但馬西風無風〜ウスイロ作業日〜 10.6/20

この日は、ウスイロヒョウモンモドキの作業日。
今回は調査ルートの整備ということでさほどハードワークではないのですが、
ここのところ参加できていなかったのでいそいそとお手伝いに。
そしてこの時期ならついでに但馬でゼフ探し!
ということでワクワクしながら早朝から歩き回ったのですが
結果はタイトルのごとく「西風無風」。
今年の季節の読みにくさをつくづく実感するとともに、
草刈で汗を流してハイになり、そのままのイキオイで遊びまくろうとすると
いきなり天も避けよという大豪雨、という不思議な展開の1日でした。

<1>但馬地方各所

  
というわけで、期待を膨らませまくって早朝からウロウロすると、
大満開に花をつけたマタタビを発見。こりゃまたお見事。
しかし、気合を入れて長竿を振り回してみるのですが、これが期待に反して
ゼフは全くただの1頭たりとて登場しません。むむむむ。

  
なんかえらくおしべの長いイボタ類(左)がありました。ヤナギイボタってやつか?
近くではベッピンさんのクチベニマイマイ(右)にも遭遇。

  
タニウツギ(左)はなんとも見事に大満開でした。
そんな中を数匹のアサギマダラ(右)がフワフワと飛んでいたりします。

  
ハクウンボク(左)もあちこちで咲いていましたが、まだ花盛りではない雰囲気。
ド普通種ではありますが、ナワシロイチゴ(右)もなんとも色っぽくていい感じです。
そうこうするうちに、向こうからI氏が歩いてきたのでチョイとビックリ。
曰く、「いやぁ、ダメですね、フジが一度だけ飛んだんですがそれだけです」。
…今年は季節が遅いから、フライングって事なんですかね?

  
季節が遅いって事は、こちらは期待できるのか?と思っていつもの場所に行くと
タジマタムラソウは、すでに花が終わりカケでした。む、そう単純ではないらしいゾ。

  
その後もうろうろすると、なぜかすでにすっかり実になったクマヤナギ(左)も発見。
山麓に下りると、一面に咲き誇るウツボグサ(右)にも逢えました。

  
山麓でもしばし長竿をふりまわしましたが、こちらも徹底的に成果ナシ。
ニワハンミョウ(左)が鎮座していたのと、カエルの死骸に集まっていた
イチモンジチョウ&コチャバネセセリ(右)がかろうじての成果かな?

  
さて、タイムアップとなったので集合場所へ急ぐと、道端にアカショウマ(左)やら
ヤマアジサイ(右)やらがいい感じに咲いている場所を発見。

  
早くもオオバギボウシ(左)も咲いていましたし、何度見てもかわいらしい
クジャクシダ(右)もあったり、ちょいと面白成果が続きます。

  
昼飯を調達に訪れたコンビニには、クビワウスグロホソバ(左)が落ちていたり、
予想外のゴホンツノダイコクゴガネ(右)が鎮座していたりしました。

  
さて、その後、昨年植栽したオミナエシ(左)が予想以上にいい感じに根付いているのを
見て勇気付けられたりしつつ、七つ道具(右)を準備して草刈開始。
私は今回は大鎌担当だったのですが、思った以上にしんどくてへばっったのですが、
途中からバサバサと草倒すのが楽しくて妙にテンションUP(笑

  
作業中に御登場したのは、ギンイチモンジセセリ。
汗だくの作業の中、なんかご褒美みたくたくさん出現してくれて、なんとも嬉しくなったり。

  
シロバナハナニガナ(左)もパラパラと咲いていました。
場所を変えると、すっかり綿毛になったオキナグサ(右)も見れたりします。

  
打ち合わせ終了後、転戦して草地をうろつくと、かわいらしいエビイロカメムシ(左)やら、
ヨツメトビケラ(右)なんかにも遭遇。でも、期待していたツマグロキチョウが
全くでないだけでなく、食草のカワラケツメイがなくなっていたのが大ショックでした。

  
その後、さらに場所を変えて、ヒラサナエの飛ぶ湿地へ。
♀(左)、♂(右)ともに次々見れましたが、♂はすべて敏感で、前から撮ろうとすると
ふわっと樹上に上がるのに、♀が敏感という格差があってちょいと驚きました。

  
なぜか葉上でえらくじっとしているアオバアリガタハネカクシを発見。
こいつはなかなかドアップで撮るチャンスがなかったので、ばしばし撮影したり♪

  
うろつくと、アサヒナカワトンボ(左)も何度も御登場。びっしりと生えている
モウセンゴケ(右)なんかにも逢えたりします。

  
おおっと思ったのは、予想以上にたくさん見られたスゲハムシ。
感激しつつドアップ撮影に挑戦しますが、物が小さいので散々難儀。

  
茶メタ、赤メタに続いて、青メタリックの個体も数匹発見。
愛も変わらず無駄にカラフル&美麗ですよね。なんか進化的意味あんのか?

  
ヒラサナエ(左)はその後も何度も愛想良く登場。サラサヤンマも出現するも
こちらは撮影し損ねたので、かわりにコセアカアメンボ(右)をアップ撮影。

  
さらにうろつくと、マムシグサ類 (左)やら、ギンリョウソウ(右)やらも
見れましたが、この頃から妙に空模様が怪しいと思ったら
突然バサッと栓が抜けたかのような大豪雨が来襲。大慌てで車まで突っ走る羽目に…

  
大慌てでの敗走中、途中で昨年も見たイナモリソウの産地を訪ねると
いい感じに花盛りでしたが、豪雨の中、薄暗すぎて写真はこんな程度。
しばし待つも雨のやむ雰囲気すらなく、諦めて早々に帰宅開始。

  
しかし、地元近くまで帰ってくるとふいに雨がやんだんです。ありゃりゃ。
悔しいので水田地帯をうろつくと、えらく大量のシュレーゲルアオガエルの卵塊(左)を
発見。よく見ると、卵が剥き出しになっている(右)のも多いんですねぇ。

  
水田の中には、トノサマガエルらしきおたまじゃくし(左)が無数に泳いでいましたが
その中に1匹だけアルビノの個体 (右)を見つけてビックリ仰天。
なんとか証拠写真を撮った後に捕獲して飼育しようとしましたが、
網を入れた瞬間に超高速で消えやがってそれっきりでした。
このまま無事に育ったらどうなったか、その姿もみてみたかったんですけどねぇ…

というわけで、西風完全無風+最後は豪雨ではありましたが、
汗だくの草刈も含め、なかなか楽しめた一日でした。
「草刈してると極楽を感じるよな」という恩師K先生の言葉を思い出して、
いやそこまでの境地には至ってませんとツッコミ入れつつですが(笑
でも、今回の草刈区間は中間にクリなんかの若木が大量に生えている場所があって
そこは大鎌とはいえ、相当難儀しましたので次回はノコ必須ですね。
しかし、今年は季節が読みにくくてゼフは難儀しそうです。
この日は、フジがようやく1匹というI氏の言葉で「極端に遅いんだ」と思って
いたのですが、後で来訪した知人がアイノミドリを撮影されており
あながち単純に遅いとだけ断言もできないなぁと悩んでいる今日この頃。
「遅い」のではなく、極端なハズレ年で個体数が少ないので
最初に目に付くまでに時間がかかって遅く見えるだけなんだ、というのは
A氏の説ですが、案外とそれが正しい気もしますので…
今年はゼフは期待しないが正解かもしれませんね(笑
そういいつつこの日の「無風」は期待が大きかっただけにストレスでもあったので
近日中にストレス解消のバカ突撃をしそうな予感大です。乞う御期待☆


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