北陸無策旅〜雨と霧と空振〜 10.6/27
  
<2>伊吹山周辺 続き

  
さて、真っ白で薄暗い世界の中、手探りするように歩いていくと、
道端には、ヒヨクソウ(左)やらクサタチバナ(右)やらが次々ご登場。

  
オオアカネっぽいもの(左)も発見。花はギリギリまだでしたが…
近くにはメギ(右)もありましたが、普通のより雰囲気が違うから別の種類かも。

  
おおっ、と思ったのは、清楚に咲き誇っていたヤグルマソウ。
うむ、こいつは霧の中に咲いているのがいかにも似合います。

  
こちらも清楚な感じのグンナイフウロ(左)もそこここに咲いていましたし、
オオマムシグサ(右)も驚くくらいあちらこちらに咲いています。 

  
特産のミヤマコアザミ(左)も1花だけ咲いていました。
草地の中には、埋もれるようにゼンテイカ(右)も咲いていたりします。

  
これもある意味特産品のキバナノレンリソウ(左)もぱらぱら発見。
ヒヨクソウ(右)も場所によっては群生していてなかなか見事です。

  
さらに上っていくと、イブキガラシ(左)もぱらぱらとありました。
少し面白かったのは、イブキトラノオの花芽(右)。これはこれで面白い風情ですね。

  
そうこうするうちに、一番逢いたかった花が出てきました。
ほぼ特産品である、コバノミミナグサです。それも結構花盛りで嬉しい限り。

  
昨年春に秋吉台のものを見ているので、今回はじっくりと観察。
う〜ん、図鑑の印象よりもちょっとずんぐりむっくりな感じで、秋吉台で見たのに似ている
ような気もしつつ、ちょい印象が違うような気もしつつ…
花は確かに少し大きめですね。それ以上はわたしの手にゃ負えんですな(笑

  
ちなみに、ミミナグサ類に似てますが、明らかに別種の線の細いもの(左)も見つかりました。
花の咲いている下部は皆無でしたが、こいつはなにものなんだろう?
さらに進むと、かわいらしいイブキトラノオ(右)もあちこちに群生しています。

  
あちこちに群生しているオオマムシグサ(左)なんぞ眺めていると、、
なぜかこんな天気の中たたずんでいるトホシカメムシ(右)も発見。 

  
さらに歩いていくと、道端にイブキノエンドウが登場。
こちらもある意味特産品なので嬉しくなります。

  
キバナノレンリソウも次々登場。先ほどのイブキノエンドウとこいつは
このあたりにだけある古い帰化植物で、ここに薬草園があったんじゃないかと
いう説があるらしんですよ。なんでこんな場所にと思うと、面白いですよね。

  
頂上近くまでいくと、大群生しているコバノミミナグサ(左)があちこちに目立つようになります。
んで、意外にもこちらも大群生していたのはタカトウダイ(右)。なんか背の低いのばかりですが。

  
こちらも特産品のイブキハタザオは、時期が遅かったようで
ほとんど花が終わっていました。霧のおかげで水滴まとっていい雰囲気です。

  
クサタチバナ(左)は見惚れるほどの大群生があちこちにありました。
ハナヒリノキ(右)も道端にいくつも群落があったりします。

  
こちらもいい感じに咲いていたのはマメグ(左)。花盛りだねぇ。
ミヤマイボタ(右)もありましたが、こちらはまだつぼみでした。  

  
咲き残りのホウチャクソウ(左)にも遭遇。最初はワニグチソウか何かかと思ったくらい
雰囲気が異質でしたが。エゾタチツボスミレ?(右)も咲いています。

  
さらに歩いていくと、道端にカノコソウ(左)もたくさんご登場。
霧のむこうでしたが、キバナハタザオ(右)も数株見ることができました。

  
くだりのコースでは、なんといっても見事だったのはグンナイフウロ。
こいつはもっともっと遅い時期のイメージがありましたが、今が旬なんですね。

  
謎だったのは、途中で見かけた怪しい花(左)。ハマナデシコの白花に見えますが、
そうだとしたら何でこんな場所にあるのかいな?誰かこっそり植えたのか?
早くもハクサンフウロ(右)もぱらぱらと咲いていました。

  
ミニサイズのイブキハタザオ(左)も発見。これは可愛らしいなぁ。
こちらもえらくミニサイズの、かわいいウマノアシガタ(右)もありました。

  
おおっ!と思ったのは、一角に咲いていたヒメフウロ。
さすが石灰岩地だなぁと感心することしきりでした。

  
草地の中には、あやしげなイネ科植物(左)が多数。これがイブキカモジグサなのか?
あとは駐車場付近でもイブキハタザオ(右)を発見して満足し、
今回早めに撤収することにして、珍しくとっとと高速にのっかったのですが、
大阪あたりまで帰ってくると明らかに今日は晴れてました風でむかっ腹たったり(笑

  
なので、まっすぐ帰らずに少し遠回りして前から探索してみたかった林へ。
日が暮れた林の中をあるくと、ユミアシゴミムシダマシ(左)に続いて、
なんとチビクワガタ(右)もご登場。ドアップ撮影する前に逃げられたけど。

  
なぜかクチベニマイマイ(左)がえらくあつまっている樹もありました。
しばらくみてまわると、なんかあやしいお尻(右)を発見。むむ、こりゃなんじゃ?

  
と思うと、そいつはオオゴキブリの幼虫だったので結構びっくり。
全体に朽ちたという感じの樹でもなかったんですが、こんなとこにもいるのね。

  
さらに探すと、ノコギリカミキリ(左)なんかに続いて、
もう1匹、さらに一回り大きなオオゴキブリ(右)を発見!
しかし、狙っていたもう1つのゴキブリは空振りとなったのでした。とほほ。

  
あきらめて帰るか、と思ったとき、朽木に怪しい影(左)を発見。
なにげなく掘り出してみると、これがなんとコカブトムシ(右)じゃないですか!

  
本土での撮影は本当に久しぶりなので興奮してバシバシ撮影。
しかし、見つけたときに「おっ、コカブト!」と叫んだのを耳ざとく聞きつけた
子どもたちが走ってきて、ものすごい期待を込めてのぞきこんだあげく、
ものすごく失望して去っていくという一幕がありまして、
ものすごく後ろめたくなって撤収としたのでした。いや、何も悪いことしていないんですが(笑

というわけで、なにひとつ予想通りには行きませんでしたが、
まぁそこそこ楽しめた一日でした。
本来の主眼はこの日もゼフだったんですが、
一瞬のオオミドリを除くと、ひたすらミズイロオナガでしたから…
しかし、近所ではすでに姿を消しつつあるミズイロオナガが
羽化直だらけでしたから、あの場所は相当季節が遅れてますねぇ。
(ちなみに標高としてはたいしたことない場所なんです)
ま、それでもおまけは少しは出たし、
転戦先の伊吹山では一面のホワイトアウトだったけど、なんとか
特産種はそこそこ見れたし、最後の林巡りも
大本命は出なかったけどコカブトとか出てくれたし、
まぁ、まずますと思っておくことにしましょう。
今年は季節のズレと空模様に振り回されて、なかなか計画通りに
すすみみやしないまま、ゼフのシーズンもあとわずか。
なんとか最後に一気に挽回かけたいとこですが、さて次週どうなることやら(^^;


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