの大荒天。
おまけに予想もしない展開のオマケつきで、
本来の狙いにははっきりいってトライすらできない、
ほとほとつかれきった展開の1日となったのでした(ToT)

<1>鹿児島県某所

  
というわけで、早朝から気合を入れて歩き始めると、初手から小雨状態。
それでもあきらめずに歩くと、最初に出会ったのは、そういえばお久しぶりの
クロマダラソテツシジミ。もう君は完全に土着種だよなぁ。

  
濡れぼそったメリケンムグラ(左)なんか見つつ歩くと、こちらも最近の定着種である
クロホシセセリ(右)に遭遇。うん、鹿児島って感じだね。

  
池の周りにはハラボソトンボ(左)が多いのですが、相変わらず敏感で
撮影するには四苦八苦。イトトンボ類を捕食した個体(右)も見れました。
ちなみに、この時だけ、ほんの数分間の晴れ間があったんですよ〜。

  
ちょっと意外だったのは、羽化直後の個体しか見れなかったベニトンボ。
こいつなんて年中いるんだと思ってたんですが、端境期があるんですね〜。

  
その後は蝶狙いで草地を歩きますが、この頃からかなりの大粒の雨に加えて
横殴りの風が吹き荒れ始めて、完全な暴風雨状態。
道端の葉上に見つけたこのムラサキツバメだって、ブンブン風にあおられて
ほとんどまともに撮影できないくらいで、当然ながらオープンランドな蝶は皆無。むむむ。

  
これじゃぁ駄目だよなぁと思いながら、前日に教わっていた蝶の吹き上げポイントに
足を伸ばしてみますが、山頂に行ったらこんな風景(左)。あははのは。
道端のオトギリソウ類(右)なんかはかわいらしかったんですけどねぇ…

  
おおっ!と思ったのは、あちこちで大満開に咲いていたコガンピ。
なかなかここまでの大群落はないので、とてもいい環境ってことではあるんですけどね。

  
くやしいのでウロウロしますが、スズサイコのつぼみ(左)やら、キバナノカワラマツバ(右)
なんてあたりが見れたくらいで、蝶影は当然ながらさっぱり見つからず。

  
探索範囲を広げると、こちらでも大満開のコガンピ(左)を発見。
ビックリしたことに、ヒノキバヤドリギ(右)が見つかったりもしましたが、それ以上は
さっぱり成果なく、泣く泣く諦めてとっとと降りることに…

  
諦めて別の場所へ移動しますが、水辺をうろうろしても出てくるのはハラボソトンボ(左)くらい。
あたりの草地にはシマニシキソウ(右)があったりするくらいで、なんかイマイチ。

  
ちょっと嬉しかったのは、大満開状態のノシラン。いつも
花が終わりかけのぼろぼろしか逢えなかったので、ちょいと小躍り。

  
しょうがないので諦めての移動中、民家の庭先にいい雰囲気のヒオウギ(左)やら
これまたお見事なセッコク(右)やらがあって嬉しくなったりしましたが
その後も天気がまったく回復しないのでギブアップ。計画通り午後からは対岸に渡って
トンボ方面に攻め込もう、ということでフェリー乗り場に向かいますが、
とりあえずチケットだけ買っとこうと出航の1時間半くらい前に到着したのに、
「もう一杯で乗れません。次の便は4時間半後です」
などと受付で予想もしていない一言を頂戴して愕然としてみたり。
そうか、お盆だから混むのか。でも、まさか渡れないなんて…

  
計画が大幅に崩れたので呆然としつつ、しょうがないので大移動して別のトンボを
狙いに行くことにして、道中でこれまた迷蝶のそこそこ有名なポイントに立ち寄ってみますが、
やっぱりこの場所も霧の中。しばらく歩けども、コガンピ(左)や、カキランの実(右)が
見れたくらい。見通しが利かなくて迷うくらいの濃霧だったしなぁ。

  
さて、大移動してやってきたのは、一面にホテイアオイが茂る池。
相も変わらずの繁茂状態でしたが、なにがしかの手が入ったようで、そこそこ開水面が
広くなっていたのはちょっと嬉しい変化でした。

  
歩き始めると、いきなり大サイズのアシダカグモ(左)を発見。野外でこんなサイズのを
見るのはお初じゃ。交尾中のヤマトシジミも(右)いたので一応撮影。

  
歩き始めると、水辺にワンワン飛んでいたのはリュウキュウベニイトトンボ。
数はかなり多い感じでしたが、ちょろちょろ動き回るのであまりいい感じには撮れず。

  
本土では久しぶりの出会いとなるアオビタイトンボも登場してくれたので
バシバシと撮影。勢力拡大中らしんですが、なにげに本土だとまだ2回目なんですよね。

  
まだまだ未熟な感じでしたが、マイコアカネ(左)もいました。何をどう間違えたのか、
ホテイアオイのは上に広げて産んであるスクミリンゴガイの卵(右)なんてあたりもありましたが
期待していたオオハラビロトンボとかはさっぱり登場されず。むむむむむ。

  
やっぱり薄暗い場所がいいのかな、ということで苦労してそういう池を回りますが
出てくるのはリスアカネ(左)とアオビタイトンボ(右)ばかり。なぜかオオハラビロは
いまだに本土で出会えたことがないんですよね。縁がないよなぁ。

  
うろうろしていると、クロセセリ(左)も登場。面白かったのは、相当くらい場所だったので
当然ながらフラッシュ撮影になるわけですが、こいつはフラッシュのプレ発光に
反応して飛びあがる(右)もので、かなりの枚数狙ったものの、ほとんどが
画面外か、はみ出し写真だったこと。無駄に敏感だなぁ。
その後は、再びどうにもならん大豪雨で、この日の挑戦はあっけなく終了したのでした。

というわけで、まぁ本当にどうにもならん1日でした。
それでも南国ならではの出会いはそこそこありましたが、なんといっても
この場の狙いの迷蝶の吹き上げポイントは濃霧の中だし、
後半の狙いのポイントにはそもそも渡れすらしなかったし(^^;
この日はさすがにヘバッたので、目的地変更で早々に引き上げようとしたのですが
ここからがまた一味違った素敵な展開となります。
まず、移動しようとして携帯で場所情報を確認…と思うと見つからない!
これはフェリー乗り場かどこかに落としてきたに違いない、ということで
電話して確認しようとしましたが、そもそもその電話がないわけで(笑)、
しょうがないので延々と乗り場まで戻って問い合わせるも見つからず、
ベソかきながら荷物の山をひっくり返してみたら、イスの隙間から出てくる始末(-_-;
それではせっかくだからと対岸に渡ろうとしましたが、
これが既に最終フェリーが出た後で果たせず、諦めて移動したのですが、
道中のワイパーが役に立たないくらいの大豪雨と雷鳴に怯えつつ北上してると
「霧島行きフェリー・自動車乗船口」という看板が出てるのを発見。
そうか、霧島に渡れば一応対岸に渡れるなぁ、どの位の料金か調べとこうかな、
とりあえず券売所で話を聞こう、などと思ってそちらに曲がってみたのですが、
「はいこっちです」と誘導されて進むとなんと既にフェリーの上!
仰天しましたが、あわてて話を聞くと、ここはチケットとか買わずに乗り込んで、
料金は対岸の料金所を渡るときに払う制度だそうでして(^^;)、
というわけで、すったもんだの鹿児島追加日決定、という展開になったのでした(爆


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