筋トレ登山@〜高山蝶三昧〜 09.8/12
  
<2>常念岳周辺 続き

  
さて、さらに登っていくと、ふわふわと目の前に登場したのは、
なんとキアゲハ(左)。2500m超の場所なんですが、ここまで飛んでくるんですね。
などと感心していると、ふいにタカネヒカゲ(右)もご登場!
大変感激しますが、これがめちゃくちゃ敏感で、この後もかなりの数を
見るものの、8割方はすっ飛んでいく後姿。残り2割も遠くから1枚撮っただけで
シュビッとばかりに飛び去りやがるんです。こ、こいつはえらい強敵だぞ。

  
そのかわりにフレンドリーだったのはこちらのミヤマモンキチョウ。
意外にも場所によってはかなりの数を見ることができて、さらに昔、太郎平で見たときは
敏感すぎたてロクに撮れなかったのに、手乗り出来そうな鈍感さ。感激いたしました♪

  
そのあたりのハイマツには、アキアカネ(左)がいくらでもぶんぶん飛びまくっていたんですが、
ふと気づくとその中にミヤマサナエ(右)が1匹だけいて大仰天。
こんな2500m級の場所まで来るんですか。もはや「深山」じゃないですが。
もしかしてあなたはタカネサナエなんていうお名前だったりするのでは?

  
さて、さらにうろうろしていると、1輪のウサギギクに
ミヤマモンキチョウの♂♀が同時にとまるという一幕も。おかげさまで比較写真が
ごとき構図も撮れちゃいました。あ、もちろん上が♂、下が♀ですよ。

  
さらに調子に乗ってウロウロすると、チングルマはほとんどが実(左)だったのに、
場所によってはまだ満開状態(右)だということも発見。根雪が深かった場所かな?

  
かわいらしいアオノツガザクラ(左)もまだ結構咲いている場所がありましたし、
ツマトリソウ(右)もポツポツと数株残っていてくれました。

  
かわいらしいミネズオウ(左)も咲いていましたし、これまた面白い風合いの
ウラジロハナヒリノキ(右)もあったり、素敵な高山性低木との出会いが続きます。

  
さて、気合を入れてタカネヒカゲを探しますが、やはり敏感でまったく近づけず。
かわりに、ミヤマモンキチョウは撮り放題といいたくなるほどたくさん出会えました。

  
めっちゃくちゃ新鮮な♂ (左)も発見。まだまだしばらくは楽しめそうですね。
そう思いつつ、改めて山を登っていくと、かわいい花をつけたハイマツ(右)を発見。

  
そして、常念岳の山頂に登ると、なんとそこにはコヒオドシが待っていてくれて、
目の前でちょろちょろと吸水をご披露してくれたのでした。汗だくで登った甲斐があった!

  
というわけで、汗まみれのまま這いつくばって一心不乱に撮影。
いやぁ、メチャクチャきれいじゃん。本当に眼福って感じですね☆
んで、一息ついてふと見上げると、他の登山者たちが不思議そうに見ていたので
なぜかちょっと恥ずかしくなったりもしたのでした(笑

  
しかし、ふと気づくと、お次はタカネヒカゲ(左)がご登場!
やっぱり愛想はなくてこの1枚だけですっ飛んでってしまいましたが、とりあえず
アップも撮れて大満悦。いやぁ、登ってきた甲斐が本当にあったなぁ。
近くでは、大満開のイワギキョウ(右)もあって、これまたお見事でした。

  
さて、下る道中で、あらためてじっくりとタカネヒカゲと対決。
その甲斐があってか、数匹だけアップ撮影を追加にも成功しました。
本当はハイマツの上のショットとか、翅表とか、いろいろ企んでいたんだけど、
まぁ、とりあえず撮れただけよかったということで♪

  
こんな場所まで飛んできたミドリヒョウモン(左)に驚いたりしつつ、
下山を開始すると、タカネヨモギ(右)も発見。奇天烈な外見で好きなんですコレ。

  
さて、ヘロヘロになりつつ、お花畑のあたりまで来ると、面白そうな
シリアゲムシ類を次々発見。この手って図鑑がないから名前わかんないのよね。

  
ムカゴトラノオ(左)もいい雰囲気の株がありました。名前のとおりムカゴもありますね。
林縁には、これもかわいらしいエゾノヨツバムグラ(右)もあります。

  
お花畑だけでは面白そうな蛾もけっこういました。
目だったのは、名前のよくわからなかったキリガ類(左)と、
ちょいとボロになってたモンクロキイロナミシャク(右)とかかな。

  
イワアカバナ?(左)もあちこちで咲いていましたし、予想外にも咲き残りの
ムシトリスミレ(右)に出会えちゃって、いたく感激したりもしました。
しかし、ここで密かに狙っていた某蝶はやはり姿を現さず。う〜ん、こうなると
やっぱりなんとか逢いたいよなぁ、ということで上高地の天気予報を見ようと
携帯を取り出した時のことです。ふと目の端にオレンジ色の光が横切った気がしました。


うぉっ!いた!マジでいた!
憧れ続けたタカネキマダラセセリとの感激の出会いの瞬間でした。
本当に出てくれるとはあまり期待していなかっただけに、マジで感涙です☆

  
大興奮でどきどきしつつ近づくと、一応アップでも撮影成功。
それも、この時期はもっとオンボロかと思っていましたが、案外まだきれいじゃないですか!

  
彼は何度か飛んだ後で、ゼンテイカの花に止まってくれたりもしました。
スケールが違いすぎますから、吸蜜の意図があったのかどうか微妙ですが、
オレンジ&オレンジでこれまた面白い光景。いやはやありがとうございまする♪
ちなみに、この嬉しすぎる出会いには、実は深い意義もあるんですが、それは文末で…

  
さて、ホクホク顔で帰路を急ぐと、ふいにカワガラス(左)が登場したりもしました。
道端では、真っ赤なタケシマランの実(右)が見つかったりもします。

  
調子よく帰路を急ぎますが、これが思った以上に長くて、途中からバテバテ。
フラフラ休み休み進んでいくと、道端にヒメキマダラヒカゲ(左)が登場したり、
何度見ても面白い造形の、ギンリョウソウの実(右)がみつかったりします。

  
完全に千鳥足になりつつ下までたどり着くと、えらくきれいな模様の蛾(左)にも
出会えました。え〜っと、こいつはなんて名前になるんだろ?
駐車場の近くでは、ニホンザルの群れ(右)に出会えたりという面白い一幕もありましたが、
最後はそれを楽しむ余裕もなく、車に戻って一息つき、そのまま倒れるように数時間の
仮眠とあいなったのでした。ちゃんちゃん。

とというわけで、メチャクチャ盛りだくさんの一日でした。
あまり期待していなかった高山蝶は、なんと5種も見れちゃいましたし、
遅いかなぁと半分諦めていたタカネヒカゲもかなりの数がみれて、
さらにその上にオマケでコヒオドシまでついて、本当に登った甲斐があったというもの。
なんといっても、一番嬉しかったのは、タカネキマダラセセリですね。
それはなぜかといいますと……
これで、今年2009年の中で、本州の広義の高山蝶、全種制覇なんですよ!
(それも“長野県の定義する”ところの10種類全部です!)
いやはや、ムチャと思いつつ挑戦して本当によかったなぁという一日でした。
まぁ、相当ヘバりきって最後はぶっ倒れましたが、今回の10時間近くの登山で、
少しばかり体も鍛えられたような気もします。
これで自信もって高山蝶に逢いにいけますな!……あれ?


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