ド半端北陸旅〜猫の目天気A〜 09.12/6

この日は、ほとほと愚かしい旅を執り行なってまいりました。
本当はもう少し近場での確実な話に乗るべきだというのはわかっていた
ものの、余りにもここのところ大空振りばかりだったので
溜まったストレスを解消するにはドカンと遠出するに限る!
という短絡的思考から、発作的な北陸遠征(笑
しかし、今まで散々学習してきたとおり、ツイてない時というのは
なにをどうやったってダメなんだという鉄則は
今回もバッチリあたって、ここでもまさかの大空振りにはじまり、
嵐のごとき暴風雨まで登場する猫の目天気に翻弄され、
これまた徹底的に涙目な1日となったのでした。

<1>石川県周辺

  
というわけで、まず朝一にやってきたのは、とある海岸地帯。
予報を裏切っての青空に期待を高めつつさっそく歩くと、アチコチに咲いている
コマツヨイグサ(左)に混じって、花盛りのハマダイコン(右)なんかも見つかります。

  
ちょいと驚いたのは、真っ赤な実をつけていたハマナス(左)。植栽モノかな?
ちょっとした道端の空間に、ウンラン(右)が何株もみつかったり、
やはりこの辺りはいい感じの海浜植生が結構残されている場所みたいですね。

  
さてさて、この場所での狙いは、普段はなかなか見れない某海鳥。
というわけで、ワクワクしながら情報をいただいた辺りをウロウロしますが、
セグロカモメ(左)や、はるか遠くのテトラポットに鎮座しているダイセン(右)なんかが
見つかる程度で、相当探してもそれらしき姿はなし。
そうこうするうちに地元の鳥屋さんにお会いしたので話を聞いてみると、
「ああ、昨日海があれてねぇ、それっきり見つかんないんだよ」
うわ、ここまで来て初手からド空振り決定ですか(ToT)

  
どうにも期待薄なので、少し離れた干拓地へ移動すると、
すぐさまパラパラと小雨が降り始めやがります。
さらに、あちこちにツグミ(左)がいたり、のんびり佇んでいるノスリ(右)が
いたりはするものの、全体に鳥影はメチャ低調。とほほほ。

  
うろうろすると、ミヤマガラスの群れがいたのでバシバシ撮影。
しかし、この場所ならきっと混じっているだろうと期待していたコクマルは1羽もいません。

  
水路なんかも丁寧に見ていきますが、コガモの群れがいるばかり。
あとはカルガモやオナガガモ、ってな感じなんです。。

  
一番期待していた猛禽に至っては、トビ(左)がやたらいた以外には
チュウヒ(右)が遠くを何度か飛んだくらい。
チョウゲンボウすら登場しない状態に、大きな大きなタメイキがでます。

  
うろうろすると、結構花盛りのジュウガツザクラ(左)があったり、
半端な色のカラスウリ(右)があったり、本当にささやかな出会いだけが続きます。


そして、一番笑ったのは、水田地帯の真中に立っていた、こんなまぎらわしい銅像。
薄暗くて雨降ってる状態だったので、最初に見た時点では大興奮して
必死にバシバシとシャッター切りまくってから気付いて苦笑い。
そして、その気分が天に伝わったのか、この直後からワイパーが利かないほどの
トんでもない大豪雨になりやがったんです。
こりゃ、もうダメだ。でもここまで来て早々に帰るのはシャクだなぁ…
ということで、少し山間の方まで下見にグンと移動。

  
ところが、ググンと移動してきた場所では、いきなりバサッと晴れ上がった青空に仰天。
道中は怖くてスピード出せないほどの大嵐だったというのに、
昨日といい今日といい、この猫の目ッぷりはなんなんでしょうか、いやホンマ。
笑いながら歩き始めると、真っ赤にいろづいたハナミズキ(左)やサルトリイバラ(右)の実を発見。

  
何度見てもかわいらしい、タンキリマメの実(左)もありました。
湿地の中には、意外にもセグロイナゴ(右)の生き残りがいてチョイびっくり。

  
さて、この場所での狙いは、水生昆虫系統。
ということで、しばし汗だくになって網を振り回してみると、初手からオオコオイムシ(左)や
ヤマトクロスジヘビトンボ(右)なんてあたりが捕れたりします。

  
ヤゴでは、多かったのはシオヤトンボ(左)やコサナエ(右)といったあたり。
ハッチョウトンボなんかを期待していたのですが、そちらはスッ空ぶりでした。
探し方がマズいんですかねぇ、あの類は全然ヒットしたことがありません。

  
ヤゴでは、なんといっても一番多かったのはこちらのルリボシヤンマ。
何箇所かで、こんな感じで佃煮状態に捕れました。

  
ダビド系のサナエトンボ(左)も網に入ったので、湿地ということはヒラサナエ?などと
期待したものの、どうもこれは普通のダビドが水路経由で流れ込んだものっぽい感じ。
そして、ちょいと嬉しかったんは、かなりの数が捕れたネグロセンブリ(右)。
なぜかこの類は大好きなんですよねぇ。

  
かなりいいサイズのトビケラ類幼虫(左)も捕れました。スジトビケラとかかな?
いきなりニョキッと顔を出して(右)、そこらの葉っぱに必死でしがみつく姿がキュート♪

  
こういう場所のお約束でもある、スナヤツメも今回も少々大きめの個体(左)から、
極小サイズの個体(右)まで捕れましたが、今回はアンモシーテス幼生ばかりでした。

  
水路の深い場所では、越冬にはいったらしきイモリ(左)も多数発見。
少々驚いたのは、ミニミニサイズの幼生(右)が1匹だけ混じって捕れたことでしょうか。
案外繁殖期とか長そうではありますが、こんなサイズで大丈夫なのか?

  
んで、さらに粘っていると、なんと前回に続いて今回もホクリクサンショウウオを発見!
不思議だったのは、夏頃に見つけたものとサイズがほぼ同じだったんです。
そもそもこいつらは早春に繁殖するはずですが、この時期にこのサイズということは
こいつらは1年以上かかって上陸し、繁殖までには2年以上ということか?
そんなこんな考えているうちに、すっかり日は暮れ、それと同時に
またぞろ猫の目のように天気は一転。ものすごい嵐の再来にビビリながら
大慌て&冷や汗ダラダラな帰路となったのでした。

というわけで、またまた涙マークの一日でした。
ストレス発散のつもりが、交通費がかさんだだけで、余計ストレスが
たまるという、ものの見事な悪循環でしたから(笑
結論、ツいてない時は神様がイジワルしてるんだから、抵抗してはいけません(^^;
まぁ、久々のホクリクサンショウウオをはじめ、いくつかの
面白い出会いはあったからまだヨシとしておきましょう。
今冬は、まだ自力遭遇できていない各種ヤゴや水生昆虫狙いで
アレコレ挑戦してみる予定ですから、
今回見事に大空振りをかましたあたりもまた再挑戦の機会はあるハズ!
……と、とりあえず信じることにしてみましょう(笑
ちなみに、この前後で、PCの不調やメールの引越しをはじめとした
ショボい所用がやたらと重なって、HPの更新が大幅にずれこみまくりました。
気が付けばもうすでに師走、なにかとドタバタする季節ですねぇ(^^;


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