二度あった事〜涙の上高地三度〜 09.8/7

この日は、またぞろ懲りない大挑戦。
ここんとこ多い不可思議な休みでどうしようかと思ってたところ
TODさん&Ashさんが信州遠征初日で上高地に行かれると聞き
「それならご一緒させてください!」
と無理矢理頼み込んでの、上高地再々挑戦。三度目ですね、ハイ。
世の中には「二度あることは」というのと「三度目の」というのと
2つの諺がありますが、今回はきっと後者になるだろうと
思い込んでの突撃でしたが…結果としては…
まぁ本文見て笑っていただくことにしましょうかね(^^;
えと、TODさん&Ashさん、ホンマにスンマセンでしたm(_ _)m

<1>上高地周辺

  
さて、お二人は少し到着が遅くなるというので一足先に、と
上高地入りしますが、予報を裏切ってなんかあやしげな雰囲気です。
川面なんかヤバそうな霧に包まれ(左)ていて、
う〜ん、なんでだろ?不思議なくらい見覚えのある風景。
あ、これってデジャビュってやつかな、などと一人で苦笑いしつつ、
とりあえず山を登り始めると、タマガワホトトギス(右)なんか発見。

  
なんかおもしろそうなガンクビソウ類(左)も発見。これはなんて種類かな?
オオカニコウモリ(右)もあちこちで咲いていたりします。

  
ゴゼンタチバナ(左)は立派な実になっているものもあったり、前回は
まったく見れなかったミヤマアキノキリンソウ(右)があちこちにあったり、
さすがに3週間連続で来てると季節の移ろいを感じますね(笑
などと言っていると、初手から雨が降ってきたんです!それも豪雨状態!
山道に立ち尽くしながら、ギッと天を睨み付けてみますが、
雨脚がおさまる様子はまったくありません。そうですか、こうですか。

  
半ベソというよりも本泣きになりつつ、トモエシオガマ(左)なんぞ
咲いている草地をとぼとぼ歩くと、土砂降りの雨の中、
いきなりベニヒカゲ(右)が飛び出してびっくり。よくみるぼかなりのボロで
「雨の中なんか飛んでるからだよ」と説教したくなりましたが…

  
しばらく歩いていると、あちこちでベニヒカゲが飛びまくっているじゃ
ないですか!おいおい、歩いてるのも気がひけるような豪雨だぞ!
いやはや、さすがは高山蝶、気合が入っていらっしゃいますな。

  
感心していると、クモマベニヒカゲも何匹か登場してくれました。
さすがにこちらは少しぼろくなった個体が多かったんですが、
とりあえずなにがしかの成果があったことに少しだけ安堵。
ちょうどこの頃、TODさん&Ashさんから近くのICまで到着した旨の連絡が。
でも、とてもじゃないけどこの豪雨では「お越しください」とは言えないし、
朝一から山登っちゃってるから、下で合流しようにも2時間じゃきかないほどの
時間が必要になりますから「そっち行くから待っててください」とも
言えない、というニッチもサッチも状態に(^_^;
悩んだ挙句、転戦してもらっておいて合流することに落ち着きましたが…

  
ということで、大急ぎで山を下っていくと、シャクジョウソウ(左)があったり、
ミヤマニガウリ(右)があったり、ささやかな出会いがありましたが、
土砂降りで足元も悪く、下山までに時間がかかった上に、
「夏休みなんだなぁ」と実感したんですが、峠道でえらいノロい車が多くて
トロトロ運転に泣かされてみたり。カーブで10kmまで減速すんな、みたいな(笑
そんなこんなで、結局合流できたのは昼過ぎになり、その頃には転戦先も大雨。
お昼ごはんをご一緒しただけの半端な形になったのでした。トホホ。

  
お二人と別れたあとで、悔しいので合流予定地点の草原まで足を伸ばしてみますが、
一面のミルクのような濃い霧(左)。これじゃぁしょうがないよなぁ、
とか思っていると、少しだけ雨が収まったので、歩いてみると、
さっそくお休み中のヘリグロチャバネセセリ(右)を発見。

  
うろうろすると、コウリンカ(左)がきれいに咲いていたり、早くも
あちこちにマツムシソウ(右)が咲いていたりします。

  
歩くほどに、かわいらしいヒメシジミ(左)も登場してくれましたし、
羽化してあまりたっていないのでしょうか、ド新鮮なアカセセリ(右)も発見。

  
おもしろいなぁと思ったのは、何箇所かにあったゴマノハグサ(左)。
地味な花ですが、アップ(右)でみるとおもしろい造形ですよね。

  
目立ったのはこちらのヒョウモンエダシャクあちこちでものすごい数がいて
吸蜜(左)やら、吸汁(右)をしている個体も多数。よく見るときれいですよね♪

  
キハダカノコ(左)も何箇所かで見ることができました。
近くには白黒模様と黄色い房が面白い雰囲気のシロモンクロノメイガ(右)も発見♪

  
おっ、と思うくらいに新鮮なヒメシジミ♂(左)なんぞ見ていると、
嬉しいことに、アサマシジミ♀(右)もご登場。おお、まだ健在だったか。

  
そして、嬉しいことに、チョイぼろでしたが、ホシチャバネセセリも
登場してくれたのでした。ひそかに信州産は初撮影なのでうれしい限り。
いやぁ、霧の中でも歩いてみる価値というのはあるものですね。

  
ちょっと面白かったのは、目の前で産卵を始めたナミヒカゲ(左)。
あとで葉を裏返すと、地味な卵(右)がついていました。

  
さらにウロウロすると、かわいいバアソブ(左)も発見。赤味の濃い株やね。
うれしかったので、お約束の下からあおったショット(右)も撮ってみたり。

  
近くの草地では、ヒメトラノオ(左)もパラパラと咲いていました。
ついでに、とちょっと離れた池に足を伸ばすと、水辺にヒメナミキ(右)を発見! 。

  
池の縁では、なんか羽化直後のイトトンボ類(左)がやたらと飛んでました。
え〜と、こんだけ色がないと正体がよくわかりませんが…クロイトあたりかな?
コフキトンボ(右)もたくさん飛び交ってましたが、ひそかに期待していた
某トンボのほうは空振り。まぁ、結構降っていたしね。

  
最後に、久しぶりに訪れるとある林で、これまたお久しぶりの栽培禁止植物を
バシバシと撮影してみたり。ええ、いわゆるアサってやつですね。
かなりの大株(左)や、花のついた株(右)も見れましたが、この頃には再度
ものすごい豪雨になってゲンナリ。あちこちずぶ濡れになって、
半べそかきつつの撤収となったのでした。

というわけで、二度会ったことが三度あっただけの日でした。
雨雲を連れてきてしまって本当にスイマセンm(_ _)m
しかし、上高地は本当に鬼門になってますねぇ。
三度挑戦して三度とも土砂降りなんですから、ホンマ笑えません。
ただ、現地でお聞きした話では、今年は例年と比較にならないほどの
長雨で「1週間に1日晴れるかどうか」なんだとのこと。
だからそちらが特別運が悪いわけじゃないんですよ、などと
慰めていただきましたが……たはははは(^^;
で、実はこの週末は、いつもの怪しいカルテットでの
再挑戦も計画されていたもので、翌日の合流地点へ移動し、
ヤケ酒かわりにビールをかっくらって車中泊としたのでした。
翌日はどうなったかは乞うご期待ということで☆


次へ⇒

topへ⇒