雨の狭間で〜阪神間空振旅〜 09.7/17

この日は、なぜか不思議な休日となりました。
いや、ココだけの話、我が勤務先は製造業なので、ココントコ休日が多いんです(笑
それでは但馬に向かってウスイロの調査を、と思ったら天気予報は大雨。
しかも午後から用事まで入って突撃不可に化けちゃったので
その隙間時間で、雨の狭間を縫って、前から気になっていた阪神間の
数ヶ所を巡ってみようという中途半端トライアルに。
しかし、そのハンパなスタンスがよろしくなかったのでしょうか、
主目的のものはほとんどあたらないというえらく悲しい結果に(^^;
それでも、予想もしないおまけがいくつかついてきて、
トータルで考えればそこそこに楽しめた一日でした☆

<1>阪神間某所

  
さて、まず早朝からやって来たのは阪神間某所。笹薮のあるあたりを
歩き始めた途端に小雨が降ってきてゲンナリしますが、頑張ってウロウロすると、
オオセンチコガネ(左)やら、なんかすまし顔のヤマトシジミ(右)やらに遭遇。

  
なんか見慣れないトゲだらけのアザミ類(左)も見つかりました。あきらかに帰化植物系
ではありますが、お名前はなんなんだろう?
ヨウシュヤマゴボウ(右)もいい雰囲気の群落がありました。

  
しかし、狙いの某蝶はまぁったく姿を表さず。
小さな小さなクワサビカミキリ?(左)がいたのと、コチャバネセセリ幼虫(右)が
いたのがささやかな成果かなってくらいです。
#ヒメナガサビカミキリだそうです。Mikiさんありがとうございます!

  
場所を変えても、状況は変わらず、ぶんぶん飛ぶのはダイミョウセセリ(左)ばかり。
ウスカワマイマイ(右)ものんびりと闊歩しているのだから条件が悪いよなぁ…
そう思いながら諦めきれずにウロウロしていた時です。
ふいに目の前に怪しい赤い物体が飛んできたので思わずバシッと手でヒット。


おおぉぉおぉっ!
なんとそれはヒラズゲンセイなのでした。
最近では大阪方面じゃそれなりに出ているとは聞いていましたが、
現物を見るのはお初で驚くやら嬉しいやら大興奮。

  
というわけで、バシバシと撮影しましたが、ペンチみたいな不思議なあご、
そして、なによりも安物のペンキを塗ったくったような体色。
いやぁ、なんとも現実感のない物体じゃなぁ。も、サイコ〜!

  
前側から撮ってみる(左)と、立派なあごが素敵なので、思いついて
正面顔のドアップ(右)も撮影。いやはや、素敵過ぎる造形だ。
しかし、こんなアゴを持ってるってことは他の昆虫を襲って食べるんですかね?
#ちなみにこの個体は、佐用町昆虫館に持参したので見てみたければ是非ご来訪を☆

  
さて、興奮冷めやらぬまま再び林の中をウロウロすると、オオアオイトトンボ(左)や
モノサシトンボ(右)にも遭遇しました。池は近くにないと思うんですが
どこから飛来したんでしょうか、はるばるこんな笹薮の中まで。

  
大満開のヤブミョウガ(左)もなかなかお見事でした。そして、
少し天気が持ち直したら、ホソバセセリ(右)も登場してくれたり。

  
トモエガ系でしょうか?おもしろげな蛾(左)が鎮座していたり、小さな小さなアリグモ(右)
がいたり、ささやかな成果はあれど、やはり狙いの某蝶には出会えず。
ここ2年ほどさっぱり縁がないんですが、一体なんでなんだろう?

  
諦めて移動し始めると、道端に大満開のニガクサ(左)を発見。
のんびり鎮座しているシマヘビ(右)にも会えたりします。
さて、お次の場所へと移動しようとして、ふとよく考えればこの近くに鳥見的に
面白い神社があったなぁと思い出して急遽予定変更。
しかし、実際に行くのは初めてだったので、似た名前の神社や、同名の神社が
たくさんあることを知らず、現地に着くまでけっこう迷っちゃったり…

  
さてさて、目的の神社に到着すると、えらくあっけなくアオバズクが登場。
それもえらく近い!
密かに撮影するのはものすごく久しぶりなので、かなりドキドキしたり。

  
正面顔の見える側では、かなり慎重に扱わないとはみ出すほどの距離でした。
それも当然テレ端でズーム無しですからけっこう目の前です。
PowerShotのテレコンを持参しなかったので、デジスコでしか撮れなかった
次第ですが、嬉しい予想外にちょっと四苦八苦。

  
さらにウロウロすると、カップルのもう1羽は木立の中の薄暗い場所に
とまってましたが、こちらはさらにバカ近です。
テレコンなしのPowerShotでこんなにドアップで撮れちゃいましたが、
折からの悪天候の中、木立の中に止まっているもので、大量に撮ってもほぼ全て
ブレブレ。なんとか数枚だけマシなものがあった程度(^^;

  
さて、さらに移動してきたのは六甲山系の山里。
ご立派なイグチ類(左)に驚いたりしつつウロウロすると、えらく大満開の
ジャノヒゲ(右)も見つかりました。ここまで花付きが良いのは久々じゃ。

  
小さな池があるので、ショウジョウトンボ(左)やら、ハラビロトンボ(右)やらは
けっこう見つかりますが、ココで狙っていた某花はこれまた空振り。

  
けっこう驚いたのは、水田地帯で見られたこの光景(左)。
肥料?と思ってよくよく見ると、オオアカウキクサ(右)が干からびてしぼんだような状態で
大量に敷き詰められているのでした。すごいなぁ。異空間でした。

  
さらにウロウロすると、チダケサシ(左)があったり、草刈り後に咲いたのでしょうか
えらく小さなホタルブクロ(右)があったりしますが、結局この場所でも空振り。
そういえば自生かどうか怪しい場所があると聞いたなぁと、そちらに向かうことに。

  
そこでようやく、探しつづけていた花に出会えました。
地域が比較的限られる稀種、ヘラノキです。
やっとこの出会いに感激しましたが、木が高くてろくに撮影できないし、
なによりも花は終わりかけのようで、パラパラとしか残ってないんです。

  
なんとかかんとか、まだしも花が多く残っていそうな場所を選んでバシバシ撮影。
満開だと本当にきれいらしいんですが、それはまた来年の宿題ですねぇ。

  
よくよく見ると、数箇所だけ低い位置で開花している花も発見。
うすら暗い中、ぶれボケを量産しながら何とか撮影したあたりですっかりタイムアップ
大急ぎで所用方面に突っ走る羽目になったのでした。

というわけで、雨の中でなんとも中途半端な一日でした。
主目的のものはほとんど空振りでしたから、寂しい限りですが、
まぁ、雨の中で短時間トライアル、かつ下調べも充分でなかったからこんなモンでしょう。
それでも、全く予想外のヒラズゲンセイとか、
思いつきだけで大当たり拾ったアオバズクとか、そこそこの
成果があったんですから、やはり野外探索は止められませぬ。
しかし、阪神間にはまだまだ面白そうな場所がたくさんあって、特に花関係や
夏鳥方面は一度行かねばと思いつつ、ついついそのままになっているものも多数。
いい時期になると、ついつい但馬方面に行っちゃうからなぁ(^^;
また来年からは、ゼフ方面をちょっと控えて、こういう方面もまたぞろ
開拓していきたいなぁと思った一日でもありました。
来年はさらにあれこれと挑戦しちゃうんで、乞うご期待ということで☆


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