天中殺な沖縄旅C〜予想外のオチ〜 10.2/14&17

この日は、本来なかったはずの4日目。沖縄天中殺旅の余禄なFNです。
ここから読む人もいるでしょうから、経緯のご説明を兼ねて
この素晴らしすぎるほどドラマチックな展開をお話しておくと…
まず、正月の沖縄ヤゴ挑戦で、オマケで必ず見れると思ったハイイロガンを空振りした
とこから話が始まるわけですが、その不在期間が数日だけで、その後は定位置に
ずっといると言われてリベンジしたのが今回の沖縄天中殺旅。
沖縄に着きイソイソと探しに行くとなんと不在で、なおかつ現地の鳥屋さんに
「今朝旅立ったんですね。昨日の夕方まで居ましたから」と言われて涙し、
その後もトラブル続きでヘロヘロになりつつ、仕事の都合で帰宅したのが昨日の夜中。
なにげなく師匠からのメールを見ると、一言、『ハイイロガン、湖北で出ちゃいました』
頭が真っ白になりましたが、よく考えると翌日の仕事は
昼過ぎからの京都での合同説明会。……朝一の湖北は可能ジャン(>_<)!
というわけで、ヘロヘロの体に鞭打って徹夜で走ったあたりからスタートです。

<1>湖北地方 2/14

  
てなわけで、寝不足と過労でホンキでふらつきつつ、夜が明け始めた湖を
凝視すると、オオヒシクイ(左)の群れに混じって、サカツラガン(右)もご登場。
しかし狙いのブツは出現しません。ここでネグラとってると予想したんだけどなぁ…

  
などと思っていると、いきなりピンク色のくちばしが目に入りました。
瞬間、体中の血が沸き立つような激しい興奮に襲われて眩暈がします。
そう、いたんです!追いかけつづけたハイイロガンが!
まだメチャクチャ薄暗かったけど、大喜びでとりあえずバシバシと撮影♪

  
のんびり佇んでいるオオヒシクイ(左)の群れの中、ハイイロガン&マガン(右)は
近づいてくるとすぐさま寝てしまいましたが、その頃にはあたりは鳥屋だらけで
なかなかにぎやかなことに。沖縄に行き損ねて幸運をつかんだK氏も来訪され、すれ違い
になった沖縄陣に「ええ目の前です」などと残酷な電話をかけてらっしゃいました(笑
この時点でいろいろと情報を総合すると、沖縄で私とすれ違うように11日に旅立った彼は、
12日に奈良の水上池に到着し(←つまり前日の情報は真実だったらしいんです)、
んで13日夕方、湖北で別の知人の目の前に降り立って発見されたということらしんですが…
仕事の都合で1日早く帰ってこなかったら、そしてそれが京都での仕事で
なかったら、この時点で沖縄で涙を呑んでいたんだと思うと不思議すぎる感覚。
縁があるというのか、ないというのか、なんかドラマチックですね。

  
のんびり羽繕いしている(左)コハクチョウなんぞ撮っていると、
ハイイロガン(右)がまた少しづつ近づいてきてくれて小躍り♪

  
まだ強烈な朝日が照り輝く中、寒さにぶるぶる震えつつ、マガンと一緒に悠然と泳ぐ
ハイイロガンを見ていると、昨日まで南国でこの鳥を探していたという
その事実が、なんとも現実味のないフィクションのように感じられてきさえします。

  
ついでなので周辺のオオヒシクイ(左)にもカメラを向けると、その中の1羽が
こちらももっと注目せんかいと言いたげに大きく羽ばたき(右)を披露してくれました。

  
その後、さらに強烈になる朝日の中で悠然と泳ぐハイイロガンをながめていると
フイに連れのマガンとともにバサッととびたってはるか北の方へ。
どこだどこだとみんなで探し回っているうちに私はタイムアップになってしまい、
すごすごとお仕事方面へ急ぐことになりました(^^;

  
道中立ち寄ったSAのトイレで、なんでかこんな時期なのにマイマイカブリを発見!
成虫越冬だろうけど、まだ飛び回るほど暖かくはないよな?
なんだってこんな場所にいたのか、これはホンキで謎。虫屋さんの落し物だったりして…
さて、その後、一応マジメにオシゴトも無事終了し、まだ日暮れまで時間がある
ことに気づいたので、日没と勝負だ!と叫びながら湖北に戻ってみることに。

  
んで、あっけなく渋滞に巻き込まれてとっぷり日が暮れ始めた頃に到着すると
幸運にもかなりの至近距離にハイイロガン君がご登場。
あわててバシバシ撮るも既に薄暗くブレブレばかり。んで、そのまま遠くへ去っていったり。

  
悔しいので近くで佇むオオヒシクイ(左)なんぞも撮りつつ、あとはひたすら遠くのハイイロガン
君を狙いますが、動いてる間は完全全滅。時折立ち止まった瞬間(右)が撮れるだけ。

  
完全に薄暗くなって、SS1秒とかのレベルになるまで粘りましたが、成果はこれくらい。
同じく薄暗くなるまで粘っていた某氏とともにこりゃダメだ、と笑いながら引き上げることに
なったのでした。まぁ、撮れただけよかったというところかな?

<2>湖北地方 2/17

  
ところが数日後、またぞろ京都方面の出張が入りました。それではとちょいと直帰申請
して、そのまままた日没寸前の湖北へ一路突撃してみると、雪のたくさん残る日陰に
のんびり佇むハヤブサ(左)を発見。コハクチョウ(右)なんかもパラパラ散見できます。
んで、しばらく進むと、鳥屋さんがゴソッと集合している一角を発見!

  
いそいそと近づいてみると、うれしいことにメチャ目の前にハイイロガンがいてくれて
もうバシバシと撮り放題!大興奮しましたが、幸運な時間は長くはなく、
わりと短時間で彼はぐんぐんと遠くの方へ歩いていったのでした。

  
ふとハイイロガン君の歩いていった方をみると、遠くではサカツラガンもいて、
マガンも含めた三兄弟が勢揃いという豪華さだったことが判明。
でも、3羽綺麗に揃った写真は結局撮れずじまいだったんですが(^^;

  
ちょっと遠くなりましたが、それでも次はいつになるかわからないので
必死になってハイイロガン君を狙います。でもこの頃にはちょうど日が沈んで
薄暗くなり始め、ちょいとばかり厳しい条件に…

  
ひたすら歩く歩く、ちょこまか地面をつつくつつく、という状態で、SSのあがらない
デジスコだともうブレブレのオンパレード。まぁ観察はたっぷり出来ましたが。

  
ようやく再び近づいてきてくれた頃には、完全に日が沈んで薄暗く、SSも1/4秒とか。
それでも必死になってバシバシと連射しまくると、なんとか証拠写真程度には…

  
サカツラガン君もバンバンと近づいてきてくれましたが、こちらもクリアな
写真は撮れず。まぁこの状況で撮れてるだけマシなのかもしれませんが。

  
マガン(左)は目の前でじっと佇んでくれたので、ばっちり撮れましたが、キミじゃなぁ…
んで、結局とっぷり暗くなるまでハイイロガン(右)を狙ってから帰路に着いたのでした。

というわけで、なんともドラマチックな展開でした。
沖縄の敵を湖北で打つことになるなんて、マジで想像外でして、
各方面の知人にも散々お褒めを頂戴いたしました(笑
『人生結局プラスマイナスゼロ』説を信奉する私としては、神様は今回のマイナスの
埋め合わせを、どこで辻褄つけてくれるんだろうと思ってたんですが
こういう形だとは、いやはやホンキでイキな計らいですねぇ。
ちなみにこのハイイロガン君、きっと2〜3日で抜けるだろうということで
結構ムチャして特攻してきたんですが、翌週末も結局ずっと滞在し
ようやく23日になって飛去したそうで。
私は再挑戦したら絶対前日終認パターンだと固く信じていたので
別の場所に旅してたんですが、ちょいと損したかなぁ…
ま、てなわけで予想外に楽しめましたが、この計画外挑戦のあおりで体調を
わかりやすく崩して(寝てなかったし)、更新はバカみたく遅れたのでした(^^;)


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