再・BoninなGWF〜日常への帰着〜 11.5/5

この日はGW最終日。そう、現実への帰着日です。
そして、ほぼ丸1日海上でぼんやり過ごす移動日でもあります。
天候もあまりよくなく、前夜の睡眠不足もあって少々フラフラでしたが
それでも懲りずにしつこく海上をひたすらに眺めたおして、
そこそこ面白い成果をGETできもした1日となったのでした。
現実への帰還が近付くほどに薄暗くかつ肌寒くなり、空も海も黒っぽく
なっていく様は、「逃避旅の終末」を妙に実感してみたり。
なお、前回同様、海鳥の写真メインですが、いつもどおりのノートリ掲載
としますので、見苦しいものばかりになりますが、その点はご容赦をm(_ _)m

<1>小笠原航路

  
というわけで、この日もくそ早朝から起きだしますが、水平線は雲の中(左)。
ということで、朝日は片鱗すら見れずじまいという結論に涙しつつ、
ふとマストの方を見ると、なんとアカアシカツオドリ(右)は2羽ともマストの上で
夜を明かしていたということを発見し、初手から大興奮!

  
大喜びで周辺をグングンと飛び交う姿を狙いますが、まだまだ超薄暗い状態
ですから、なんとも心もとないブレボケ写真ばかりしか撮れませぬ。

  
時折、トビウオを狙って水面に飛び込み、プカプカ波間を漂ったり(左)
するのですが、しばらくするとグングン追いついてきて、ふたたびマスト(右)に。
鳥屋さん蝶屋さん集団数名で、しばらく大興奮でそれを追いかけます。

  
と、そのうちに、船の真横をいきなり大きな鳥影が通り抜けました。とっさのことに
テレコンもつけれないままとりあえず乱写してからよくよく見ると…
おわ、クチバシがピンク色だ!
ということで、憧れのアホウドリとの出会いの瞬間だったのです♪

  
その後もしばらく見ていると、はるか沖合いをプカプカ浮いているアホウドリ(左)を発見。
慌ててカメラを向けるとイキオイ良く飛び立ち(右)ましたが、
やはりこの時期はそこそこの確率で見れるモンなんですね。ありがたや。

  
さて、その後も波間を睨むと、オオミズナギドリの小群が時折飛び交います。
嬉しくなって撮りますが、珍品は一切混じっていないご様子。

  
しばらくぼんやりしていると、少し距離がありましたが、クロアシアホウドリも
横切ったり。今回は帰路ではコアホウが一切出なかったのが意外でしたが…

  
その後もしばらくのんびりとオオミズナギドリの姿をバシバシ撮影して遊んでいると
船員さんがやってきて、前甲板開放しますのでどうぞ、と一言。
どうやら、なんかあのあたりに噛り付いてる怪しいヤカラとして認識されてたみたい(^^;

  
というわけで、興奮しつつ前甲板にいくと、アカアシカツオドリは
幼鳥(左)、成鳥(右)ともにマストの上でのんびり羽つくろい中でした♪

  
それを眺めていると、ふいにオオミズナギドリのけっこう大きな群れが通過。
前回の往路に逢ったような、一面を埋め尽くす大群とはいきませんでしたが、
ここまでそろうとけっこう爽快です。ということでこれまたバシバシ撮影。

  
しばらく見ていると、アカアシカツオドリは、マストからフワッと飛び立っては
トビウオを狙い、そしてまた戻ってくる繰り返し。
撮影条件のいいタイミングを狙ってはバシバシとシャッターを切りまくります。

  
んで、結構トビウオが飛ぶもので、そちらも狙ってみると、これがなかなか
いい成果をあげれてちょいとビックリ。
これはFZ100単品でテレコンなしなのですが、この状態だとAFスピードが速いのと
以前のPowershotよりはズームが聞くので、AF連写するとこんなのが
何回も撮れちゃったりするんですよ。やっぱこいつは楽しいねぇ。

  
その後も、アカアシカツオドリは、マストから飛び立って(左)トビウオを追いかけ、
海面にザボンと飛び込んで姿を消しては、後方からグングンと
戻ってくる(右)という繰り返し。こりゃ見てると楽しい限りじゃ。

  
正面顔のドアップ(左)を狙いますが、近付くと上甲板が邪魔になったりしてなかなk
いい感じは撮れず。幼鳥(右)も負けじと周辺を飛び回ります。

  
その後も、頑張ってひたすら狙いますが、結構イキオイ良く飛び交うもので
私のウデではこれ!といういいショットは撮れず。でも愛想良くマストにつきっぱなし
ですから、気長に頑張れば傑作が撮れるだろうと安易に考えていたんですが…

  
ふと、おがまるの真横を、発泡スチロールの塊が通過した時、
アカアシカツオドリ成鳥は、当たり前のような顔をしてそこにストンと降り(左)、
そのままドンブラコッコとはるか後方に消えていったのでした。ええ〜〜!
でも、幼鳥(右)はまだマストにとまったまま。置いてかれたのかいキミ?

  
その後も、トビウオ(左)を狙っては、テレコンつけてドアップが撮れないかと
粘りますが、さすがにそこまでのいいタイミングは去来せずに残念。
でも、幸運にも、そのときに偶然、アカアシカツオドリ幼鳥がトビウオを捕った瞬間(左)も
撮れちゃったんです。う〜〜ん、これはなんとも嬉しいオマケだぞ♪

  
その後も彼は、しばらくノンビリとマストにとまったり、あたりを飛び交ったり、
このまま竹芝桟橋までくるんじゃないかという雰囲気に。
「アカアシ連れて行きますから、って東京の鳥屋さんに連絡しなきゃね」などと
冗談を言っていたのですが、早めの昼飯を食って戻ると、
いつの間にかその姿は消えていたのでした。な〜〜んだ、残念。

  
その後も海面を睨んでいると、数回だけですがハイイロミズナギドリが
近くを通過。でも、その後も鳥影は薄く、再びしばらくウツラウツラすることに。

  
東京湾のすぐ近くまで近付いてくると、オオミズナギドリがパラパラと
飛ぶだけで、ほとんど何もいない状態になりました。
そういえばこの日はウミツバメ系ですらほとんど出現しなかったよなぁ…
そんなこと思いながら回りを見渡すと、海の色もいつの間にか、見慣れた東京湾の茶色。
ああ、現実世界に戻ってきちまったんだなぁ。
ということで、毎度去来するその虚無感にしばしタジタジ。
うん、でも、また絶対に行くからな〜〜!

  
下船後は、そのまま帰るのも悔しいので、少し離れたあたりをウロウロすると、
道端に大満開のトベラ(左)やら、ハマダイコン(右)やらが見つかります。

  
いい感じに咲いているツルウメモドキ(左)もありました。そして、大荷物に息切れしつつ
ふと見下ろした場所のエノキの幼木(右)に、あやしい食跡を発見。これって?

  
ちょいとドキドキしつつ枝間をながめると、そこには丸々太った
アカボシゴマダラ幼虫が鎮座していてちょいとビックリ。こんな海岸部にもいるんですね。
ということでこいつはお持ち帰りで飼育することとして、寝不足の体をひきずるように
新幹線に飛び乗り、次の瞬間気付いたら姫路、というくらいに爆睡したのでした(笑

というわけで、最終日もなかなか楽しめた旅路でした。
まさかのWアカカシカツオドリ再びも、予想外のアホウドリも嬉しい限り。
う〜ん、今回の旅路は前回の空振りを補って余りある本当に楽しい旅でしたね。
積年のリベンジがかなったこともよかったのですが、なによりも、
本当にステキな同宿の方々に恵まれて、充実した時間をすごせたのが嬉しい限り。
お世話になった皆様、本当に本当にありがとうございました!
夢はなんとかかないましたが、やはり思い入れがハンパではない場所、
再び、できれば季節なんかも変えながら、挑戦したいと思います。
最後にこのページをご覧の皆様にお願いです。
小笠原には、独自の進化を遂げた、本当に魅惑的な生きものたちがたくさんいて、
さまざまな理由で減少したその貴重な動植物を保護すべく
地道な努力を重ねている方々がいらっしゃいます。
東京から南方1200km、年に数回の長期休みの時でもないと行くことすら
できない場所ですから、安易に手伝えることとてありませんが、
それでも、その地道な努力を、何らかの形で応援するチャンスを探すと同時に、
いつか時間が取れた時にでもこの素晴らしい島へ渡って、
島のすばらしい自然を眺め、けなげに頑張っている固有の生きもの達に挨拶し、
自然保護が島の集客力につながり、ひいては島の活力に繋がっていくということが
島の方々に伝われば、保護の取組が一段と進むきっかけになると思います。
どうぞご理解とご協力を、よろしくお願いいたします!!


次へ⇒

topへ⇒